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高齢者の住み替え支援制度|マイホーム借上げ制度などを解説

最終更新日:2026年8月6日|監修:司法書士・行政書士 久留慎一郎先生・安心実家じまい事務局

司法書士・行政書士 久留慎一郎
監修者

久留 慎一郎(ひさどめ しんいちろう)/司法書士・行政書士

東京大学法学部を卒業後、日本航空株式会社に26年間勤務(うち法務部に4年間所属)。在職中に司法書士試験に合格し、2018年に独立開業、2021年に司法書士法人を設立。相続登記や不動産の名義変更など、実家じまいに関わる法律手続きを担当する。安心実家じまいの提携司法書士・行政書士。

■経歴

  • 1966年鹿児島県生まれ
  • 1985年鹿児島ラ・サール高校卒業
  • 1989年東京大学法学部卒業/同年、日本航空株式会社入社(2002〜2006年は法務部所属)
  • 2013年司法書士試験合格
  • 2015年簡易裁判所訴訟代理等に関する法務大臣認定/同年、日本航空株式会社退職、司法書士法人コスモ入所
  • 2017年司法書士法人コスモ退職
  • 2018年事務所開設
  • 2021年司法書士法人設立

■得意領域

  • 相続登記・相続手続き
  • 不動産の名義変更
  • 相続放棄
  • 簡易裁判所の訴訟代理

この記事の結論

  • 高齢者の「住み替え支援制度」は単一の制度ではなく、大きく3つの柱があります。①持ち家を貸して収入に変えるマイホーム借上げ制度(移住・住みかえ支援機構=JTI)、②サービス付き高齢者向け住宅などへの入居を後押しする住宅セーフティネット制度(国土交通省)、③住み替えずに自宅を改修する介護保険の住宅改修費支給です。
  • マイホーム借上げ制度は原則50歳以上が対象で、終身借上げ・空室時も家賃が保証され、国の基金(高齢者住宅財団)による債務保証が付いています。
  • 介護保険の住宅改修費は工事着工前の事前申請が必須です。着工後の申請は原則認められないため、動くと決めたら早めの相談が要ります。
  • 住み替え先が決まったあとの実家は、賃貸・売却・当面の空き家管理のいずれかを選ぶことになります。片付け・名義(相続登記)の確認まで含めて、住み替えのタイミングで並行して段取りを組むと手戻りが少なくなります。
目次

高齢者の住み替え支援制度とは?3つの柱を整理する

「住み替え支援制度」という言葉で検索すると、公的な制度から民間の仕組みまで、性格の異なる複数の情報が並びます。これは、この言葉が特定の一つの制度を指す固有名詞ではなく、高齢期に住まいを変える・変えずに住み続けるという場面を支えるための、複数の制度の総称として使われているためです。親の介護や施設入居を検討し始めたばかりの家族にとっては、まずどんな制度があるのかを整理することが最初の一歩になります。

大きく分けると、支援の方向性は三つに分類できます。一つ目は、住み替えたあとに空く持ち家を収入源に変える仕組みで、代表例が一般社団法人移住・住みかえ支援機構(JTI)の「マイホーム借上げ制度」です。二つ目は、住み替え先の受け皿となる住宅の確保を後押しする仕組みで、国土交通省が整備する「住宅セーフティネット制度」やサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の登録制度がこれにあたります。三つ目は、そもそも住み替えずに今の家で暮らし続けるための改修を支える仕組みで、介護保険の住宅改修費支給が該当します。

どの制度から検討すべきかは、家庭ごとの事情によって変わります。次の表は、三つの柱の運営主体・支援の中身・対象者・向いているケースを整理したものです。個別記事を読み進める前に、まずどの柱が自分たちの状況に近いかを確認してください。

制度の柱 運営・所管 支援の中身 主な対象者 向いているケース
マイホーム借上げ制度 一般社団法人移住・住みかえ支援機構(JTI) 持ち家を借り上げて転貸し、安定した家賃収入を保証 原則50歳以上の持ち家所有者 実家を手放さず、家賃収入を住み替え費用や介護費用に充てたい場合
住宅セーフティネット制度 国土交通省(都道府県・市区町村と連携) 登録賃貸住宅の情報提供、家賃債務保証、改修費・家賃の補助 高齢者を含む住宅確保要配慮者 賃貸物件を借りて住み替えたいが、保証人や家賃が不安な場合
介護保険の住宅改修費支給 市区町村(介護保険制度) 手すり設置・段差解消など対象工事費の一部を保険給付 要支援・要介護の認定を受けた人 住み替えずに、今の家をバリアフリー化して住み続けたい場合

