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空き家の買取相場はいくら?築年数別の目安と仲介との比較、税金の特例まで解説

最終更新日:2026年9月18日|監修:司法書士・行政書士 久留慎一郎先生・安心実家じまい事務局

司法書士・行政書士 久留慎一郎
監修者

久留 慎一郎(ひさどめ しんいちろう)/司法書士・行政書士

東京大学法学部を卒業後、日本航空株式会社に26年間勤務(うち法務部に4年間所属)。在職中に司法書士試験に合格し、2018年に独立開業、2021年に司法書士法人を設立。相続登記や不動産の名義変更など、実家じまいに関わる法律手続きを担当する。安心実家じまいの提携司法書士・行政書士。

監修の範囲:相続・登記・法務に関する記述(司法書士・行政書士の業務範囲)。片付け・買取・費用相場などの記述は安心実家じまい事務局が編集しています。監修者プロフィール

税金について:税額の計算や特例を使えるかどうかの判断は税理士の業務で、監修の範囲に含みません。申告の前に、税理士または所轄の税務署でご確認ください。

■経歴

  • 1966年鹿児島県生まれ
  • 1985年鹿児島ラ・サール高校卒業
  • 1989年東京大学法学部卒業/同年、日本航空株式会社入社(2002〜2006年は法務部所属)
  • 2013年司法書士試験合格
  • 2015年簡易裁判所訴訟代理等に関する法務大臣認定/同年、日本航空株式会社退職、司法書士法人コスモ入所
  • 2017年司法書士法人コスモ退職
  • 2018年事務所開設
  • 2021年司法書士法人設立

■得意領域

  • 相続登記・相続手続き
  • 不動産の名義変更
  • 相続放棄
  • 簡易裁判所の訴訟代理

この記事の結論

  • 空き家の買取価格は、仲介で売れる価格(相場)のおおむね5〜8割程度が目安です。築年数が古く、立地条件が悪いほど下がりやすくなります。
  • いちばん大事な判断は「片付けてから仲介で売るか、そのまま買取に出すか」を、片付け費用と売却額の差し引き=手取り額で比べることです。急いで決める前に、まずは 空き家買取(片付け不要・複数社査定) で概算額を確認しておくと判断しやすくなります。
  • 相続した空き家には、要件を満たせば譲渡所得から最高3,000万円を控除できる特例があります(国税庁タックスアンサーNo.3306)。期限は相続開始から3年目の年末、かつ制度自体の期限である令和9年(2027年)12月31日までです。
  • 売らずに放置すると、「管理不全空き家」「特定空き家」に指定され、固定資産税の住宅用地特例が外れて税額が最大6倍になることがあります(空家法・国土交通省)。

「実家の空き家を売りたいが、買取業者にいくらで買ってもらえるのか見当がつかない」というご相談は、安心実家じまい事務局に非常に多く寄せられます。総務省「令和5年住宅・土地統計調査」では、全国の空き家数は900万戸を超え、空き家率は13.8%と過去最高を更新しました。相続をきっかけに空き家を抱える家庭は年々増えており、「とりあえず様子を見る」という選択が、後述する固定資産税の増額や特例期限の経過につながるケースも見られます。本記事では、買取相場の目安・査定で見られるポイント・税金の特例・放置するリスクまでを、一次情報に基づいて整理しました。

目次

空き家の買取相場は仲介の何割?築年数別の目安

空き家の「買取」とは、不動産会社や買取専門業者が物件を直接買い取る売却方法です。個人の買い手を探す「仲介」とは異なり、業者自身が転売・リフォーム再販・解体活用を前提に価格をつけるため、一般的に仲介で売れる価格(実勢価格)より安くなります。複数の買取専門業者・不動産ポータルが公表している実例をもとにした目安では、買取価格は仲介価格のおおむね5〜8割程度とされています。これは公的な統計値ではなく、業界内で目安として語られる水準である点にご注意ください。

築年数の目安 買取価格の目安(仲介価格比) 背景
新築〜5年 70〜80%程度 建物の需要が残っており、リフォーム費用も小さい
5〜15年 65〜75%程度 設備の交換は必要だが構造は健全なケースが多い
15〜30年 55〜70%程度 大規模修繕や耐震補強を見込んだ査定になりやすい
30年超 50〜60%程度、またはそれ以下 建物価値がほぼゼロとなり、土地値+解体費控除で算定されやすい

木造住宅の法定耐用年数は22年とされ、この年数を超えるあたりから建物部分の会計上の資産価値は急速に低下していきます。実務上は築20〜25年前後で建物評価がほぼゼロに近づくとされ、それ以降の物件は「建物の価値+土地の価値」ではなく、実質的に「土地の価値」だけで評価されるようになります。相続した実家がこの年数を超えている場合、買取価格の大部分は土地としての価値から、解体費・残置物撤去費・測量費などの費用を差し引いた金額で決まると考えておくと、査定額の見え方が理解しやすくなります。逆に言えば、建物が新しいうちに動くほど、建物部分の価値を買取価格に反映してもらいやすいということでもあります。

