
久留 慎一郎(ひさどめ しんいちろう)/司法書士・行政書士
東京大学法学部を卒業後、日本航空株式会社に26年間勤務(うち法務部に4年間所属)。在職中に司法書士試験に合格し、2018年に独立開業、2021年に司法書士法人を設立。相続登記や不動産の名義変更など、実家じまいに関わる法律手続きを担当する。安心実家じまいの提携司法書士・行政書士。
■経歴
- 1966年鹿児島県生まれ
- 1985年鹿児島ラ・サール高校卒業
- 1989年東京大学法学部卒業/同年、日本航空株式会社入社(2002〜2006年は法務部所属)
- 2013年司法書士試験合格
- 2015年簡易裁判所訴訟代理等に関する法務大臣認定/同年、日本航空株式会社退職、司法書士法人コスモ入所
- 2017年司法書士法人コスモ退職
- 2018年事務所開設
- 2021年司法書士法人設立
■得意領域
- 相続登記・相続手続き
- 不動産の名義変更
- 相続放棄
- 簡易裁判所の訴訟代理
この記事の結論
- 実家じまいは「片付け」「解体するかどうかの判断」「売却・登記などの手続き」を合わせた作業です。片付けだけなら15〜50万円程度(3DK〜3LDKの目安)、解体まで行うなら木造30坪程度で100万円台後半〜200万円程度が一般的な水準で、北海道は寒冷地仕様の基礎や積雪期の制約から目安の上限側に寄りやすい傾向があります。
- 札幌市には「危険空家等除却補助制度」(通常型は上限50万円、地域連携型は上限150万円)、旭川市には「不良空き家住宅等除却費補助金」(上限30万円、令和8年度予算枠120万円)があります。いずれも予算に達し次第受付終了、着工前の申請が必須です。
- 札幌市・旭川市とも独自の空き家バンクはなく、北海道が運営する「北海道空き家情報バンク」に登録する形になります。
- 粗大ごみの処分は札幌市が品目ごとの変動制、旭川市はほぼ全品目300円か650円の定額制と仕組みが大きく異なります。
- 遠方在住でも、鍵預かりと写真報告で立ち会いなしで片付けから解体・売却の手配まで進める方法があります。
北海道の「実家じまい」で最初に整理したいこと
実家じまいという言葉は、遺品整理よりも範囲の広い作業を指します。家財を片付けるだけでなく、その後の家をどうするか(住み続ける・貸す・売る・解体する)、名義変更などの法律手続きをどう進めるか、という一連の意思決定と実務をまとめて指す言葉です。家財の片付けそのものの料金相場や、部屋別の作業手順、仏壇・農機具などの扱いといった詳細は北海道の遺品整理|料金相場と粗大ごみルールで詳しく解説しているため、本記事では重複を避け、実家じまい全体、とりわけ「家をどう処分するか」と「その費用」にしぼって解説します。
北海道で実家じまいを検討する背景には、二つの事情が重なっていることが多くあります。一つは、実家を継ぐ子世代が札幌市や旭川市、あるいは道外に転出しており、郊外や地方の実家が空き家になりやすいという人口移動の構造です。もう一つは、冬季の積雪・凍結という北海道特有の気候条件です。屋根の雪下ろしや敷地の除雪、灯油タンクや水道管の凍結対策など、空き家のまま放置すると管理の手間とリスクが本州以上に大きくなりやすい土地柄があります。実家じまいを先延ばしにするほど、こうした管理負担が積み重なっていく点は、北海道で特に意識しておきたいところです。
実家じまい全体の進め方や費用の考え方の基本は実家じまいの進め方ガイドと実家じまいの費用でも解説しています。本記事は、そのうえで北海道・札幌市・旭川市に固有の制度と相場に焦点を当てた内容です。
実家じまいの費用構成:片付け・解体・手続きをそれぞれ整理する
「実家じまいの費用」とひとまとめに聞かれることが多いのですが、実際には性質の異なる費用が重なっています。全体像を先に押さえておくと、見積もりを比較するときに何と何を比べているのかが分かりやすくなります。
| 費用の種類 | 内容 | 目安・考え方 |
|---|---|---|
| 片付け費用 | 家財の仕分け・搬出・処分(遺品整理・生前整理に相当) | 間取り別に3〜60万円程度。詳細は北海道の遺品整理を参照 |
| 解体費用 | 建物を取り壊し更地にする工事費 | 木造30坪程度で100万円台後半〜200万円程度が一般的な目安(本記事で解説) |
| 諸手続き費用 | 相続登記の登録免許税・司法書士報酬、測量費など | 登録免許税は評価額の0.4%が目安。詳しくは相続登記の義務化を参照 |