実際の相談では、これら三つが単独で使われるより、組み合わせて検討されることが多くあります。たとえば「当面は自宅を改修して暮らし、要介護度が上がった段階でサ高住へ住み替え、空いた実家はマイホーム借上げ制度で貸し出す」という時間軸で考える家庭は少なくありません。次の章から、それぞれの制度を詳しく見ていきます。

マイホーム借上げ制度(JTI)の仕組みと利用条件

マイホーム借上げ制度は、国の支援を受けた非営利法人である一般社団法人移住・住みかえ支援機構(JTI)が、利用者の自宅を借り上げて子育て世帯などへ転貸する制度です。運用開始から20年以上の実績があり、対象となった住宅の平均築年数は30年以上が全体の6割を占めています。古い実家でも対象になり得る制度である点は、まず押さえておきたいポイントです(2026年8月時点・JTI公式サイトより)。

制度の主な特徴

  • 終身借上げ——原則として利用者本人と同居者が亡くなるまで借上げが続きます。戻る時期をあらかじめ決めておく期間指定(原則5年以上)も選べます。
  • 定期借家契約による運用——JTIから入居者への転貸は原則3年の定期借家契約で行われます。途中で自宅に戻りたくなった場合も、最長3年待てば家を取り戻せる仕組みです。
  • 空き家保証——1人目の入居者が決まったあとは、空室が発生しても規定の賃料が支払われます。住宅が賃貸可能な状態である限り、借上げは継続します。
  • 国の基金による債務保証——JTIが支払う家賃には、一般財団法人高齢者住宅財団に設定された国の基金による債務保証が付いています。
  • 予約借上げ——将来の住み替えに備えて手続きだけ先に済ませておき、実際に貸し出すタイミングは通知のみで開始できます。施設入居のタイミングが読みにくい家庭には検討の余地がある仕組みです。
  • 修繕費への対応——当初の修繕費に見合う家賃をまとめて先に受け取る、または借上げ後に必要な修繕費を家賃で後払いするといった調整も可能です。

JTI公式サイトによると、10年以上制度を利用した人の平均総手取り家賃は1,000万円を超えています(2026年8月時点・JTI公式サイトより)。金額は物件の立地や規模で大きく変わるため、あくまで実績の目安として捉え、実際の見込み額は個別の相談で確認してください。

利用できる人の条件

区分 条件
基本の対象者 日本に居住する50歳以上の人(原則、国籍は問わない)、または海外に居住する50歳以上の日本人
共同生活者 配偶者・内縁関係、または契約時に「特定同居人」として指定した人1人まで
50歳未満でも利用できる例外 急な減収で住宅ローンの返済が困難な場合、住宅が定期借地に建てられている場合など特例に該当するとき/新築時にJTIの適合住宅認定(かせるストック)を受けた住宅

配偶者などの共同生活者が50歳未満でも制度自体は利用できますが、利用者本人が亡くなった時点で共同生活者が50歳未満の場合、50歳に達するまで家賃保証を受けられないことがある点には注意が必要です。

サービス付き高齢者向け住宅への住み替えとの関係

サ高住のように月々の利用料がかかる住まいへ移る場合、実家を売却せずに家賃収入を確保できる点が、住み替え後の家計を考えるうえでの利点になります。親がサ高住や介護施設への入居を検討し始めた段階から、実家をどうするかをあわせて考えておくと選択肢が広がります。生前整理と一緒に検討したい場合は生前整理の進め方ガイドもあわせてご覧ください。

メリットと注意しておきたい点

メリットとしては、空室が生じても賃料が保証されること、入居者とのやり取りをJTIが窓口になって行うためオーナーが直接対応する必要がないこと、自宅を売却せずに家賃収入を得られることが挙げられます。3年ごとに解約の機会がある点も、将来の状況変化に合わせやすい設計です。

一方で、賃料は近隣相場よりも低めに設定される傾向があり、耐震基準を満たさない住宅では補強工事の費用が別途かかる場合があります。入居者による一定範囲のリフォームを認める必要がある点もふまえたうえで、他の選択肢と比較検討することをおすすめします。