また、同じ築年数でも構造(木造・鉄骨造・RC造)によって評価の下がり方は変わります。法定耐用年数は木造が22年であるのに対し、鉄骨造は骨格材の厚みにより19〜34年、鉄筋コンクリート造は47年とされ、耐用年数が長い構造ほど建物価値が緩やかに下がる傾向があります。ただし実家じまいで扱う戸建て住宅の多くは木造であるため、本記事では主に木造住宅を前提に解説します。

買取・仲介・有料引き取り、実家はどれを選ぶべきか

空き家の手放し方は大きく3パターンあります。「高く売りたいのか」「早く・確実に終わらせたいのか」で向き不向きが分かれるため、下の比較表で自分のケースに近いものを確認してください。なお、当事務局は宅地建物取引業者ではないため、売却・買取のご案内は提携する宅地建物取引業者が直接査定・契約を行い、当事務局は窓口の取次と家財の片付けを担当する形になります。「当社が買い取ります」という案内はしておらず、あくまで提携業者への橋渡しとなる点をご理解ください。

方法 価格 期間 向いているケース 注意点
①仲介 相場に近い(最も高くなりやすい) 3〜6か月以上 立地がよく、時間をかけられる 売れ残るリスク・仲介手数料(価格×3%+6万円+税)が必要
②買取 仲介の5〜8割程度 2週間〜1か月 早く現金化したい、家財が残っている、再建築不可などの訳あり 仲介手数料は不要。契約不適合責任が免責される契約が一般的
③有料引き取り(解体前提の譲渡) 売却額がゼロ〜マイナス(引き取り料が発生することも) 1〜2か月 倒壊寸前・再建築不可・境界紛争ありで買い手がつかない物件 悪質業者による高額請求トラブルに注意。複数社比較が必須

「まず①の査定で相場を確認し、期限や家財の状況を踏まえて②に切り替える」という進め方が、最も無駄のない選び方です。急いで結論を出す必要はありませんが、放置期間が延びるほど後述する税負担のリスクは高まります。なお、③の有料引き取りは、他の方法では売却が難しい特殊なケースの最終手段と位置づけられます。「無料で引き取ります」とうたいながら高額な処分費用を後から請求する業者も報告されているため、契約内容と費用の総額を書面で必ず確認してください。

買取価格はどう決まる?査定で見られる7つのポイント

1. 立地・接道状況

最寄り駅からの距離、前面道路の幅員、建築基準法上の道路に2m以上接しているか(接道義務)は査定額に直結します。接道義務を満たさない「再建築不可物件」は、建て替えができないため評価が大きく下がり、買取価格が仲介相場の5〜7割程度にとどまる例が多く見られます。反対に、幹線道路へのアクセスがよく、生活利便施設が近い立地では、築年数が古くても土地の需要が下支えとなり、査定額が下がりにくくなります。

2. 建物の状態と築年数

雨漏り・シロアリ被害・傾き・基礎のひび割れなどがあると、解体を前提にした査定になりやすく、建物価値はマイナス評価(解体費控除)になることもあります。逆に、定期的なメンテナンスが行われていた形跡がある場合や、リフォーム履歴がある場合は、同じ築年数でも査定額が上振れすることがあります。

3. 残置物(家財)の量

家財が大量に残っていると、業者側で撤去費用を見込んで査定額から差し引かれます。逆に、事前に家財を片付けておくと査定額が上がるケースや、そもそも査定対象の業者数が広がるケースがあります。片付けの進め方は実家じまい代行や遺品整理サービスで相談できます。

4. 境界確定・測量の有無

隣地との境界が未確定だと、引き渡し後に紛争になるリスクがあるため、査定額が保守的になりがちです。確定測量図があると査定・契約がスムーズに進みます。境界標がない、隣地との塀の位置が曖昧といった状態は、査定段階で減点材料になりやすい点にも注意が必要です。

5. 名義(相続登記)の状況

親名義のままでは売買契約を結べません。相続登記は2024年4月1日から義務化されており、相続を知った日から3年以内に申請しないと10万円以下の過料の対象になり得ます(法務局「相続登記の申請義務化」)。査定を受ける前、遅くとも契約前までに名義を確認しておく必要があります。

6. インフラの状況

上下水道が前面道路に埋設されているか、浄化槽や汲み取り式かといった給排水設備の状況も査定に影響します。特に山間部・別荘地などでは、上水道が引き込まれていないことによる評価減が生じる場合があります。

7. 用途地域・都市計画区域

都市計画法に基づく用途地域(住居系・商業系・工業系)や、市街化区域か市街化調整区域かによっても、土地の使い道と需要が変わり、査定額に影響します。市街化調整区域では原則として新たな建築が制限されるため、同じ広さの土地でも市街化区域内の物件より評価が低くなる傾向があります。用途地域や都市計画区域の区分は、市区町村の都市計画課や、前述の「不動産情報ライブラリ」で確認できます。