| 売却関連費用 | 仲介手数料、契約書の印紙代など(売却する場合) | 売却価格や仲介会社によって変動 |
実家をどう処分するかによって、必要な費用の組み合わせは変わります。片付けだけで済ませて空き家のまま維持する場合、片付けて賃貸に出す場合、解体して更地で売却する場合、解体せずに古家付きで売却する場合と、選択肢ごとに費用構成が異なるため、まず「最終的に家をどうしたいか」の方向性を決めることが、費用を見積もる出発点になります。
「うちの場合はいくら?」
と思ったら
家財の片付けから家の処分のご案内まで。2DKまで29.8万円(税別)〜の定額パックです。
解体するかどうかの判断と、北海道の解体費用の考え方
実家じまいで多くの方が迷うのが、家を解体するかどうかです。建物の傷みが激しい、買い手が古家を望まない、更地のほうが売却しやすい、といった事情がある場合は解体が選択肢に入りますが、解体すると住宅用地の特例が外れて固定資産税・都市計画税が上がる場合があるため、解体前に税負担の変化を確認しておくことが欠かせません。
解体費用の一般的な目安
解体費用は建物の構造・延床面積・立地・アスベストの有無などによって大きく変わるため、正確な金額は現地調査を経た見積もりでしか分かりません。そのうえで、業界で広く示される目安として、木造住宅30坪(約100㎡)程度であれば100万円台後半から200万円程度、鉄骨造・RC造はさらに高くなる傾向がある、という水準が一般的です。
北海道の実家で解体費用が上限側に寄りやすい理由
同じ延床面積・構造であっても、北海道の解体費用は本州の平均的な水準より高めに出やすい傾向があります。理由は主に三つです。
- 基礎が深い——積雪寒冷地では凍結深度(地面が凍る深さ)を考慮した基礎工事が求められるため、基礎の根入れが深く、解体時に撤去するコンクリート量が本州の住宅より多くなりがちです。
- 工事できる期間が限られる——積雪や地盤の凍結がある12月から3月ごろは着工が難しく、多くの解体業者は雪解け後の5月から11月ごろに工事を集中させます。稼働期間が限られる分、繁忙期には見積もりの順番待ちが発生しやすくなります。
- 重機の搬入路・除雪の手間——郊外や旧市街の細い道路、積雪期の名残がある土地では、重機の搬入経路の確保や仮設の敷鉄板が必要になることがあり、これも費用に影響します。
解体を検討する時期が近づいたら、複数の業者から現地見積もりを取り、金額だけでなく着工可能な時期についても確認しておくと、依頼から着工までの計画が立てやすくなります。解体費用の一部相場は、札幌市が連携する株式会社クラッソーネの「解体費用シミュレーター」でも概算を確認できます(札幌市公式サイトが外部リンクとして案内)。
見積もりに含まれているか確認したい付帯費用
解体費用の総額は、建物本体の取り壊し費用だけで決まるわけではありません。特に築年数の古い北海道の実家では、次のような付帯費用が別途発生することがあり、見積もり段階で含まれているかどうかを確認しておくと、着工後の追加請求を避けやすくなります。
- アスベスト含有調査・除去費用——昭和期に建てられた住宅では、屋根材や外壁材にアスベストが含まれている場合があります。法令に基づく事前調査が義務化されており、含有が判明すると除去費用が別途かかります。
- 浄化槽・汲み取り槽の撤去費用——下水道が未整備の地域や、下水道への接続前に建てられた実家では、浄化槽や汲み取り式の設備が地中に残っていることがあり、撤去して埋め戻す費用が必要です。
- 井戸の埋め立て費用——郊外や農村部の実家では、上水道が整備される前の井戸が敷地内に残っていることがあります。使用していない井戸は、お祓いや埋め立ての手配が必要になる場合があります。
- 庭木の伐採・物置の解体費用——母屋の解体費用とは別枠で見積もられることが多く、敷地が広い実家ほど無視できない金額になります。
- 残置物の処分費用——家財の片付けが済んでいない状態で解体業者に依頼すると、残置物の処分費用が解体費用に上乗せされます。片付けを先に済ませておくほうが、総額を抑えやすいのが一般的です。
これらの付帯費用は物件ごとに有無が大きく異なるため、「一式◯◯万円」という概算だけで判断せず、内訳の書面をもらったうえで比較することをおすすめします。
ケース別シミュレーション:実家じまいの総額イメージ
片付けと解体を合わせた総額がどのくらいになるか、二つの仮定ケースで計算の考え方を示します。実際の金額は物件ごとに異なるため、あくまで計算式と目安のイメージとしてご覧ください。