利用の流れ

  1. 相談・物件情報の登録——JTIまたは提携するハウジングライフプランナーに相談し、物件の状況を伝えます。
  2. 物件調査——建物の状態や耐震性などが確認されます。工事が必要な場合は内容と費用の見積もりが提示されます。
  3. 契約——借上げ条件に合意のうえ契約を結びます。予約借上げを選ぶ場合は、この時点で先に手続きを済ませておくことも可能です。
  4. 入居者募集・借上げ開始——JTIが入居者を募集し、入居が決まった時点から借上げ・家賃の支払いが始まります。
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受け皿としての住まい:サービス付き高齢者向け住宅と住宅セーフティネット制度

住み替え先の候補としてよく挙がるのが、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)です。都道府県の登録を受けた賃貸住宅で、バリアフリー構造と、安否確認・生活相談サービスの提供が登録の条件になっています。設備の詳細な基準は都道府県ごとの登録要領で定められているため、具体的な広さや仕様は物件ごとに確認する必要があります。

国土交通省の住宅セーフティネット制度

サ高住のような専用住宅に加えて、一般の民間賃貸住宅への住み替えを支える仕組みとして、国土交通省が整備する「住宅セーフティネット制度」があります。この制度でいう「住宅確保要配慮者」には、法律上、低額所得者・被災者・高齢者・障害者・子育て世帯が含まれます。制度の柱は複数あり、次のようなメニューで構成されています(2026年8月時点・国土交通省公式サイトより)。

支援メニュー 内容
セーフティネット登録住宅 高齢者など住宅確保要配慮者の入居を拒まない賃貸住宅として、都道府県・政令市・中核市に登録された住宅。専用の情報提供システムで検索できる
居住サポート住宅 居住支援法人などが大家と連携し、安否確認・見守り・福祉サービスへのつなぎを行う住宅(令和6年度に創設)
家賃債務保証 登録・認定を受けた家賃債務保証業者による保証。保証を保険する仕組みも住宅金融支援機構に設けられている
改修費補助 セーフティネット専用住宅や居住サポート住宅への改修費用に対する補助(補助を受けた住宅は10年間、対象者向け住宅として管理する必要がある)
家賃・家賃債務保証料等の低廉化補助 低額所得者が入居する場合に、地方公共団体と国が協力して家賃や保証料の負担を軽くする補助
セーフティネット登録住宅への住替え支援 登録住宅への住み替えにかかる費用を補助する制度(令和4年度に創設)
居住支援法人・居住支援協議会 都道府県が指定するNPO法人などが、入居相談・見守り・家賃債務保証の橋渡しを行う

これらの補助制度の多くは、実際に補助を実施しているかどうかが自治体ごとに異なります。国土交通省のサイトでは補助を実施している自治体の一覧が公表されているため、実家や住み替え先の市区町村が対象になっているかを確認したうえで検討してください。

令和7年10月から追加された残置物処理の業務

あまり知られていませんが、令和7年(2025年)10月1日から、居住支援法人の業務に「入居者からの委託に基づく残置物処理」が追加されています。単身高齢者が賃貸住宅で亡くなった場合の家財の扱いをめぐるトラブルを防ぐための仕組みで、国土交通省・法務省が共同で策定したモデル契約条項を活用する形が想定されています。賃貸住宅への住み替えを検討する際、単身の親であれば、この制度の対象になる物件かどうかも確認しておくと安心です。

自治体独自の住み替え支援策

国の制度に加えて、市区町村や都道府県が独自に高齢者向けの家賃補助や優良賃貸住宅の紹介制度を設けている場合があります。内容や対象条件は地域差が大きく、実施していない自治体もあるため、実家がある市区町村の高齢福祉担当課や、地域包括支援センターに直接問い合わせて確認することをおすすめします。

住み替えず自宅で暮らし続ける選択:介護保険の住宅改修費支給

住み替えという選択肢とあわせて検討したいのが、今の家に住み続けながらバリアフリー化する方法です。要支援・要介護の認定を受けている場合、介護保険から住宅改修費の支給を受けられます。対象となるのは、手すりの取り付け、段差の解消、滑りの防止や移動の円滑化のための床材変更、引き戸などへの扉の取り替え、洋式便器等への便器の取り替えといった工事です。