ここまでで「うちの場合はいくらになる?」と思ったら

提携の宅地建物取引業者が複数社で査定し、片付けが必要な場合は当事務局が窓口になって進め方をご案内します。

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買取のメリット・デメリットまとめ

内容
メリット① 最短2週間〜1か月程度で現金化できる
メリット② 仲介手数料がかからない
メリット③ 契約不適合責任が免責される契約が一般的で、引き渡し後のトラブルリスクが小さい
メリット④ 残置物や再建築不可などの訳あり物件でも売却できる可能性がある
メリット⑤ 内覧対応や広告掲載の手間がなく、近隣に知られずに売却しやすい
デメリット① 仲介に比べて売却価格が低くなりやすい(相場の5〜8割程度)
デメリット② 業者によって査定額の差が大きく、比較を怠ると損をする可能性がある
デメリット③ 悪質な業者による契約トラブルのリスクがある

メリット・デメリットを踏まえると、買取は「価格よりもスピードと確実性を優先したい場合」に適した選択肢といえます。反対に、時間に余裕があり、少しでも高値での売却を目指したい場合は、まず仲介での査定額を確認したうえで検討することをおすすめします。

買取業者は買い取った空き家をどうするのか

「なぜ仲介より安い価格でも業者が買い取るのか」を理解しておくと、査定額の妥当性を判断しやすくなります。買取業者は主に次のような方法で物件を再生・転売し、利益を確保します。

  • リフォーム再販:室内をリフォームし、個人の買い手向けに再販売する。建物の状態がある程度良い物件で多い手法
  • 解体して更地で再販:建物を解体し、更地として個人・建売業者・駐車場業者などに再販売する
  • 建売用地としての仕入れ:土地の広さ・形状が条件に合えば、建売住宅用の用地として仕入れる
  • 賃貸・シェアハウス等への転用:立地によっては、リフォームのうえ賃貸物件として運用する

業者はこうした再生・転売にかかる期間・コスト・リスクを見込んで買取価格を提示するため、仲介価格よりも安くなるのが基本的な仕組みです。逆に言えば、業者にとって再生・転売しやすい物件(立地がよい・構造が健全・接道良好)ほど、買取価格は仲介価格に近づきやすくなります。

空き家バンクとの違い

買取業者への売却と混同されやすいのが「空き家バンク」です。空き家バンクは、市区町村が運営し、空き家を売りたい・貸したい所有者と、購入・入居を希望する人をマッチングする制度で、国土交通省が全国版の情報を集約しています。空き家バンクは自治体による情報提供の仕組みであり、自治体自体が物件を買い取るわけではない点に注意が必要です。成約すれば個人間の仲介取引に近い形になりますが、買い手が見つかるまでの期間が読みにくく、早期の現金化を優先する場合には買取のほうが確実性が高くなります。地方移住者向けの需要がある物件では、空き家バンクへの登録と買取業者への査定依頼を並行して進める方法もあります。

老朽化した空き家でも売れるケース・売れにくいケース

「古い家だから売れないのでは」と考えて相談自体を諦めてしまう方も少なくありませんが、実際には老朽化した空き家でも買い手がつくケースは多くあります。一方で、売却のハードルが高くなりやすい条件もあります。

条件 売れやすさの傾向
老朽化しているが立地がよい(駅近・市街地) 土地の需要が高く、解体前提でも売れやすい
老朽化+接道義務を満たしている 建て替え可能なため、建売業者等の需要が見込める
老朽化+再建築不可(接道義務を満たさない) 専門業者以外では買い手がつきにくく、価格も下がりやすい
老朽化+境界未確定+残置物多数 複数の課題が重なるほど、通常の仲介市場では売れにくくなる
老朽化+土地の需要が乏しい過疎地域 買取価格が大きく下がる、または有料引き取りの検討が必要になる場合がある

複数の課題が重なる物件ほど、一般の不動産会社よりも訳あり物件や再建築不可物件を専門に扱う買取業者への相談が有効です。専門業者は、一般の仲介市場では敬遠されがちな物件でも、再生・転用のノウハウを持っていることが多く、査定を断られた場合でも別の業者では買取可能なケースがあります。

自分で買取相場の目安を調べる方法

業者に査定を依頼する前に、公的な情報でおおまかな相場感をつかんでおくと、提示された金額が妥当かどうか判断しやすくなります。

  • 国土交通省「不動産情報ライブラリ」:実際に成約した取引価格情報や地価公示・都道府県地価調査のデータを地図上で検索できる公的サイトです。近隣の類似物件の成約価格を確認できます。
  • 固定資産税評価額からの逆算:毎年届く固定資産税の課税明細書に記載の評価額は、公示地価のおおむね7割程度を目安に設定されているとされます。土地の評価額を0.7で割り戻すと、公示地価に近い水準の目安が得られます。
  • 相続税路線価からの逆算:相続税申告で使う路線価は、公示地価のおおむね8割程度を目安に設定されているとされます。路線価図は国税庁ホームページで無料公開されており、路線価を0.8で割り戻すと、公示地価に近い水準の目安になります。
  • 全国版空き家・空き地バンク(国土交通省):近隣エリアの空き家がどの程度の価格で登録・成約しているかの参考になります。

いずれも「目安」であり、実際の買取価格は個々の物件の状態・接道・残置物の有無で大きく変わります。最終的には複数の業者から査定を取り、価格の根拠(土地値・解体費控除・リフォーム費控除の内訳)を確認することが重要です。査定額の根拠を説明できない業者や、根拠を尋ねても曖昧な返答しかしない業者は、契約を急ぐ前に他社と比較することをおすすめします。