ケース1:旭川市・3LDK木造(延床約100㎡)の空き家を解体するケース
| 費用項目 | 目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 片付け費用 | 15〜50万円 | 3DK〜3LDKの一般的な目安 |
| 解体工事費 | 100万円台後半〜200万円程度 | 木造30坪程度の一般的な目安 |
| 不良空き家住宅等除却費補助金 | 上限30万円 | 要件を満たし、予算枠(令和8年度120万円)内に申請できた場合 |
仮に解体工事費を180万円とすると、補助金の上限30万円を差し引いた実質負担は150万円前後、これに片付け費用15〜50万円を加えた総額が実家じまい全体のおおまかなイメージになります。旭川市の補助金は予算枠が120万円と札幌市よりも小さく、申請期間内でも予算超過時は危険度の高い順に抽選となるため、対象になりそうな空き家は早めに事前調査を申し込むことが重要です(2026年8月時点・旭川市公式サイトより)。
ケース2:札幌市・老朽空き家が「危険空家等」に該当し、通常型補助を利用するケース
| 費用項目 | 計算の考え方 | 金額イメージ |
|---|---|---|
| 解体工事費(仮定) | — | 200万円 |
| 補助率での計算額 | 200万円×3分の1 | 約66.7万円 |
| 実際の補助額 | 上限50万円と計算額の低い方 | 50万円 |
| 実質負担(解体費用のみ) | 200万円−50万円 | 150万円 |
札幌市の通常型補助は「除却工事費の3分の1」と「上限50万円」のいずれか低い額が交付されるため、工事費が高いほど補助率どおりの金額にはならず、上限の50万円で頭打ちになります。除却後の土地を町内会など地域の自治組織に5年間無償で貸与するなどの条件を満たせる場合は、補助率10分の9・上限150万円の「地域連携型」も選択肢になりますが、令和8年度は次年度以降の交付申請を見据えた協議・相談の受付が中心です(2026年8月時点・札幌市公式サイトより)。どちらの制度も、事前確認・交付決定を受ける前に工事を契約・着工すると補助の対象外になるため、順番を誤らないよう注意してください。
札幌市・旭川市の空き家解体補助金を比較する
北海道内では市町村ごとに補助制度の有無と内容が異なります。ここでは道庁所在地である札幌市と、道内第2の人口を持つ旭川市の制度を比較します。実家が他の市町村にある場合も、まずはお住まいの市町村の建築担当窓口に確認してみてください。
| 札幌市(危険空家等除却補助制度) | 旭川市(不良空き家住宅等除却費補助金) | |
|---|---|---|
| 補助率・上限額(通常) | 除却工事費×3分の1以内、上限50万円 | 除却工事費×3分の1以内など、上限30万円 |
| 手厚い補助の枠 | 地域連携型:10分の9以内、上限150万円(土地を地域の自治組織へ5年間無償貸与などの条件あり) | 制度上の上乗せ枠なし |
| 令和8年度の予算・受付 | 予算に達し次第終了。事前確認依頼書の受付は9月16日まで | 募集予算枠120万円。予算超過時は危険度の高い順に抽選、予算残があれば11月27日まで延長 |
| 対象となる空き家 | 倒壊等のおそれがある「危険空家等」 | 倒壊した場合に近隣・道路に被害のおそれがある、または防火・準防火地域内の「不良空き家住宅等」 |
| 相談・申請窓口 | 都市局建築指導部建築安全推進課 空き家対策担当(011-211-2808) | 建築部建築指導課(0166-25-8561) |
(2026年8月時点・札幌市公式サイト、旭川市公式サイトより)どちらの制度も、除却工事費に対して他の補助金の交付を受けていないこと、市税を滞納していないことなどの要件があります。事前確認・事前調査を経てから交付申請という流れも共通しているため、解体を決めた時点でまず「事前確認・事前調査」から着手することが、補助を受けられるかどうかの分かれ目になります。
札幌市・旭川市以外の道内市町村でも、老朽空き家の除却費補助を設けている自治体があります。制度の有無や予算状況は毎年変わるため、実家がある市町村の建築担当課(多くは「建築指導課」「都市計画課」といった部署です)に直接問い合わせることをおすすめします。
「特定空家等」に指定されるとどうなるか
