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空き家買取のデメリットとは|仲介との比較・3,000万円控除・相続登記の注意点

最終更新日:2026年9月18日|監修:司法書士・行政書士 久留慎一郎先生・安心実家じまい事務局

司法書士・行政書士 久留慎一郎
監修者

久留 慎一郎(ひさどめ しんいちろう)/司法書士・行政書士

東京大学法学部を卒業後、日本航空株式会社に26年間勤務(うち法務部に4年間所属)。在職中に司法書士試験に合格し、2018年に独立開業、2021年に司法書士法人を設立。相続登記や不動産の名義変更など、実家じまいに関わる法律手続きを担当する。安心実家じまいの提携司法書士・行政書士。

監修の範囲:相続・登記・法務に関する記述(司法書士・行政書士の業務範囲)。片付け・買取・費用相場などの記述は安心実家じまい事務局が編集しています。監修者プロフィール

税金について:税額の計算や特例を使えるかどうかの判断は税理士の業務で、監修の範囲に含みません。申告の前に、税理士または所轄の税務署でご確認ください。

■経歴

  • 1966年鹿児島県生まれ
  • 1985年鹿児島ラ・サール高校卒業
  • 1989年東京大学法学部卒業/同年、日本航空株式会社入社(2002〜2006年は法務部所属)
  • 2013年司法書士試験合格
  • 2015年簡易裁判所訴訟代理等に関する法務大臣認定/同年、日本航空株式会社退職、司法書士法人コスモ入所
  • 2017年司法書士法人コスモ退職
  • 2018年事務所開設
  • 2021年司法書士法人設立

■得意領域

  • 相続登記・相続手続き
  • 不動産の名義変更
  • 相続放棄
  • 簡易裁判所の訴訟代理

この記事の結論

  • 空き家買取の最大のデメリットは売却価格が仲介より安くなること。ただし解体費・仲介手数料・管理の手間が浮くため、「片付けてから仲介で売るか」「そのまま買取に出すか」は手取り額で比較して決めるのが正解です。
  • 判断に迷う場合は、片付け・査定を同時に進められる空き家買取(片付け不要・複数社査定)から概算を取り、仲介との差額を確認するのが近道です。
  • 相続した空き家を売る場合は、国税庁の空き家の3,000万円特別控除(要件を満たす場合)の対象になり得るため、税額試算の前に必ず要件を確認してください。
  • 放置すると「管理不全空家」「特定空家」に指定され、固定資産税の住宅用地特例が外れて最大6倍になるリスクがあります(国土交通省・空家法)。
目次

空き家買取のデメリットは何か|先に結論

空き家買取とは、不動産会社(宅建業者)が仲介を挟まず直接買い取る売却方法です。買い手を探す手間がなく、早ければ1〜2週間程度で現金化できる一方で、以下の3つのデメリットがあります。

デメリット 内容 影響の大きさ
①売却価格が安くなる 市場価格(仲介想定額)の目安として5〜8割程度になりやすい 大:手取り額に直結
②対応できる業者が限られる 再販前提のため資金力のある会社に限られ、比較検討の母数が少ない 中:査定を複数社取りにくい
③買取そのものを断られる場合がある 再建築不可・境界未確定・老朽化が著しい物件は買取不可のケースもある 中〜大:売却方法の選択肢が狭まる

この3つのうち、実際の手取り額に最も影響するのは①です。「安くなる」という事実だけを見て仲介を選ぶと、解体費用・清掃費用・仲介手数料・売却までの固定資産税や管理費を差し引いた後の手取りでは、買取のほうが有利になるケースも珍しくありません。判断の軸は「売却価格の高さ」ではなく「片付けてから売るか、そのまま買取に出すか、手取りで比べる」ことにあります。この記事では、デメリットの内訳を数字で分解したうえで、仲介・買取・有料引き取りの3択を比較表で整理します。なお当事務局は宅建業者ではないため、実際の買取・仲介は提携の宅建業者が担当し、当事務局は相談窓口と片付けの手配を行う立場です。