空き家を売却したときの税金と、使える特例

譲渡所得税の基本

不動産を売って利益(譲渡所得)が出ると、所得税・住民税がかかります。所有期間5年超の長期譲渡所得の場合、税率は合計約20.315%(所得税15%+復興特別所得税0.315%+住民税5%)です(国税庁タックスアンサーNo.3208)。所有期間5年以下の短期譲渡所得の場合は合計約39.63%となり、税負担は倍近くになります。相続した不動産の所有期間は被相続人の取得時から通算されるため、親が長年住んでいた実家はほとんどの場合この長期譲渡に該当します。

取得費が分からない場合の「概算取得費」

親がいつ・いくらで購入したか分からない場合、取得費は売却代金の5%(概算取得費)としてしか計上できません(国税庁タックスアンサーNo.3252)。取得費が小さいほど譲渡所得は大きく計算され、税負担も増えるため、古い実家ほどこの特例の有無が手取り額に大きく影響します。

空き家の3,000万円特別控除(相続空き家特例)

相続または遺贈により取得した被相続人の居住用家屋(空き家)やその敷地を売却する場合、一定の要件を満たせば譲渡所得から最高3,000万円(相続人が3人以上の場合は一人あたり最高2,000万円)を控除できます(国税庁タックスアンサーNo.3306)。主な要件は次のとおりです。

  • 昭和56年5月31日以前に建築された家屋であること(区分所有建物は対象外)
  • 相続開始の直前まで被相続人が一人で住んでいたこと(一定の要件を満たす老人ホーム入居は例外あり)
  • 相続から譲渡まで事業用・貸付用・居住用に使っていないこと
  • 耐震基準に適合させて売る、または家屋を取り壊して更地で売ること
  • 譲渡対価が1億円以下であること
  • 相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日まで、かつ制度の適用期限である令和9年(2027年)12月31日までの譲渡であること

特例を使った場合と使わない場合の税額シミュレーション

取得費が不明で概算取得費(売却代金の5%)を使うケースを例に、買取価格1,000万円で売却したときの税額の違いを比較します。譲渡費用(仲介手数料・印紙代等)を50万円とすると、譲渡所得は「1,000万円-取得費50万円(概算取得費5%)-譲渡費用50万円=900万円」です。

特例なし 3,000万円特別控除あり
譲渡所得 900万円 900万円-3,000万円=0円(控除しきれない分は切り捨て)
税額(約20.315%) 約183万円 0円
手取りへの影響 売却額からさらに約183万円が減る 売却額がそのまま手取りに近づく

このように、買取で価格が下がりやすい分、特例が使えるかどうかは手取り額に直結します。特につまずきやすいのは「昭和56年5月31日以前の建築」と「区分所有建物でないこと」の2点です。要件の詳細や、相続人が複数いる場合の按分計算、老人ホーム入居中のケースなどは、当サイトの空き家の3,000万円特別控除の解説記事で個別のシミュレーションつきで解説しています。買取で売る場合もこの特例の対象になり得るため、査定と並行して要件を確認しておくことをおすすめします。

売らずに放置するとどうなるか|管理不全空き家・特定空き家のリスク

「相場が下がっているから」「片付けが大変だから」と売却を先送りにすると、かえって費用負担が増えることがあります。空家等対策の推進に関する特別措置法(空家法)に基づき、放置された空き家は市区町村から「管理不全空き家」「特定空き家」に指定される場合があります(国土交通省)。指定されると、次のような影響が生じ得ます。

  • 固定資産税の住宅用地特例が解除され、土地の固定資産税が最大6倍程度に上がる可能性がある
  • 市区町村からの助言・指導、勧告、命令の対象になり、勧告を受けると特例解除が確定する
  • 命令に従わない場合、行政代執行により強制的に解体され、費用を所有者に請求される場合がある
  • 周辺住民とのトラブル(倒壊・害獣・景観悪化を理由とした苦情)に発展する場合がある

また、総務省「令和5年住宅・土地統計調査」によれば、全国の空き家数は900万2千戸、総住宅数に占める空き家率は13.8%(いずれも過去最多・過去最高)となっており、2018年調査(848万9千戸)と比べて51万3千戸増加しています。賃貸・売却用・二次的住宅を除いた「その他の空き家」は385万戸で、総住宅数に占める割合は5.9%です。空き家の増加を受けて自治体の指導も強化される傾向にあるため、「そのうち」と先送りせず、早い段階で売却・買取の相談窓口に相場感だけでも確認しておくことをおすすめします。

ケース別シミュレーション|買取価格はどう変わるか

実際によくある3つのケースで、買取価格の考え方を比較します。数字はいずれも一般的な考え方に基づく試算例であり、実際の査定額を保証するものではありません。

ケース 物件の状況 買取価格の考え方 向いている進め方
A:立地良好・築35年の戸建て 駅徒歩10分、接道良好、家財あり。近隣の仲介成約相場は2,000万円前後 建物価値はほぼゼロだが土地の需要が高く、仲介相場の6〜7割=1,200〜1,400万円程度になりやすい 複数社で仲介査定と買取査定を両方取り、片付け費用と査定額の差額を比較
B:再建築不可・築50年 接道2m未満、老朽化あり。近隣の類似地の相場は800万円前後 仲介市場では買い手がつきにくく、訳あり物件専門業者の買取で相場の5割前後=400万円前後になることが多い 早い段階で専門業者に相談し、隣地所有者への売却も並行検討
C:残置物多数・倒壊リスクあり 特定空き家指定の懸念、老朽化が著しい。土地の相場は300万円程度 建物価値はマイナス評価となり、土地値から解体費(100〜150万円程度)・撤去費を差し引くと、査定額がゼロに近づく、または有料引き取りになることも 行政の相談窓口と買取業者の両方に早期相談し、放置期間を延ばさない