放置された空き家をめぐっては、2015年に「空家等対策の推進に関する特別措置法」が完全施行されています。この法律に基づき、倒壊のおそれや衛生上の問題など一定の基準に該当し、市区町村から「特定空家等」に指定されると、所有者に対して除却や修繕などの指導・勧告・命令が行われることがあります。勧告を受けた段階で、住宅用地に適用されている固定資産税の軽減特例が外れ、税負担が増える点にも注意が必要です。実家を空き家のまま管理せずに放置する期間が長くなるほど、こうした行政指導のリスクと、建物自体の傷みが同時に進みます。近隣に管理不全の空き家があって困っている場合も、各市の空き家対策担当窓口(札幌市:建築安全推進課、旭川市:建築指導課)へ相談できます。
旭川市の空き家に関する相談窓口一覧
旭川市は、相談内容によって窓口が分かれているのが特徴です。実家の状況に応じて、該当する窓口に直接問い合わせると話が早く進みます。
| 相談内容 | 窓口 | 電話番号 |
|---|---|---|
| 空き家の倒壊・建築材の飛散・屋根からの落雪など空き家全般 | 建築指導課 | 0166-25-8561 |
| 空き地の草木繁茂 | 環境総務課 | 0166-25-9790 |
| 空き家にできたハチの巣などの害虫 | あにまある | 0166-25-5271 |
| 空き家からの落雪で道路の通行が困難になった場合 | 土木管理課/土木事業所 | 0166-25-5375/0166-36-2244 |
| 空き家の相続等に関する相談 | 旭川司法書士会 | 0166-51-7837 |
| 不動産の売買等に関する相談 | 北海道宅地建物取引業協会旭川支部 | 0166-39-2323 |
(2026年8月時点・旭川市公式サイトより)雪の重みで屋根や雨樋が傷みやすい北海道では、「空き家からの落雪」という本州にはあまり見られない相談窓口が独立して用意されている点も特徴です。実家が空き家のまま冬を越す可能性がある場合は、この点も踏まえて近隣への配慮を検討してください。
空き家バンクという選択肢:北海道空き家情報バンク
解体せずに家を活かす方法として、空き家バンクへの登録があります。北海道の場合、札幌市・旭川市を含め道内の市町村は独自の空き家バンクを個別に設けていないケースが多く、北海道が運営する「北海道空き家情報バンク」に参加する形が基本です。北海道内の空き家・空き地の有効活用を通じて、移住・定住の促進や住宅ストックの循環利用を図ることを目的に運営されています(2026年8月時点・札幌市公式サイトより)。
空き家バンクへの登録は、解体前に検討する価値があります。老朽化が進んでいても、立地や敷地の広さによっては、移住希望者やDIYでのリノベーションを希望する層から関心を持たれる場合があるためです。バンクに登録したうえで一定期間反応がなければ解体に進む、という順序で進めれば、解体という不可逆な選択を急がずに済みます。ただし、老朽化が著しく倒壊のおそれがある「危険空家等」に該当する場合は、バンクでの流通よりも除却を優先すべきケースもあるため、判断に迷う場合は自治体の空き家相談窓口へ相談してください。
大型ごみ・粗大ごみの処分:札幌市と旭川市で仕組みが違う
解体せずに片付けだけを進める場合、家財の処分費用を抑える柱になるのが自治体の大型ごみ(粗大ごみ)収集です。北海道内では自治体ごとに呼び方も料金の仕組みも異なり、札幌市は「大型ごみ」、旭川市は「粗大ごみ」という名称を使っています。仕組みも大きく違うため、実家がある市の制度を個別に確認する必要があります。
札幌市の大型ごみ
札幌市の大型ごみは戸別有料収集で、インターネット(24時間365日・収集希望日の2週間前から申込可)または電話(大型ごみ収集センター:011-281-8153、9時から16時30分、日曜・年末年始を除き土曜・祝日も受付)で申し込みます。収集区ごとに収集曜日と申込期限が決まっており、清田区は月曜収集・前週木曜締切、北・東・西・手稲区は水曜収集・当週月曜締切、中央・豊平区は木曜収集・当週火曜締切、白石・厚別・南区は金曜収集・当週水曜締切です。処理手数料は品目ごとに異なり、大型ごみ処理手数料シールの購入、またはクレジットカード・PayPay・楽天ペイでの電子決済で支払います。品目と料金は公式サイトの品目検索から確認できます。単品で重量100kg超、長さ2m超、体積2立方m超のものは収集対象外です(2026年8月時点・札幌市公式サイトより)。
旭川市の粗大ごみ