支給額と負担割合

支給限度基準額は20万円で、実際の自己負担割合は所得に応じて1〜3割、保険給付は7〜9割相当という仕組みです。上限の範囲内であれば、複数回に分けて工事を行うことも可能です。

期限に関する注意点——事前申請が必須

もっとも見落とされやすいのが、工事着工前の事前申請が必須というルールです。ケアマネジャーなどに相談して住宅改修が必要な理由書を作成してもらい、市区町村に事前申請をして承認を得たあとに着工する流れが基本です。先に工事を終えてから申請しても、原則として保険給付の対象になりません。親の退院や施設からの一時帰宅に合わせて自宅を改修したいときほど時間の余裕がなくなりがちなため、改修を検討し始めた段階で早めにケアマネジャーへ相談することが、期限を守るうえで欠かせません。

なお、要介護状態区分が3段階以上重くなった場合や、転居によって住所が変わった場合は、改めて支給限度基準額の枠内で住宅改修費を利用できる取り扱いがあります。一度使い切ったから今後は使えない、というわけではない点も知っておくと安心です。

住み替えとの判断の分かれ目

住宅改修とマイホーム借上げ制度・サ高住への住み替えのどちらを選ぶかは、要介護度の見通しと、実家の建物の状態によって変わります。段差の解消や手すりの設置で当面は在宅生活を続けられる見込みがあるなら、まず住宅改修を検討する家庭が多い一方、階段の上り下りが難しい、浴室の構造上バリアフリー化が難しいといった建物側の制約がある場合は、住み替えを軸に検討したほうが現実的なこともあります。ケアマネジャーや地域包括支援センターに相談しながら、両方の選択肢を早い段階で比較しておくことをおすすめします。

資金計画の選択肢を比較する

実家を住み替え費用や介護費用に充てたい場合、選択肢はマイホーム借上げ制度だけではありません。売却、リースバック、リバースモーゲージ型のローンなど、複数の資金化の方法があります。それぞれ所有権の扱いや毎月の支払いの有無が異なるため、比較したうえで選ぶことが大切です。

方法 仕組み 自宅の所有権 毎月の支払い 向いているケース
マイホーム借上げ制度 JTIが借り上げて転貸し、家賃収入を得る 本人のまま なし(収入を得る側) まとまった資金より、継続的な家賃収入がほしい場合
売却 不動産会社を通じて第三者に売却する 買主に移転 なし 実家に戻る予定がなく、まとまった資金がほしい場合
リースバック 自宅を売却したうえで、買主に家賃を払って住み続ける 買主に移転 家賃の支払いが発生 売却資金を得つつ、しばらく同じ家に住み続けたい場合
リバースモーゲージ型ローン 自宅を担保に借り入れ、毎月は利息のみを返済し、死亡時などに売却等で元金を返済する 本人のまま(担保設定) 利息のみ(商品による) 自宅に住み続けながら、まとまった生活・介護資金を得たい場合

マイホーム借上げ制度は「持ち家を維持したまま貸し出して収入源にする」という点で、売却やリースバックとは資金化の性格が異なります。将来また住むかもしれない、子や孫に残したいという意向がある場合は借上げ制度、まとまった資金を確保して実家に戻る予定がない場合は売却やリースバックが選択肢になりやすい傾向があります。リバースモーゲージ型のローンは金融機関や住宅金融支援機構の提携ローンなど複数の商品があり、金利や利用条件は商品ごとに異なるため、利用を検討する場合は複数の金融機関で条件を比較することをおすすめします。

ケース別・どの制度が向いているか(チェックリスト)

制度の数が多いため、状況別に整理したチェックリストを用意しました。当てはまる項目が多い行から、優先的に情報収集を始めることをおすすめします。

状況 検討したい制度 最初の相談先
親はまだ元気だが、数年内に住み替えを見据えて実家の活用方法を考え始めたい マイホーム借上げ制度(予約借上げ)/生前整理 JTIまたはハウジングライフプランナー
要介護度が上がり、なるべく早くサ高住や介護施設への入居先を探したい 住宅セーフティネット制度/サ高住情報提供システム 地域包括支援センター、ケアマネジャー
住み替えの資金に余裕がなく、まずは自宅で安全に暮らせるようにしたい 介護保険の住宅改修費支給 ケアマネジャー、市区町村の介護保険担当課
実家に戻る予定がなく、資産をまとめて整理したい 売却/実家じまい代行 不動産会社、実家じまいの相談窓口
実家は残したいが、家賃収入で住み替え後の生活費を補いたい マイホーム借上げ制度 JTIまたはハウジングライフプランナー