ケースAのように立地条件がよい物件では、片付けにかかる費用(数十万円程度)を上回る査定額アップが見込めることが多く、片付けてから売る方が手取りが増えやすくなります。一方でケースB・Cのように土地自体の価値が小さい物件では、片付け費用をかけても査定額への影響が限定的なことがあり、家財を残したまま買取に出す、あるいは専門業者への相談を優先する判断もあり得ます。

片付けてから売るか、そのまま買取に出すか|手取りで比べる

判断に迷ったときは、感覚ではなく「片付け費用」と「売却額の差」を数字で比べることが近道です。たとえば、片付け費用が30万円かかっても、片付け後の仲介・買取で査定額が50万円以上上がるなら、片付けてから売るほうが手取りは多くなります。逆に、片付け費用のほうが査定額の上昇分を上回るなら、家財を残したまま買取に出すほうが合理的です。実際には家財の量・処分方法によって片付け費用が変わるため、実家じまい代行や遺品整理の見積もりと、空き家買取・実家の売却の査定を同時に依頼し、両方の金額を並べて比較するのが確実です。

判断チェックリスト(印刷してお使いください)

  • □ 相続登記は済んでいるか(名義が親のままでは契約不可)
  • □ 相続人全員の合意は取れているか(遺産分割協議書の有無)
  • □ 家財の量はどの程度か(片付け費用の概算を確認したか)
  • □ 接道義務を満たしているか(再建築不可の可能性)
  • □ 境界は確定しているか(測量図の有無)
  • □ 空き家の3,000万円特別控除の要件(築年・期限)に該当するか
  • □ 仲介査定・買取査定の両方を取ったか
  • □ 相続開始から3年目の年末までの期限を確認したか
  • □ 固定資産税の納税通知書で評価額を確認したか
  • □ 管理不全空き家・特定空き家に指定される懸念はないか

売却の流れと必要書類

相続した空き家を買取・仲介で売却するまでの標準的な流れは次のとおりです。物件の状態や相続人の人数によって前後しますが、全体の段取りを把握しておくと、査定から引き渡しまでの見通しが立てやすくなります。

ステップ 内容 目安期間
①名義・相続人の確認 登記事項証明書で名義を確認し、相続人全員を戸籍で確定する 2〜4週間
②遺産分割協議・相続登記 遺産分割協議書を作成し、法務局で相続登記を申請する 1〜2か月
③査定依頼 複数社に仲介査定・買取査定を依頼し、金額と条件を比較する 1〜2週間
④媒介契約・売買契約 仲介の場合は媒介契約、買取の場合は直接売買契約を締結する 数日〜2週間
⑤決済・引き渡し 残代金の受領と同時に、鍵の引き渡し・所有権移転登記を行う 契約から1〜2か月
⑥確定申告 売却の翌年2月16日〜3月15日に、譲渡所得の申告と特例の適用手続きを行う 翌年確定申告期間

買取の場合、③〜⑤が2週間〜1か月程度で完了することも多く、仲介に比べて全体の期間を大きく短縮できます。一方で、①②の相続関係の整理には想像以上に時間がかかることが多いため、売却方法を決める前に、まず名義と相続人の確認から着手することをおすすめします。

売却前にかかる可能性のある準備費用

査定・契約の前段階で、物件の状況によっては次のような準備費用が発生することがあります。すべてのケースで必要になるわけではありませんが、事前に把握しておくと資金計画が立てやすくなります。

  • 境界確定測量費:隣地との境界が未確定な場合、土地家屋調査士による測量が必要になることがある(数十万円程度〜)
  • 越境物の解消費用:塀や庭木が隣地に越境している場合、撤去や覚書の締結が必要になることがある
  • 耐震診断費用:3,000万円特別控除で耐震基準に適合させて売る場合、診断・改修工事の費用が発生する
  • 残置物の撤去費用:片付け業者に依頼する場合、間取り・荷物の量に応じて数万円〜数十万円程度

売却でかかる諸費用の目安

買取・仲介いずれの場合も、売却額がそのまま手取りになるわけではなく、いくつかの諸費用がかかります。事前に目安を把握しておくと、査定額の比較や資金計画が立てやすくなります。

費用項目 目安 買取・仲介での違い
仲介手数料 (売却価格×3%+6万円)+消費税が上限 仲介のみ発生。買取では不要
印紙税 売買契約書の金額に応じて数千円〜数万円 買取・仲介とも発生
相続登記の費用 登録免許税(評価額の0.4%)+司法書士報酬6〜15万円程度 買取・仲介とも、売却前に完了させておく必要がある
測量費用(境界確定が必要な場合) 数十万円〜(隣地数・立会いの有無で変動) 買取・仲介とも、境界が未確定な場合に発生し得る
解体費用(更地で売る場合) 木造30坪で90〜150万円程度が目安 古家付きのまま売る場合は不要
譲渡所得税・住民税 譲渡所得×約20.315%(長期譲渡の場合) 特例が使えれば大幅に軽減できる