デメリット①:売却価格が仲介より安くなる仕組み

不動産の買取価格が仲介より低くなるのは、買取業者のビジネスモデルに理由があります。買取業者は物件を購入した後、自社でリフォームや解体を行い、再販売または賃貸・駐車場などに活用して利益を得ます。そのため、買取価格には次の費用があらかじめ差し引かれています。

  • 再販までのリフォーム費用・解体費用
  • 再販が完了するまでの期間の金利・保有コスト(固定資産税など)
  • 再販時に発生する仲介手数料・広告費
  • 買取業者自身の利益

これらを差し引いた結果、買取価格は仲介想定額(市場価格)のおおむね5〜8割程度に収まる傾向があるとされています。築年数が古く、解体前提となる空き家ほど、この割合は低くなりやすい点に注意が必要です。逆に言えば、リフォームせずそのまま貸せる・再販しやすい立地の物件は、8割に近い水準で買い取られることもあります。

「仲介のほうが得」とは限らない理由

仲介で高値売却を狙う場合、次のコストと時間がかかります。

項目 仲介で発生しやすい費用・負担
片付け・残置物処分 家財一式の処分費用(間取りにより数万円〜数十万円)
ハウスクリーニング・簡易リフォーム 内覧時の印象を上げるための費用
仲介手数料 売買価格×3%+6万円+消費税(400万円超の一般的な上限額の目安)
売却までの保有コスト 固定資産税・都市計画税・空き家の管理費(数か月〜1年以上かかる場合あり)
契約不適合責任 引き渡し後に不具合が見つかった場合の補修・賠償リスク

買取ではこれらの多くが不要になります。つまり「売却価格」だけを比べると仲介が有利に見えても、「手取り額(売却価格−諸費用−保有コスト)」で比較すると差が縮まる、あるいは買取のほうが手取りが多くなるケースもあります。次の章で仲介と買取の比較表を示します。

ここまでで「うちの場合、結局どっちが得?」と思ったら

片付け不要のまま複数社の買取査定を取り、仲介との差額を確認できます。写真を送るだけで概算が分かります。

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買取・仲介・有料引き取りの3択比較【表で判断】

空き家の手放し方は、大きく分けて「買取」「仲介」「有料引き取り(売却困難物件の引き取りサービス)」の3つがあります。それぞれの特徴を整理しました。

買取 仲介 有料引き取り
売却スピード 速い(1〜4週間程度) 遅い(数か月〜1年以上) 速い(引き取り先が決まれば早い)
価格水準 市場価格の5〜8割目安 市場価格に近い(売れればの話) マイナス(費用を払って手放す)
片付け・解体 不要な場合が多い 必要(内覧のため) 物件による
仲介手数料 原則不要 必要 不要(別途引取費用)
契約不適合責任 免責されやすい 負う場合がある 物件・契約による
向いている物件 老朽化・再建築不可・境界未確定など 立地が良く需要が見込める物件 買取先すら見つからない訳あり物件

この表からも分かるとおり、「立地が良く、片付けや解体の手間をかけても高く売れる見込みがある」なら仲介、「早く・手間なく現金化したい、または老朽化していて仲介での需要が薄い」なら買取が現実的な選択になります。買取すら難しい訳あり物件(再建築不可・共有名義でまとまらない等)は、有料での引き取りサービスを検討する場合もあります。

デメリット②:対応できる不動産会社が限られる

買取を行うには、不動産会社自身が物件を購入する資金力と、リフォーム・解体・再販までを見込んだ事業計画が必要です。そのため、仲介だけを扱う会社では対応できず、買取に対応する会社の数自体が仲介対応の会社より少ない傾向があります。特に、次のような会社は避けたほうが安全です。