旭川市では、一辺または直径がおおむね50cm以上のものを「粗大ごみ」として扱い、戸別有料収集(自宅敷地内からの回収。ごみステーションへは出せません)で対応します。粗大ごみ受付専用電話(0166-36-5300、9時から17時、土日祝・年末年始を除く)またはインターネット(24時間365日受付)で申し込んでから、粗大ごみ処理手数料シールを購入する流れです。手数料は品目ごとに定額制で、公式の手数料一覧表によれば、タンス(1メートル以上)・ベッド・食器棚(1メートル以上)・ソファ・仏壇などは650円、押し入れタンス(1メートル未満)・布団(3枚)・こたつ天板のみなど小型・軽量なものは300円が中心です(2026年8月時点・旭川市公式サイト「粗大ごみ処理手数料表」より)。実家に多いタンスやベッド、食器棚が複数点出る場合でも、1点あたり数百円単位で処分できる計算になります。
札幌市と旭川市の大型ごみ制度比較
| 札幌市(大型ごみ) | 旭川市(粗大ごみ) | |
|---|---|---|
| 申込方法 | インターネット(24時間)/電話(011-281-8153) | インターネット(24時間)/電話(0166-36-5300) |
| 収集場所 | 指定した排出場所へ戸別収集 | 自宅敷地内(ごみステーション不可) |
| 料金の仕組み | 品目により変動。手数料シールまたは電子決済 | ほぼ全品目300円または650円の定額制シール |
| 1回あたりの申込上限 | 1回10個まで | 品目ごとに要確認 |
| 対象外となるもの | 単品100kg超・長さ2m超・体積2立方m超、家電4品目・パソコンなど | 家電4品目・パソコンなど(別ルートで処分) |
(2026年8月時点・札幌市公式サイト、旭川市公式サイトより)テレビ、エアコン、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機の家電4品目は、全国共通で家電リサイクル法の対象となり、大型ごみ・粗大ごみのいずれにも出せません。買い替え時の販売店引き取りのほか、リサイクル料金と収集運搬料金を払って処分するルートを別途確保しておく必要があります。パソコンも資源有効利用促進法に基づき、メーカーや認定リサイクル事業者への引き渡しが基本です。
自力処分の現実的な限界
自治体の収集は費用の面で最も安い方法ですが、実家じまいでは一度にタンス・ベッド・食器棚など十数点以上のごみが出ることが珍しくありません。札幌市は1回の申込みで10個まで、旭川市は自宅敷地内からの回収が前提で、屋内からの搬出には対応していません。屋内から屋外への運び出し自体も自分で行う必要があるため、体力的な負担や、遠方在住で作業する時間を確保しにくい事情がある場合は、自力処分と業者依頼を組み合わせる、あるいは片付けごと業者に任せるという判断も検討してください。
実家を売却するという選択肢
解体して更地で売却するか、家を残したまま古家付きで売却するかは、地域の需要によって判断が分かれます。札幌市中心部や近郊のように住宅需要が一定程度ある地域では、古家を解体して更地にしたほうが買い手を見つけやすいケースがある一方、郊外や過疎化が進む地域では、古家の解体費用をかけても土地の売却額がそれを上回らない「負動産」化のリスクもあります。北海道は地域による土地需要の差が大きいため、売却を検討する段階で不動産会社に査定を依頼し、解体した場合としない場合の両方で売却の見通しを確認しておくと、判断材料が揃います。
空き家になった実家の火災保険をどうするか
実家が空き家になった時点で、加入していた火災保険の契約内容を確認しておくことも忘れがちなポイントです。一般的な火災保険は「居住していること」を前提に契約されているケースが多く、空き家になったことを保険会社に連絡しないまま放置すると、万一の火災や雪害の際に契約内容と実態が食い違い、保険金の支払いに影響する可能性があります。特に北海道では、大雪による屋根の損壊や、暖房設備を止めたことによる水道管の凍結破裂など、空き家特有の事故リスクがあります。片付けや解体・売却の計画を立てる段階で、保険会社や代理店に空き家である旨を伝え、必要に応じて空き家向けのプランへの切り替えを検討してください。