買取は仲介手数料がかからない分、諸費用の総額を抑えやすいというメリットがあります。一方で、買取価格自体が仲介より低くなりやすいため、「諸費用を差し引いた後の手取り額」で比較することが重要です。

売却時に必要になる主な書類

書類 取得先
登記事項証明書(登記簿謄本) 法務局
固定資産税納税通知書・評価証明書 市区町村役場
戸籍謄本一式(相続人確定用) 本籍地の市区町村役場(広域交付制度で最寄りの役場でも取得可)
遺産分割協議書 相続人間で作成(司法書士に依頼可)
境界確認書・測量図(ある場合) 土地家屋調査士・法務局
被相続人居住用家屋等確認書(3,000万円特別控除を使う場合) 市区町村役場

売却が決まるまでの間、空き家をどう管理するか

査定から契約・引き渡しまでには数週間〜数か月かかるため、その間の空き家の管理も考えておく必要があります。管理を怠ると、前述の「管理不全空き家」に指定されるリスクが高まるだけでなく、台風・地震などで屋根材が飛散した場合に近隣への損害賠償責任を問われる可能性もあります。最低限、次の点は定期的に確認しておくことをおすすめします。

  • 庭木・雑草が越境していないか(隣地とのトラブル防止)
  • 郵便受けに新聞・郵便物が滞留していないか(放置の外形的なサインになりやすい)
  • 窓・雨戸が破損したまま放置されていないか(防犯・防災の観点)
  • 屋根・外壁に破損箇所がないか(台風・地震での飛散リスク)

遠方に住んでいて定期的な訪問が難しい場合は、空き家管理サービスを利用する方法もあります。管理費用は月額数千円〜1万円台が相場とされ、売却までの数か月間だけ利用するといった使い方も可能です。管理の手間や費用を考えると、査定・売却の判断はできるだけ早い段階で進めておくことが、結果的に負担を減らすことにつながります。

相続放棄という選択肢との関係

建物が著しく老朽化し、土地の価値よりも解体費・処分費の方が高くつく「負動産」に近い状態の場合、相続そのものを放棄するという選択肢も視野に入ります。ただし、相続放棄には自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内という期限があり、期限を過ぎると原則として単純承認したものとみなされます。また、相続放棄をした場合でも、次の相続人が管理を始めるまでは、現に占有している相続人に一定の管理責任が残るとされている点にも注意が必要です。すでに家財の一部を処分してしまった場合、それが「相続財産の処分」とみなされ、単純承認が成立してしまうこともあります。買取・売却を検討する前に相続放棄も選択肢に入れている場合は、家財の片付けや売却の手続きに着手する前に、司法書士や弁護士へ相談することを強くおすすめします。

県によって買取価格の傾向は変わるか

買取価格は全国一律ではなく、地域の地価水準・買い手の需要によって差が出ます。たとえば神奈川県のように都市部への通勤圏で需要が根強いエリアでは、築年数が古くても土地としての需要が残りやすく、買取価格が相場の7割前後を維持しやすい傾向があります。地方部や過疎化が進むエリアでは、土地の需要自体が乏しく、買取価格が相場の5割を下回ることも珍しくありません。エリア別の相場感や業者の探し方は神奈川県の空き家買取のページでも解説しています。お住まいの地域の状況が気になる場合は、まず無料査定で実勢に近い金額を確認することをおすすめします。

空き家買取でよくあるトラブルと回避策

トラブル事例 回避策
1社だけの査定で契約し、後から他社の方が高値だったと判明 契約前に必ず2〜3社以上から査定を取り、金額と根拠を比較する
「今すぐ契約すれば高く買い取る」と即決を迫られ、内容を確認せず契約してしまった その場での即決を避け、契約書を持ち帰って内容を確認する時間を確保する
「無料で引き取ります」と言われたが、後から高額な処分費用を請求された 費用の総額と内訳を契約前に書面で確認し、口頭だけの説明は信用しない
相続人の一部の同意しか得ずに契約を進め、後から他の相続人と揉めた 売却前に遺産分割協議書を作成し、相続人全員の合意を明確にしておく
境界が未確定のまま引き渡し、後から隣地とのトラブルに発展した 可能な範囲で確定測量図を用意し、境界の状況を契約前に開示する

共通するのは「比較しないまま契約を急いでしまう」ことがトラブルの引き金になりやすいという点です。査定額の提示を受けたら、その場で即答せず、他社の査定や家族との相談を経てから契約に進むことをおすすめします。

当事務局によくある相談事例

安心実家じまい事務局には、空き家の買取相場や進め方に関する相談が日々寄せられています。よくある相談パターンを匿名化して3つ紹介します。

事例1:遠方に住んでいて、実家の状態を正確に把握できていない

相続した実家が遠方にあり、何年も足を運べていないというケースです。まずは片付け業者に写真・動画での状況報告を依頼し、家財の量と建物の状態を把握したうえで、複数の買取業者に査定を依頼する流れをご案内しています。現地に何度も足を運ばなくても、片付けから査定までの窓口を一本化することで、遠方からでも段取りを進められます。