実際の相談では、複数の行にまたがって当てはまるケースも多く見られます。たとえば「今は住宅改修で自宅生活を続け、要介護度が上がった段階でサ高住へ住み替え、実家はマイホーム借上げ制度で貸し出す」というように、時間の経過に沿って複数の制度を組み合わせる進め方が現実的です。

住み替え後、実家をどうするか——空き家にしない片付けの段取り

親の住み替え先が決まると、家族の意識はどうしても新しい住まいの準備に向きがちです。しかし、空いた実家をどう扱うかを後回しにすると、片付けが進まないまま空き家の期間だけが延びていくことが少なくありません。相談を受ける中では、次のようなパターンがよく見られます。

  • 施設入居の日程だけが先に決まり、実家の片付けの目途が立たないまま数か月が経過する
  • 賃貸に出す前提でマイホーム借上げ制度を検討していたが、家財の片付けが終わっていないため物件調査の予定が組めない
  • 売却を考え始めた段階で、実家の名義が祖父母の代のままだったことに気づき、相続登記から着手することになる
  • きょうだいの間で「実家をどうするか」の方針が定まらず、住み替え後も空き家のまま維持費だけがかかり続ける

これらに共通するのは、住み替えと実家の片付け・活用方針を別々のタイミングで考えてしまい、あとから手戻りが生じている点です。親の施設入居や住み替えが決まった時点で、実家をどうするか(賃貸に出す・売却する・当面は管理だけする)の方向性を家族内で早めに話し合っておくと、後の判断がスムーズになります。実家じまい全体の進め方は実家じまいの進め方ガイドで、具体的な作業の手順は実家じまいの手順で詳しく紹介しています。

賃貸に出す場合の片付けの考え方

マイホーム借上げ制度を利用して賃貸に出す場合、物件調査や入居者募集を始める前に、家財を空にしておく必要があります。仏壇や位牌の供養、貴重品の仕分け、大型家具の処分などをまとめて依頼できる窓口があると、住み替えの慌ただしい時期に片付けだけを別途手配する手間を減らせます。実家じまい代行サービスでは、片付けから家の売却・解体の手配までを一つの窓口でご相談いただけます。

当面は空き家として維持する場合

すぐに賃貸や売却の判断がつかない場合、当面は空き家として管理する選択肢もあります。ただし、管理が行き届かない状態が続くと、雨漏りやシロアリなどで建物の傷みが進みやすくなるほか、自治体から特定空家等に指定されるリスクも高まります。定期的な巡回や通気・通水を含めた管理サービスを利用することも一つの方法です。実家を離れて暮らしている家族が多い今の時代では、遠方からでも管理を頼める窓口を確保しておくことが、結果的に選択肢を狭めないことにつながります。

安心実家じまいができること

安心実家じまいは、遺品整理・生前整理から実家の売却・解体の手配までを一つの窓口でお受けする全国対応のサービスです。親の住み替えが決まった段階からのご相談にも対応しており、片付けのタイミングを住み替えのスケジュールに合わせて調整します。

家財の片付けのみのご依頼は遺品整理サービス生前整理サービスで、家の売却・解体まで含めて進めたい場合は実家じまい代行パックが割安です。仏壇や位牌の供養、貴重品や着物などの買取による費用の相殺にも対応しています。相続登記など法律手続きが絡む場合は、提携司法書士と連携しながら進める体制を整えています。

遠方にお住まいの場合は、鍵をお預かりして立ち会いなしで作業を進める方法にも対応しています。作業前後の写真をご報告し、貴重品や思い出の品は仕分けたうえで保管し、ご指定の住所へお送りします。親の住み替え先が決まったタイミングで、実家をどうするかまだ方針が固まっていない場合も、まずは現状を教えていただければ、選択肢の整理からご相談いただけます。