売却を進めるには、前提として名義変更(相続登記)が完了している必要があります。名義が故人や先代のままでは、不動産会社への売却依頼も解体業者との契約も基本的に進められません。相続登記は2024年4月から義務化されており、正当な理由なく期限を過ぎると10万円以下の過料の対象になり得ます。制度の詳細や期限の考え方は相続登記の義務化とは|期限・過料・実家を相続したらやることで解説しています。片付けや解体の準備と並行して、名義変更の見通しを立てておくことをおすすめします。
実家の資産価値が低く、維持費や解体費のほうが負担になりそうな場合は、相続放棄という選択肢もあります。ただし相続放棄は、遺品の一部でも売却・処分すると単純承認とみなされ、後から撤回できなくなることがあります。放棄を検討している段階で片付けを進める場合は、着手前に司法書士や弁護士へ相談しておくと安心です。
相続した空き家を売却したときの3,000万円特別控除
相続した実家を売却する場合、一定の要件を満たすと、譲渡所得から最大3,000万円を差し引ける「被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除の特例」を利用できることがあります。要件は複数あり、代表的なものが昭和56年5月31日以前に建築された家屋で、相続開始直前まで被相続人が一人で住んでいたことです。この特例を使うには、家屋の所在地の市区町村から「被相続人居住用家屋等確認書」の交付を受け、確定申告時に添付する必要があります。札幌市・旭川市とも、この確認書の交付を窓口で行っています(2026年8月時点・札幌市公式サイト、旭川市公式サイトより)。解体して更地で売却する場合と、家屋を残したまま売却する場合のどちらでも、要件を満たせば特例の対象になり得るため、売却を検討する段階で税務署や税理士に確認することをおすすめします。
北海道の実家じまい 準備チェックリスト(冬支度・凍結対策編)
本州の実家にはない、積雪寒冷地ならではの準備事項があります。片付けや解体、売却の前に確認しておきたい項目をチェックリストにまとめました。実家の状況に合わせてご活用ください。
| 確認項目 | ポイント |
|---|---|
| 灯油タンクの残油抜き取り | ホームタンクに残った灯油は、給油業者や灯油販売店に引き取り・処分を相談する。給油契約が続いていないか確認する |
| 水道の水抜き | 閉栓・休止の前に、配管内の水を抜いておかないと冬季に凍結・破裂のおそれがある。水道局や指定業者に手順を確認する |
| 灯油ボイラー・給湯器の凍結防止 | 電源を落とす前に、凍結防止モードの解除や水抜きの要否をメーカー・施工業者に確認する |
| 融雪槽・ロードヒーティングの停止時期 | 設置がある場合、稼働を止めるタイミングを誤ると翌シーズンの再稼働に支障が出ることがある |
| 除雪契約・除雪ボランティアの解約 | 親が個人で契約していた除雪業者や、近隣との除雪の助け合いがあれば、解体・売却の時期に合わせて解約・お礼の連絡をする |
| プロパンガスボンベ・灯油以外の危険物 | 農機具用の燃料や薬品類とあわせて、処分ルートを事前に業者へ確認しておく |
| 屋根からの落雪・雪庇の管理 | 空き家のまま冬を越す場合、近隣や道路への落雪リスクがないか、必要に応じて雪止めや除雪の手配を検討する |
| 空き家期間中の冬季巡回 | 売却や解体まで時間がかかる場合、屋根の積雪状況や凍結による損傷がないか、定期的な見回りの要否を検討する |
これらは遺品整理や生前整理の作業リストには含まれにくい、実家じまい特有の準備事項です。特に灯油と水道の扱いを誤ると、凍結による配管破裂で建物の傷みが一気に進み、解体費用や売却価格に悪影響が出ることもあります。片付けの依頼時に、灯油・水道の状況もあわせて業者に伝えておくと、必要な処置を見落とさずに進められます。
実家じまいの進め方:依頼から完了までの流れ
北海道内で実家じまいを進める場合も、基本的な流れは全国共通です。片付けと解体・売却をまとめて依頼する場合の目安の流れを示します。物量や建物の状態によって前後することがあります。
- 問い合わせ・写真の送付——電話またはLINEで問い合わせ、各部屋の写真と、建物の外観・敷地の写真を送ります。灯油タンクや水道設備の有無も伝えておくと、その後のヒアリングがスムーズです。
- 概算見積もりの提示——写真や電話でのヒアリングをもとに、片付け費用の概算金額を提示します。解体や売却を検討している場合は、その意向もあわせて伝えます。
- 現地確認(必要な場合)——物量の判断が難しい場合や、解体・売却の可能性がある場合は、現地での確認を行います。積雪期は現地確認自体が難しいこともあるため、時期の相談も含めて進めます。