事例2:兄弟間で「売る」「残す」の意見が割れている

相続人が複数いる場合、実家を売るかどうかで意見が分かれることは珍しくありません。このようなケースでは、まず査定額を取得して「売った場合の手取り額」を具体的な数字として共有することで、話し合いが前進しやすくなります。感覚的な意見の対立から、金額をもとにした現実的な検討へ移行することが、合意形成の第一歩になります。

事例3:解体すべきか、そのまま売るべきか判断がつかない

建物が古く、解体してから売るべきか悩むケースです。解体費用(木造30坪で90〜150万円程度が目安とされます)をかけて更地にしても、その分だけ売却額が増えるとは限らず、かえって固定資産税の住宅用地特例が外れて更地の間の税負担が増えることもあります。まずは古家付きのまま買取・仲介の査定を取り、解体した場合の想定価格と比較してから判断することをおすすめしています。

買取業者のタイプ別の特徴

ひとくちに買取業者といっても、得意分野やネットワークの規模はさまざまです。物件の状態に応じて相談先を使い分けると、より高い査定額や柔軟な対応を引き出しやすくなります。

業者のタイプ 特徴 向いている物件
地元密着の不動産会社 地域の相場・需要に詳しく、細かな相談がしやすい 立地条件が比較的よく、地元での再販が見込める物件
全国展開の買取専門業者 買取実績が豊富で、査定から契約までのスピードが速い 早期の現金化を優先したい物件全般
訳あり物件・再建築不可専門業者 一般の仲介市場で敬遠されやすい物件の再生ノウハウを持つ 再建築不可・境界未確定・残置物多数などの物件

一般的な不動産会社に査定を断られた、あるいは著しく低い金額しか提示されなかった場合でも、専門業者に相談すると異なる評価が得られることがあります。物件の状態に応じて、複数のタイプの業者に相談してみることをおすすめします。

個人間売買・親族間売買という選択肢

買取・仲介以外に、隣地の所有者や親族へ直接売却する「個人間売買」という方法もあります。買い手がすでに決まっている場合、仲介手数料がかからず、双方の合意で価格を決められるメリットがあります。ただし、契約書の作成や登記手続きに不備があると後々のトラブルにつながりやすいため、司法書士など専門家に契約書の作成・確認を依頼することをおすすめします。また、親族間売買では、時価より著しく低い価格で売買すると、差額分がみなし贈与として贈与税の対象になる可能性がある点にも注意が必要です。価格の妥当性に不安がある場合は、事前に不動産会社の査定を受けて、時価の目安を確認しておくと安心です。

買取業者を選ぶときのチェックリスト

確認項目 チェックのポイント
宅地建物取引業の免許番号 免許番号の「(◯)」内の数字が更新回数。数字が大きいほど営業年数が長い目安になる
査定根拠の説明 土地値・解体費控除・リフォーム費控除の内訳を具体的に説明できるか
契約不適合責任の範囲 免責の範囲・特約の有無を契約前に書面で確認する
残置物・家財の扱い 「残置物ありでも買取可」か、撤去費用が査定額に含まれているか
複数社比較の有無 1社の提示額だけで決めず、最低2〜3社の査定を比較する
契約を急がせないか 「今日決めないと価格が下がる」といった即決を迫る営業には注意する

特に注意したいのが、査定額だけを見て契約を決めてしまうケースです。査定額が高くても、契約不適合責任の範囲が広く売主に不利な契約であったり、決済までの期間が不自然に長かったりする場合があります。金額だけでなく、契約条件全体を比較したうえで判断してください。

安心実家じまいのご案内

安心実家じまい事務局は宅地建物取引業者ではないため、当事務局が物件を直接買い取ることはできません。空き家の買取・仲介・査定は提携する宅地建物取引業者が担当し、当事務局は「相談窓口の取次」と「家財の片付け・遺品整理」を担当する形でサポートしています。片付けと売却の手配をそれぞれ別の業者に依頼すると連絡や日程調整が煩雑になりがちですが、窓口をひとつにまとめることで、相続登記・片付け・査定・契約までの段取りを整理しやすくなります。遠方にお住まいで現地に何度も足を運べない場合も、写真や動画での状況報告を通じて、片付けから査定の手配までを進めることができます。

