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故人のSNSアカウント削除・追悼アカウントの手続き|Facebook・Instagram・X・LINE別の実務ガイド【チェックリスト付き】

最終更新日:2026年10月12日|監修:司法書士・行政書士 久留慎一郎先生・安心実家じまい事務局

司法書士・行政書士 久留慎一郎
監修者

久留 慎一郎(ひさどめ しんいちろう)/司法書士・行政書士

東京大学法学部を卒業後、日本航空株式会社に26年間勤務(うち法務部に4年間所属)。在職中に司法書士試験に合格し、2018年に独立開業、2021年に司法書士法人を設立。相続登記や不動産の名義変更など、実家じまいに関わる法律手続きを担当する。安心実家じまいの提携司法書士・行政書士。

監修の範囲:相続・登記・法務に関する記述(司法書士・行政書士の業務範囲)。片付け・買取・費用相場などの記述は安心実家じまい事務局が編集しています。監修者プロフィール

■経歴

  • 1966年鹿児島県生まれ
  • 1985年鹿児島ラ・サール高校卒業
  • 1989年東京大学法学部卒業/同年、日本航空株式会社入社(2002〜2006年は法務部所属)
  • 2013年司法書士試験合格
  • 2015年簡易裁判所訴訟代理等に関する法務大臣認定/同年、日本航空株式会社退職、司法書士法人コスモ入所
  • 2017年司法書士法人コスモ退職
  • 2018年事務所開設
  • 2021年司法書士法人設立

■得意領域

  • 相続登記・相続手続き
  • 不動産の名義変更
  • 相続放棄
  • 簡易裁判所の訴訟代理

この記事の結論

  • Facebook・Instagram・X・LINEのいずれも、家族であっても本人のIDでログインして代理操作することは利用規約違反になり得ます。まずは各サービスの公式な申請窓口を使うのが基本です。
  • Facebookには「追悼アカウント」への切り替えと「アカウント削除」を家族等が申請できる公式な仕組みがあり、死亡証明書や死亡記事などの提出が必要です。
  • Google・Instagram・X・LINEにも家族等からの申請を受け付ける窓口はありますが、必要書類や審査基準は非公開・変更されやすい部分が多く、申請前に必ず公式ヘルプセンターで最新情報を確認してください。
  • 一番の負担軽減策は、生前にログイン情報やエンディングノートで「どのSNSを使っていたか」を家族と共有しておくことです。
目次

故人のSNSアカウントをそのままにしておくリスク

親や配偶者が亡くなったあと、スマートフォンやパソコンの中にあるFacebook・Instagram・X(旧Twitter)・LINEなどのアカウントをどうするか、遺品整理の中でも判断に迷う項目のひとつです。「そのうち考えよう」と後回しにしがちですが、放置することで生じるリスクも把握しておく必要があります。

まず挙げられるのが、アカウントの乗っ取り・なりすましのリスクです。パスワードが単純だったり、他のサービスと使い回されていたりすると、第三者に不正アクセスされ、友人・知人に偽のメッセージやリンクを送りつけられる被害につながることがあります。投稿が止まったアカウントは持ち主が亡くなったことに気づかれにくく、悪意のある第三者にとって乗っ取りやすい対象になりやすい面があります。

次に、遺族や友人の心理的な負担です。命日や誕生日にSNS側から「〇年前の思い出」として故人の写真が通知される、友人のタイムラインに「知り合いかも」として故人のアカウントが表示される、といったことが起こり得ます。悪意はなくても、遺族や友人が突然故人の存在を思い出して辛い気持ちになる場面は少なくありません。

さらに、アカウントに紐づく情報の扱いも見落とされがちです。SNSのアカウントには、連絡先、位置情報の履歴、場合によっては決済情報(投げ銭機能やショッピング機能の連携など)が残っていることがあります。遺品整理・実家じまいを進める中で、こうしたデジタル上の持ち物も「何を残し、何を消すか」を判断する対象になります。

「法律上の義務」ではなく「各サービスの利用規約」で決まる

ここで押さえておきたいのは、故人のSNSアカウントの削除や追悼アカウント化について、国の法律で手続きが定められているわけではないという点です。死亡届や年金の手続きのように期限が法定されている行政手続きとは異なり、SNSアカウントの扱いは各サービスを運営する民間企業の利用規約・ポリシーに基づいて個別に対応されています。そのため、サービスごとに申請方法も必要書類も異なり、しかも予告なく変更されることがあります。本記事では2026年10月時点で各社の公式ヘルプページから確認できた内容を紹介しますが、実際に申請する際は必ず最新のヘルプページをご確認ください。