- 正式見積もりとご契約——内訳を明示した見積書を提示し、内容にご納得いただいたうえで契約します。
- 仕分け・搬出・供養・買取——貴重品と形見を仕分けたうえで搬出し、必要に応じて供養や買取の手配を行います。
- 解体・売却の手配(必要な場合)——片付け完了後、解体業者や不動産会社への引き継ぎを行います。補助金の事前確認・事前調査が必要な場合は、この段階から並行して進めます。
- 清掃・完了報告——作業後の室内を簡易清掃し、写真での完了報告とともに鍵をお返しします。
解体を伴う場合、着工可能な時期(おおむね5月から11月)から逆算してスケジュールを立てることが北海道特有のポイントです。段取りの詳細はご相談の流れでも紹介しています。
依頼前に準備しておきたいものリスト(印刷用)
初回の問い合わせをスムーズにするために、事前に手元にあると役立つ情報をまとめました。すべて揃っていなくても相談は可能ですが、分かる範囲で準備しておくと見積もりの精度が上がります。
| 準備する情報 | 用途 | 準備状況 |
|---|---|---|
| 各部屋・収納・外観・敷地の写真 | 片付け・解体の概算見積もり | □ |
| 建物の築年数・構造(木造/鉄骨/RC) | 解体費用の目安算出 | □ |
| 登記事項証明書または固定資産税納税通知書 | 名義・評価額の確認、補助金申請 | □ |
| 灯油タンク・水道・浄化槽の有無 | 冬支度・付帯費用の見積もり | □ |
| 仏壇・位牌など供養が必要なものの有無 | 供養・お焚き上げの手配 | □ |
| 相続人の人数と連絡先 | 遺産分割協議・相続登記の準備 | □ |
| 希望する完了時期(売却・解体の期限) | スケジュールの逆算 | □ |
業者選びで確認したいこと
実家じまいには、片付け業者・解体業者・不動産会社という異なる専門性を持つ事業者が関わります。それぞれの選定で確認したい基準は次のとおりです。
- 片付け業者:一般廃棄物収集運搬の許可——家庭から出る廃棄物の収集運搬は許可制です。「無料回収」をうたうトラックや突然の訪問営業には応じないでください。無許可回収は環境省や国民生活センターも注意喚起しており、回収品が不法投棄されれば出した側が事情を問われる場合があります。
- 片付け業者:古物商許可——買取で費用を相殺するなら、古物商許可が前提です。許可番号の確認を求めても差し支えありません。
- 解体業者:建設業の許可または建設リサイクル法の登録——札幌市・旭川市の補助制度も、建設業法に基づく許可、または建設リサイクル法に基づく北海道知事の登録を受けた事業者による施工を補助の要件にしています。無登録の業者に依頼すると、補助金の対象外になるおそれがあります。
- 損害保険への加入——搬出・解体時の事故はゼロにできません。壁や道路、隣地を傷つけた場合に備え、賠償保険に加入している業者を選びます。
- 見積内訳の明示——人件費・車両費・処分費(または解体工事費・廃材処分費)・オプションの内訳がある書面をもらいます。「一式◯◯万円」だけの見積書では比較も検証もできません。
2〜3社の相見積もりが基本です。解体を伴う場合は、見積もりに廃材の処分方法(マニフェストの発行有無)が明記されているかも確認してください。不法投棄された廃材が後日発覚すると、発注者側の責任が問われる可能性もあります。業者選びの手順は北海道の遺品整理でも詳しく解説しています。
遠方に住みながら北海道の実家じまいを進める方法
札幌や旭川以外の道外、あるいは本州で働きながら、北海道の実家に頻繁に通えない相続人の方は少なくありません。飛行機での移動が前提になる場合、日帰りでの現地確認が難しいことも珍しくなく、冬季は天候による欠航のリスクも加わります。遠方から進めるなら、次の段取りが現実的です。
- 写真で概算見積もりを取る——帰省のタイミングで、各部屋・収納に加え、灯油タンクや水道メーターの位置、外壁・屋根の状態まで撮影しておきます。
- 貴重品と残す物を先に指定する——通帳・印鑑・権利証などの貴重品と、形見として残したい物をリストにして伝えます。
- 立ち会いなしで作業を進める——鍵を預け、作業前後の写真報告を受ける方法です。灯油の残油処分や水抜きなど、現地でしかできない対応まで任せられるかも、事前に確認しておきます。