よくある質問

空き家の買取相場はどのくらいですか?
複数の買取専門業者・不動産ポータルが公表する実例をもとにした目安では、買取価格は仲介で売れる価格(相場)のおおむね5〜8割程度とされています。築年数が新しく立地がよいほど上限に近づき、築30年を超えて再建築不可などの事情があると5割を下回ることもあります。あくまで目安であり、正式な査定額は個々の物件の状態によって変わります。
買取と仲介、どちらを選べばいいですか?
できるだけ高く売りたい、時間をかけられる場合は仲介が向いています。早く・確実に現金化したい、家財が残っている、再建築不可などの訳ありがある場合は買取が向いています。まず仲介査定で相場を確認し、期限や家財の状況を踏まえて買取に切り替える進め方が、費用面で無駄が少なくなります。
空き家の3,000万円特別控除はいつまで使えますか?
相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日まで、かつ制度自体の適用期限である令和9年(2027年)12月31日までの譲渡が対象です(国税庁タックスアンサーNo.3306)。昭和56年5月31日以前に建築された家屋であることなど、他にも要件があるため、該当するかどうかは早めに確認することをおすすめします。
家財が残ったままでも買取してもらえますか?
残置物ありのまま買取可能な業者もありますが、撤去費用が査定額から差し引かれるのが一般的です。事前に片付けておくことで査定額が上がる場合や、査定を依頼できる業者の選択肢が広がる場合もあるため、片付け費用と査定額の上昇分を比較して判断することをおすすめします。
相続登記が済んでいなくても査定は受けられますか?
査定自体は名義変更前でも受けられますが、実際の売買契約には相続登記(名義変更)が完了している必要があります。相続登記は2024年4月1日から義務化されており、相続を知った日から3年以内に申請しないと10万円以下の過料の対象になり得ます(法務局)。査定と並行して、早めに相続登記の手続きを進めることをおすすめします。
空き家を放置するとどんなリスクがありますか?
空家等対策の推進に関する特別措置法(空家法)に基づき、「管理不全空き家」「特定空き家」に指定されると、固定資産税の住宅用地特例が解除されて税額が最大6倍程度に上がる可能性があります(国土交通省)。指導・勧告・命令の対象になり、従わない場合は行政代執行で解体され、費用を請求されることもあるため、早めの相談をおすすめします。
査定額に納得できない場合はどうすればいいですか?
1社の査定額だけで判断せず、必ず2〜3社以上に査定を依頼して比較することをおすすめします。査定額の内訳(土地値・解体費控除・リフォーム費控除など)を説明してもらい、根拠が曖昧な場合は他社にも相談してください。急いで即決を迫る業者には特に注意が必要です。
買取業者と直接契約する際、当事務局は何をしてくれますか?
安心実家じまい事務局は宅地建物取引業者ではないため、売買契約そのものは提携する宅地建物取引業者が担当します。当事務局は、片付け・遺品整理と査定・契約の窓口を一本化し、段取りの整理や進捗のご案内を担当します。家財が残っている場合は、片付けの見積もりと査定を並行して進められるようサポートします。
解体してから売った方が高く売れますか?
必ずしもそうとは限りません。解体費用(木造30坪で90〜150万円程度が目安)をかけても、その分だけ売却額が増えるとは限らず、更地にすると固定資産税の住宅用地特例が外れて、売れるまでの間の税負担が増えることもあります。まずは古家付きのまま買取・仲介の査定を取り、解体した場合の想定価格と比較してから判断することをおすすめします。
空き家バンクと買取業者、どちらに相談すればいいですか?
早期の現金化を優先するなら買取業者への査定依頼が確実です。空き家バンクは市区町村が運営する所有者と購入・入居希望者のマッチング制度で、自治体自体が買い取るわけではなく、成約までの期間が読みにくい面があります。地方移住者向けの需要が見込める物件では、空き家バンクへの登録と買取業者への査定依頼を並行して進める方法もあります。

まとめ

空き家の買取相場は仲介価格のおおむね5〜8割程度が目安ですが、築年数・立地・残置物の有無で大きく変わります。大切なのは「片付けてから売るか、そのまま買取に出すか」を手取り額で比べること、そして相続登記・3,000万円特別控除の期限・放置によるリスクを早めに確認しておくことです。まずは複数社の査定額を並べて比較し、そのうえで片付け費用や税金の特例を加味した「手取りベース」の判断材料をそろえることが、後悔のない選択につながります。判断材料をそろえるところから、まずは無料査定でご相談ください。

参考にした主な一次情報

  • 国税庁タックスアンサーNo.3306「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」
  • 国税庁タックスアンサーNo.3252「取得費が分からないとき」
  • 国税庁タックスアンサーNo.3208「長期譲渡所得の税額の計算」
  • 法務局「相続登記の申請義務化について」
  • 国土交通省「空家等対策の推進に関する特別措置法」「不動産情報ライブラリ」「全国版空き家・空き地バンク」
  • 総務省統計局「令和5年住宅・土地統計調査 住宅数概数集計」
読むより、聞いたほうが
早いこともあります

提携の宅地建物取引業者による無料査定と、家財の片付けまでを窓口ひとつでご相談いただけます。

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この記事を書いた人

安心実家じまい事務局です。実家の片付けや遺品整理、空き家になった家の処分について、はじめての方にも分かるように記事を書いています。提携している現場の業者や司法書士と一緒に、費用の相場・自治体のごみ出しルール・補助金といった、調べてもなかなか分かりにくいところを一つずつ確かめながらまとめています。「誰に頼めばいいか分からない」という段階のご相談も、LINEやお問い合わせフォームからお気軽にどうぞ。
運営は株式会社Sora Capital(東京都渋谷区・安心実家じまい事務局)です。相続・登記・法務に関する記述は、提携の司法書士・行政書士 久留慎一郎が監修しています。税額の計算や申告の判断は、税理士にご確認ください。

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