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サービス別・故人のアカウント対応【比較表】

主要なSNS・メッセージアプリについて、2026年10月時点で各社の公式ヘルプページから確認できた対応方針を一覧にしました。「-」は、本記事執筆時点で一次情報として詳細を確認できなかった項目です。申請前には必ず各社の公式ヘルプで最新の内容をご確認ください。

サービス 家族等からの申請 対応の種類 確認できた必要なもの
Facebook 可能(公式フォームあり) 追悼アカウント化 または アカウント削除 死亡証明書・死亡記事・お葬式のしおり等のいずれか(削除の場合)
Instagram 可能(公式ヘルプから報告) 追悼アカウント化 または 削除の申請 -(申請フォームの詳細は公式ヘルプで要確認)
X(旧Twitter) 専用の問い合わせ窓口あり 個別対応(本記事執筆時点で詳細未確認) -(公式ヘルプで要確認)
LINE 公式な追悼制度なし。個別に問い合わせ 個別対応(お問い合わせ窓口経由) -(公式ヘルプで要確認)
Google(Gmail等) 可能(公式リクエストフォームあり) 個別審査のうえアカウント閉鎖・一部データ提供を判断 自動対応ではなく個別審査。生前の「アカウント無効化ポリシー」設定が有効

サービスごとの手続き【確認できた範囲で解説】

Facebook:追悼アカウントとアカウント削除

Facebookは、本人が亡くなった場合の対応について公式ヘルプページで明確に案内しているサービスのひとつです。大きく分けて二つの選択肢があります。

追悼アカウントへの切り替えは、プロフィール名の横に「追悼」という表示がつき、本人としてログインすることはできなくなりますが、故人が共有していた写真や投稿はそのままFacebook上に残り、友人・家族が閲覧できる状態が続きます。「知り合いかも」や広告、誕生日通知の対象からは外れます。生前に「追悼アカウント管理人」を指定していた場合は、その管理人が一部の管理操作を行える仕組みもあります。

アカウント自体の削除を希望する場合は、近親者または正式に委任された代理人が、Facebookの公式フォームから申請します。申請時には、申請者自身の氏名・連絡先、故人の氏名・プロフィールURL、希望する対応内容(削除か追悼アカウント化か)を入力し、故人の死亡を証明する書類(死亡記事、死亡診断書、お葬式のしおりなどのいずれか)の画像またはスキャンデータの提出が必要です。提出書類に住所や医療記録番号など不要な個人情報が含まれる場合は、黒塗りにするよう案内されています。

いずれの申請も、Facebookのヘルプセンター内「亡くなった利用者や、追悼アカウントにする必要があるFacebookアカウントを報告する」という案内から進めます。手続きの詳細や申請フォームは変更されることがあるため、実際に申請する際は公式ヘルプセンターで最新の案内をご確認ください。

Instagram:Meta社運営のため類似の仕組みがある

InstagramもFacebookと同じMeta社が運営しており、公式ヘルプセンターには「亡くなった方のアカウント」に関する案内が用意されています。Facebookと同様に、追悼アカウントへの切り替えや、近親者からの削除申請を行える仕組みがあると案内されていますが、本記事の執筆時点では申請フォームの具体的な入力項目や必要書類までは一次情報として確認できませんでした。Instagramのアカウント整理を検討する場合は、Instagramヘルプセンターで「亡くなった方のアカウント」を直接検索し、最新の申請方法をご確認ください。

X(旧Twitter):専用の問い合わせ窓口がある

X(旧Twitter)にも、亡くなった利用者のアカウントに関する家族等からの連絡を受け付ける仕組みが用意されています。ただし本記事の執筆時点では、具体的な申請フォームの項目や必要書類を一次情報として確認できませんでした。Xのヘルプセンターで「亡くなった利用者」に関するページを確認し、案内されている窓口から問い合わせる形になります。内容は変更される可能性があるため、申請前に必ず最新のヘルプページをご確認ください。

LINE:公式な追悼制度はなく個別の問い合わせが基本

LINEには、FacebookやInstagramのような「追悼アカウント」の制度は用意されておらず、本人以外がトーク履歴や投稿内容を公式に閲覧・編集する手段もありません。家族がLINEアカウントの整理(解約など)を希望する場合は、LINEの公式サポート窓口に個別に問い合わせて相談するのが基本的な流れになります。判断基準や必要書類は公表されていないため、問い合わせの際に案内される内容に従ってください。なお、スマートフォンの機種変更やパスワードが分かる場合は、端末上でログアウト・アカウント削除の操作ができることもあります。操作方法はLINEの公式ガイド(使い方ガイド・ヘルプセンター)で随時更新されているため、そちらをあわせてご確認ください。