  • 買取実績・事例を公開していない会社
  • 査定額の根拠(解体費・リフォーム費の内訳)を説明しない会社
  • 物件のあるエリアでの取引実績がない会社

対応会社が限られる分、1社だけの査定で決めてしまうと相場より大きく安い金額で成約してしまうリスクがあります。複数社に査定を依頼し、金額だけでなく説明の丁寧さや契約条件も比較することが、デメリットを最小化する実務上のポイントです。

デメリット③:買取そのものを断られる、または希望額に届かない場合がある

買取は「必ず希望の金額・条件で成立する」わけではありません。次のような物件は、買取会社から難色を示されたり、査定額が大きく下がったりすることがあります。

物件の状態 買取における影響
再建築不可物件(接道義務を満たさない) 建て替えができないため活用方法が限られ、査定額が下がりやすい
境界が未確定 測量・境界確定費用を見込んだ分、査定額に反映される
共有名義で相続人の同意が揃わない そのままでは売却できず、遺産分割協議や共有物分割の手続きが先に必要
倒壊の危険がある老朽家屋 解体前提での査定となり、解体費用相当額が差し引かれる
事故物件・告知事項がある 買取会社によっては取り扱い自体を見送る場合がある

こうした物件は、仲介ではさらに売れにくいことが多いため、買取のデメリットとして捉えるより「買取のほうが現実的な選択肢になりやすい物件」と考えたほうが実態に近い場合もあります。共有名義の調整や相続登記が未了の場合は、売却の前提として司法書士への相談が必要になります。

相続した空き家を売るときに確認すべき制度

相続した実家・空き家を売却する場合、価格の比較だけでなく、次の公的な制度・義務も事前に確認しておく必要があります。

空き家の3,000万円特別控除(国税庁)

相続または遺贈により取得した被相続人居住用家屋(空き家)またはその敷地を、令和9年12月31日までの間に売却し、一定の要件を満たす場合、譲渡所得の金額から最高3,000万円(相続人が3人以上の場合は2,000万円)を控除できる特例があります。相続開始があった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売る必要があり、売却代金が1億円を超えると適用できないなど要件が細かく定められています。適用の可否は個別の状況によって異なるため、必ず国税庁の公式情報(タックスアンサー No.3306)で最新の要件を確認するか、税理士に相談してください。

相続による取得費の考え方(国税庁)

譲渡所得税は「売却価格−取得費−譲渡費用」に対して課税されます。相続で取得した不動産の取得費は、被相続人が取得した際の金額や時期を引き継ぐのが原則です。取得費が分からない場合は概算取得費(売却価格の5%)で計算せざるを得ず、税額が大きくなることがあります。相続時の取得費・取得時期の考え方は国税庁のタックスアンサー No.3270で確認できます。古い購入時の契約書や領収書が見つからない場合も、あきらめずに専門家へ相談することをおすすめします。

相続登記の義務化(法務局)

2024年4月1日から相続登記が義務化されており、相続で不動産を取得したことを知った日から3年以内に登記申請を行う必要があります。正当な理由なく期限内に申請しないと10万円以下の過料の対象になり得ます。制度開始前に相続した未登記の空き家も、2027年3月31日までに登記が必要です。相続登記が済んでいない空き家は、買取・仲介どちらの方法でも売却できないため、査定を依頼する前に名義を確認しておいてください。

管理不全空家・特定空家に指定されるリスク(国土交通省)

2023年12月13日施行の改正空家法により、これまでの「特定空家」に加えて「管理不全空家」という区分が新設されました。適切に管理されず、放置すれば特定空家になるおそれがある空き家が対象です。管理不全空家・特定空家に指定され、市区町村からの勧告に従わない場合、固定資産税の住宅用地特例(税額が1/6または1/3に軽減される制度)の対象から外れ、固定資産税が最大6倍、都市計画税が最大3倍になる可能性があります。空き家を「とりあえず放置」している間に評価額の判断材料が変わってしまうため、売却するかどうかを迷っている段階でも、早めに自治体の空き家対策窓口や専門家に相談しておくと安心です。