- 解体・売却の相談も並行して進める——片付けが完了する前から、解体業者や不動産会社への相談、補助金の事前確認を並行して動かしておくと、着工可能な時期を逃さずに済みます。
電気・ガス・水道の停止手続きは、水抜きなどの凍結対策が終わったあとに行うよう順序に注意してください。順番を誤ると、閉栓後に凍結対策ができず、翌春に配管の破損が発覚するケースもあります。安心実家じまいは全国対応の窓口で、遠方の場合は立ち会い不要で進められます。ご相談から作業完了までの流れはご相談の流れをご覧ください。
安心実家じまいのサービス案内
安心実家じまいは、家財の片付けから家の売却・解体の手配までを一つの窓口でお受けする全国対応のサービスです。北海道内のご依頼も、基準を満たした提携業者が担当します。札幌市・旭川市の市街地から、道内の郊外・地方まで、地域の事情に応じた見積もりをご案内します。
片付けのみのご依頼は遺品整理サービスで承ります。家の処分まで続く場合は、実家じまい代行パックが割安です。二つのサービスの違いは、次のとおりです。
| 遺品整理サービス | 実家じまい代行パック | |
|---|---|---|
| 対象範囲 | 家財の片付けのみ | 片付けに加え、家の売却・解体の手配まで |
| 料金目安 | 間取り・物量に応じた個別見積もり | 2DKまで29.8万円/3LDKまで49.8万円/4LDK以上69.8万円〜(税別) |
| 向いているケース | 賃貸の退去や、家は残して片付けだけ済ませたい場合 | 実家の売却・解体まで見据えている場合 |
パック料金には片付け費用が含まれます。料金の全体は料金表をご覧ください。
お見積もりを確定してからのご契約です。追加の作業が見込まれる場合は作業前に金額を提示し、ご了承をいただいてから実施します。貴金属や着物などの買取による費用の相殺も可能です。灯油タンクの残油処分や水抜きなど、北海道の実家に多いご相談にも対応します。相続登記など法律手続きが絡む場合は、提携司法書士と連携して進めます。
提携業者は、一般廃棄物収集運搬の許可や損害保険の加入状況を安心実家じまい事務局が事前に確認したうえで紹介しています。解体を伴う場合は、建設業の許可または建設リサイクル法の登録を確認した提携先をご案内します。基準の詳細は提携業者の品質基準のページでご案内しています。
よくある質問
北海道の実家じまいには全体でいくらかかりますか?
札幌市や旭川市に空き家の解体補助金はありますか?
北海道に空き家バンクはありますか?
冬の間は実家じまいを進められませんか?
遠方に住んでいても北海道の実家じまいを進められますか?
解体費用の見積もりで、本体工事費以外に確認すべき費用はありますか?
まとめ
北海道の実家じまいは、片付け・解体・手続きという性質の異なる費用を切り分けて考えることと、積雪寒冷地ならではの管理・工期の制約を踏まえて進めることが大切です。要点を振り返ります。
- 実家じまいの費用は片付け15〜50万円台+解体費用(木造30坪で100万円台後半〜200万円程度が目安)で構成される
- 北海道は基礎の深さと積雪期の工事制約から、解体費用が目安の上限側に寄りやすい
- 札幌市「危険空家等除却補助制度」は上限50万〜150万円、旭川市「不良空き家住宅等除却費補助金」は上限30万円。いずれも着工前の申請が必須
- 札幌市・旭川市とも独自の空き家バンクはなく、北海道空き家情報バンクに登録する形
- 大型ごみは札幌市が品目ごとの変動制、旭川市はほぼ全品目300円か650円の定額制と仕組みが異なる
- 灯油タンクの残油抜き・水道の水抜きなど、北海道特有の冬支度を片付け・解体の前に確認する
- 名義が故人や先代のままでは売却・解体の契約が進められない。相続登記の準備は片付けと並行して進める
- 遠方在住でも、写真見積もりと立ち会いなしの作業で進められる
北海道は道庁所在地の札幌市から、旭川市をはじめとする道内各地まで、住宅事情も自治体の制度も地域によって差があります。まずは実家の状況を写真にまとめ、片付けだけで済ませるのか、解体や売却まで進めるのかの方向性を決めることが、適正な見積もりへの近道です。灯油タンクや水道設備の有無も、最初の相談時に伝えておくと当日以降の作業がスムーズに進みます。費用の全体像は実家じまいの費用を、進め方は実家じまいの進め方ガイドを、家財の片付けの詳細は北海道の遺品整理をご覧ください。
早いこともあります
家財の片付けから家の処分のご案内まで。2DKまで29.8万円(税別)〜の定額パックです。ご相談・お見積もりは無料です。