Google(Gmail・Googleフォト等):生前の設定が一番の備えになる

Googleアカウントについては、家族や代理人が「故人のアカウントに関するリクエスト」という公式フォームから申請する仕組みがあります。Google側の案内では、家族や代理人と連絡を取ったうえで、適切と判断した場合にアカウントを閉鎖したり、一部のコンテンツを提供したりするとされており、自動的・一律に対応が決まる仕組みではありません。審査には時間がかかることがあり、必ず希望どおりの対応になるとは限らない点に注意してください。

Googleには、生前に設定しておける「アカウント無効化ポリシー(Inactive Account Manager)」という機能もあります。一定期間ログインがない場合に、あらかじめ指定した家族や友人へ通知を送り、指定したデータへのアクセス権を渡す、またはアカウントを自動削除するよう設定できるものです。遺族側からの事後申請よりも確実に希望を反映できるため、エンディングノートの作成支援などの場面で、本人が元気なうちに設定しておくことをすすめる形で案内するとよいでしょう。

遺族側の実務チェックリスト【印刷して使えます】

故人のSNS・ネットサービスのアカウントを整理する際に、着手前に確認しておきたい項目をチェックリストにしました。遺品整理・実家じまいの作業と並行して進める際の確認用にご活用ください。

確認項目 チェックのポイント
使っていたSNS・アプリの洗い出し スマートフォンのホーム画面・アプリ一覧から、Facebook・Instagram・X・LINEなど利用していたサービスを確認する
ログイン情報の有無 エンディングノート、手帳、パスワード管理アプリなどにIDやパスワードの記載がないか確認する
死亡を証明する書類の準備 死亡診断書の写し、死亡届の受理証明、会葬礼状など、削除申請時に使える書類を確保しておく
各サービスの公式ヘルプの確認 申請前に必ず公式ヘルプセンターで最新の申請方法・必要書類を確認する(本記事の内容は目安)
写真・思い出データのバックアップ 削除すると復元できない場合が多いため、必要な写真や投稿は先に保存・印刷しておく
家族間での役割分担 どのサービスを誰が担当するか、事前に分担を決めておくと二重対応や抜け漏れを防げる
乗っ取り・不審な動きの有無 すでに不審なログインやメッセージ送信がないか、分かる範囲で確認しておく
連携しているサービスの確認 SNSアカウントでログインしている他サービス(決済・ショッピング等)がないか確認する

このチェックリストの中でも、特に見落とされやすいのが「連携しているサービスの確認」です。SNSアカウントを削除すると、そのアカウントでログインしていた他のサービスにもログインできなくなることがあります。削除前に、どのサービスと連携しているかを確認しておくと、後から困る場面を減らせます。

ケース別に見るSNSアカウントの整理の進め方

ケースA:ログインIDとパスワードが分かる場合

エンディングノートやメモにログイン情報が残っていた場合は、比較的スムーズに進められます。まずは本人になりすまして第三者とやり取りすることのないよう注意しながら、必要な写真やメッセージのバックアップを行い、そのうえで追悼アカウント化・削除のいずれにするかを家族で話し合って決めます。ログインできる場合でも、各サービスの規約上、本人以外のログイン自体が想定されていないことがあるため、最終的な削除・追悼化の申請は、各社が用意する「故人のアカウント」用の公式窓口から行うことをおすすめします。

ケースB:ログイン情報が分からない場合

パスワードが分からず、スマートフォンのロックも解除できない場合は、各サービスの「亡くなった利用者のアカウント」専用窓口から、死亡を証明する書類を添えて申請する方法が基本になります。Facebookのように申請フローが明確なサービスもあれば、LINEのように個別問い合わせが基本となるサービスもあるため、まずは利用していたサービスの公式ヘルプセンターで「亡くなった方」「deceased」などのキーワードで該当ページを探すところから始めてください。

ケースC:決済・ショッピング機能と連携していた場合

SNSに決済情報やショッピング機能(投げ銭、ライブコマース、ポイントなど)が連携していた場合、アカウントの整理と同時に、未精算の残高や請求がないかも確認が必要です。高額な残高やサブスクリプション契約が残っている場合は、相続財産としての扱いや、クレジットカードの解約手続きとあわせて整理することになります。クレジットカードの解約手続きについては死亡後のクレジットカード解約と未払金|手続きの流れと相続放棄の注意点もあわせてご確認ください。