なお、総務省の令和5年住宅・土地統計調査によると、全国の空き家数は約900万戸(空き家率13.8%、過去最高)、賃貸・売却用等を除く「その他の空き家」は約385万戸にのぼり、いずれも調査開始以来最多を更新しています。空き家の増加は全国的な課題であり、放置せず早期に方針を決めることが、税負担や管理の手間を抑える最も確実な方法です。

片付けと売却、どちらを先に進めるべきか

「売却の前に家財を片付けるべきか」は、多くの方が最初に迷うポイントです。判断の目安は次の通りです。

  • 仲介で高値を狙う場合:内覧のためにある程度の片付け・清掃が必要になります。家財が残ったままだと購入希望者に物件の状態が伝わりにくく、成約までの期間が延びやすくなります。
  • 買取で早期売却する場合:残置物(家財)が残ったままでも買い取ってもらえる会社が多く、片付けの手間や費用を省ける場合があります。ただし、仏壇・位牌・貴重品・思い出の品は先に取り出しておく必要があります。

片付けの手間を先に済ませておきたい場合は実家じまい代行で家財の仕分け・搬出をまとめて依頼する方法や、家財の量が多い場合は遺品整理として専門業者に一括で任せる方法もあります。片付けと並行して買取査定を進めれば、「片付けにいくらかかるか」と「買取でいくらになるか」を同時に把握でき、売却の判断がしやすくなります。

ケース別シミュレーション|あなたの場合はどちらが得か

実際の判断材料として、よくある4つのケースを想定し、買取と仲介のどちらが現実的かを整理しました。金額は個別の物件・地域によって変動するため、あくまで判断の考え方として参照してください。

ケースA:築40年超・老朽化が進んだ実家(駅から遠い郊外)

仲介では買い手がつきにくく、売却まで長期化しやすいタイプです。売却期間中の固定資産税・管理費(草刈り・見回りなど)が積み重なるうえ、管理不全空家に指定されるリスクも高まります。解体前提での買取を検討し、片付け・解体費用を差し引いた手取りで判断するのが現実的です。

ケースB:立地が良く、建物の状態もそこまで悪くない実家

仲介での需要が見込めるタイプです。片付け・簡易リフォームの費用と、仲介で売れるまでの期間(保有コスト)を天秤にかけたうえで、時間をかけてでも高値を狙うか、早期に買取で確定させるかを選びます。複数の不動産会社に「買取査定」と「仲介での想定売却額」の両方を出してもらい、差額を具体的な数字で比較するとよい判断ができます。

ケースC:相続人が複数いて、まだ遺産分割協議がまとまっていない

相続登記が済んでいない状態では、買取・仲介いずれの方法でも売却手続きを進められません。まずは遺産分割協議書の作成と相続登記を優先し、名義が整った段階で査定を取る順序になります。相続人の意見が割れている場合は、司法書士や弁護士を交えて早めに方向性を固めておくと、売却のタイミングを逃しにくくなります。

ケースD:再建築不可・境界未確定などの訳あり物件

仲介での買い手探しが特に難しいタイプで、買取の中でも訳あり物件に対応できる会社が限られます。査定を断られた場合や大幅に安い金額しか提示されなかった場合は、有料での引き取りサービスも選択肢に入れて比較検討してください。境界確定や測量を先に済ませておくと、査定額が改善するケースもあります。