よくある質問

「住み替え支援制度」とはどんな制度ですか?
「住み替え支援制度」という名前の単一の制度があるわけではなく、高齢者が住まいを変える場面を支える複数の制度の総称として使われています。代表的なものに、持ち家を一般社団法人移住・住みかえ支援機構(JTI)が借り上げて家賃収入に変える「マイホーム借上げ制度」、国土交通省が整備する「住宅セーフティネット制度」(サービス付き高齢者向け住宅などへの入居支援)、住み替えずに自宅を改修する介護保険の住宅改修費支給があります。どれが合うかは資金状況や実家を残すかどうかによって変わります。
マイホーム借上げ制度は誰でも利用できますか?
原則として、日本に居住する50歳以上の人(国籍は問いません)と、海外在住の50歳以上の日本人が対象です。配偶者や契約時に指定した同居人は共同生活者として扱われます。住宅ローンの返済が急な減収で困難になった場合など一部の例外を除き、50歳未満の人は対象になりません。運営する一般社団法人移住・住みかえ支援機構(JTI)への相談が最初のステップです。
サービス付き高齢者向け住宅に住み替えると、実家はどうすればいいですか?
住み替え後の実家は、賃貸に出す・売却する・当面空き家として管理するという3つの選択肢に分かれます。賃貸に出す場合はマイホーム借上げ制度が使える場合があり、売却や解体を選ぶ場合は片付けと名義(相続登記)の確認が必要です。空き家のまま放置すると管理の負担が増えやすいため、住み替えのタイミングで方針を決めておくと後の負担を抑えやすくなります。
介護保険の住宅改修費は住み替えなくても使えますか?
使えます。手すりの取り付けや段差の解消など対象工事について、要支援・要介護の認定を受けた方は介護保険から住宅改修費の支給を受けられます。支給限度基準額は20万円で、所得に応じて7〜9割相当が保険給付されます。工事着工前の事前申請が必須で、着工後の申請は原則認められないため、ケアマネジャーへの早めの相談が要ります。
遠方に住んでいても、親の住み替えと実家の片付けを進められますか?
可能です。安心実家じまいは全国対応の窓口で、遠方の場合は鍵をお預かりし、立ち会いなしで実家の片付けを進められます。親の住み替え先が決まった後の実家の片付け・売却・解体の相談も、写真を送るだけで概算のお見積もりをご案内できます。

まとめ

高齢者の住み替え支援制度は、名前だけで検索すると全体像がつかみにくい分野です。要点を振り返ります。

  • 住み替え支援制度には大きく3つの柱がある。マイホーム借上げ制度(JTI)、住宅セーフティネット制度(国土交通省)、介護保険の住宅改修費支給
  • マイホーム借上げ制度は原則50歳以上が対象。終身借上げ・空き家保証・国の基金による債務保証が付いている
  • 住宅セーフティネット制度には、登録住宅の情報提供に加え、家賃債務保証・改修費補助・家賃低廉化補助など複数のメニューがある。実施の有無は自治体によって異なる
  • 介護保険の住宅改修費は支給限度基準額20万円。工事着工前の事前申請が必須で、着工後の申請は原則認められない
  • 資金化の方法はマイホーム借上げ制度以外に、売却・リースバック・リバースモーゲージ型ローンがある。所有権の扱いと毎月の支払いの有無が異なる
  • 住み替え後の実家は、賃貸・売却・当面の空き家管理のいずれかを早めに方針決定しておくと、片付けや名義変更の手戻りを防げる

制度の名前や条件は年度によって見直されることがあるため、実際に利用を検討する段階では、JTIや国土交通省・お住まいの市区町村の窓口で最新の内容を確認してください。実家をどうするかの判断に迷う場合は、片付けから売却・解体まで一つの窓口で相談できる体制を用意しています。まずは実家の状況を教えていただくところから始められます。実家じまい全体の進め方は実家じまいの進め方ガイドを、生前整理から検討したい場合は生前整理の進め方ガイドをご覧ください。

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この記事を書いた人

安心実家じまい事務局です。実家の片付けや遺品整理、空き家になった家の処分について、はじめての方にも分かるように記事を書いています。提携している現場の業者や司法書士と一緒に、費用の相場・自治体のごみ出しルール・補助金といった、調べてもなかなか分かりにくいところを一つずつ確かめながらまとめています。「誰に頼めばいいか分からない」という段階のご相談も、LINEやお問い合わせフォームからお気軽にどうぞ。

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