ケースD:乗っ取りや不審な投稿がすでに起きている場合

すでに故人のアカウントから不審なメッセージが友人・知人に送られている、見覚えのない投稿がある、といった場合は、通常の削除申請より優先して対応する必要があります。多くのサービスには「アカウントが乗っ取られた」ことを報告する緊急連絡用のフォームが別途用意されています。まずは乗っ取り報告の窓口から連絡し、あわせて周囲の友人・知人にも「不審なメッセージが来ても開かないように」と伝えておくと、被害の拡大を防げます。

遺品整理・実家じまいとあわせて進める方法

SNSアカウントの整理は、スマートフォンやパソコンといった「デジタル遺品」全体の整理の一部です。実際には、実家の片付けや遺品整理を進める中で、スマートフォンやパソコンの中身をどうするかという話が出てくるケースがほとんどです。安心実家じまいでは、遺品整理の仕分け作業の中で、思い出の品として残す写真データの救出や、使っていた端末の処分方法についてもあわせてご相談いただけます。遠方にお住まいで立ち会いが難しい場合も、ご希望をうかがいながら進められます。

SNSのアカウント自体の削除手続きは、原則としてご家族自身が各サービスの窓口で行っていただく必要がありますが、「何から手をつけていいか分からない」「スマートフォンの中身をどう扱えばよいか」といったご相談は、遺品整理のご相談とあわせて承っています。まずは写真を送るだけの無料見積もりから、お気軽にご相談ください。

よくある質問

家族であれば故人のSNSアカウントに勝手にログインしてもよいですか?
多くのサービスの利用規約では、本人以外によるログインは想定されておらず、規約違反とみなされる可能性があります。パスワードが分かる場合でも、まずは各サービスが用意している「亡くなった利用者のアカウント」専用の申請窓口を使うことをおすすめします。
SNSアカウントを削除しないとどんな問題がありますか?
乗っ取りやなりすましによる被害、友人・知人への心理的な負担(命日の通知など)、連携していた決済サービスの未精算などが起こり得ます。法律上の削除義務はありませんが、放置によるリスクは把握しておくことをおすすめします。
Facebook以外のSNSにも追悼アカウントの制度はありますか?
Instagramは同じMeta社の運営のため類似の仕組みがあるとされていますが、具体的な申請方法は公式ヘルプセンターでの確認が必要です。X(旧Twitter)には専用の問い合わせ窓口があります。LINEには追悼アカウントの制度はなく、個別の問い合わせが基本です。いずれもサービス内容は変更されることがあるため、申請前に最新の公式ヘルプをご確認ください。
生前にできる備えはありますか?
エンディングノートにログイン情報の保管場所を記しておく、Googleの「アカウント無効化ポリシー」のように生前に設定できる仕組みを利用しておく、といった備えが遺族の負担を大きく減らします。パスワードそのものをノートに書く場合は、ノート自体の保管場所にも注意してください。

まとめ

故人のSNSアカウントの整理には、法律で定められた統一の手続きはなく、各サービスの利用規約に基づいて個別に対応することになります。要点を振り返ります。

  • 家族であっても本人IDでの代理ログインは規約違反になり得る。まずは公式の申請窓口を確認する
  • Facebookには「追悼アカウント化」と「削除」の公式な申請フローがあり、死亡証明書等の提出が必要
  • Instagram・X・LINEにも窓口はあるが、必要書類等の詳細は公式ヘルプでの事前確認が欠かせない
  • Googleは自動対応ではなく個別審査。生前の「アカウント無効化ポリシー」設定が最も確実な備えになる
  • 決済・ショッピング連携がある場合は、クレジットカードの解約手続きとあわせて確認する
  • 乗っ取り・不審投稿がある場合は、通常の削除申請より緊急報告の窓口を優先する

SNSアカウントの整理に正解の順番はありません。まずは利用していたサービスを洗い出し、公式ヘルプセンターで最新の手続きを確認しながら、ご家族のペースで進めていただければ十分です。スマートフォンやパソコンの扱い、写真データの保存など、遺品整理全体についてお困りの場合は、安心実家じまいまでお気軽にご相談ください。

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この記事を書いた人

安心実家じまい事務局です。実家の片付けや遺品整理、空き家になった家の処分について、はじめての方にも分かるように記事を書いています。提携している現場の業者や司法書士と一緒に、費用の相場・自治体のごみ出しルール・補助金といった、調べてもなかなか分かりにくいところを一つずつ確かめながらまとめています。「誰に頼めばいいか分からない」という段階のご相談も、LINEやお問い合わせフォームからお気軽にどうぞ。
運営は株式会社Sora Capital(東京都渋谷区・安心実家じまい事務局)です。相続・登記・法務に関する記述は、提携の司法書士・行政書士 久留慎一郎が監修しています。税額の計算や申告の判断は、税理士にご確認ください。

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