空き家買取を進める前の実務チェックリスト

デメリットを理解したうえで買取を進める場合、着手前に確認しておきたい項目を一覧にしました。印刷して、査定依頼前の確認用にご活用ください。

確認項目 チェックのポイント
相続登記の完了状況 名義が被相続人のままになっていないか確認する(未了なら先に手続きが必要)
相続人全員の合意 共有名義の場合、売却について相続人全員の同意が取れているか
複数社への査定依頼 買取査定と仲介想定額の両方を、最低2〜3社から取り比較する
査定額の内訳確認 解体費・リフォーム費がどの程度差し引かれているか説明を求める
残置物・貴重品の取り出し 仏壇・位牌・写真・重要書類など先に取り出す物をリストアップする
3,000万円特別控除の該当有無 相続から3年以内かどうかなど、国税庁の要件を確認する
固定資産税の課税状況 管理不全空家・特定空家に指定されていないか自治体窓口で確認する
契約不適合責任の範囲 買取契約でどこまで免責されるか、契約書の記載を確認する

特に見落としやすいのが「相続登記の完了状況」と「相続人全員の合意」です。この2点が未整理のまま査定だけを進めても、いざ契約という段階で手続きが止まってしまうことがあります。査定依頼と並行して、早い段階で司法書士に名義の状況を確認しておくと、スムーズに売却まで進められます。

空き家買取でよくあるトラブルとその防ぎ方

空き家買取は仲介に比べて手続きがシンプルな分、進め方次第では後悔につながることもあります。事務局として相談を受ける中でよく耳にするパターンと、その防ぎ方を紹介します。

  • 1社だけの査定額で即決してしまう——買取対応会社が限られるため、最初に提示された金額で決めてしまいがちです。最低でも2〜3社の査定を比較し、金額差の理由を確認してから判断してください。
  • 貴重品を片付け前に取り出し忘れる——残置物ありで買い取ってもらえる安心感から、仏壇や位牌、重要書類まで一緒に処分されてしまうケースがあります。着手前に貴重品リストを作っておくと防げます。
  • 相続登記を後回しにして売却が止まる——査定額に合意した後で名義未了が発覚し、手続きが数か月止まることがあります。査定依頼の時点で相続登記の状況を確認しておくことが防止策です。
  • 特別控除の期限を過ぎてから気づく——3,000万円特別控除には「相続開始から3年」という期限があります。制度を知らないまま売却時期を先延ばしにし、適用できなくなるケースもあるため、早めに要件を確認してください。
  • 解体・片付け費用の見積もりを取らずに比較してしまう——買取価格だけを見て仲介と比較し、後から片付け・解体費用の負担に気づくことがあります。手取り額で比較する習慣をつけることが一番の予防策です。

空き家買取と片付けをまとめて進める方法

実際には、空き家の売却を片付けと切り離して単独で進めるより、家財の仕分けと査定を並行して進める家庭がほとんどです。安心実家じまいでは、片付け(残置物の仕分け・搬出・供養)と、提携の宅建業者による買取・仲介の査定を、同じ窓口でまとめてご相談いただけます。当事務局自体は宅建業者ではないため、実際の物件査定・買取・仲介契約は提携の宅建業者が担当し、当事務局は片付けの手配と窓口としての調整を行います。遠方にお住まいで立ち会いが難しい場合も、鍵をお預かりして進める方法があります。

実家全体の処分方法を売却以外の選択肢も含めて比較したい場合は実家の処分方法5つを比較を、相続した空き家の3,000万円特別控除の詳しい要件は空き家の3,000万円特別控除をあわせてご覧ください。

片付けと査定をまとめて相談したい場合は空き家買取サービスから、まずは写真を送るだけの無料見積もりをご利用ください。

よくある質問

空き家買取のデメリットで一番大きいのは何ですか?
最も影響が大きいのは売却価格が仲介より安くなる点です。買取業者はリフォーム・解体・再販までのコストを見込んで査定額を提示するため、市場価格の5〜8割程度になりやすいとされています。ただし片付け費用・仲介手数料・保有期間中の固定資産税などを差し引いた手取り額で比較すると、買取のほうが有利になる場合もあります。
買取と仲介、結局どちらを選べばよいですか?
立地が良く需要が見込める物件で、時間をかけてでも高値を狙いたい場合は仲介が向いています。老朽化が進んでいる、早期に現金化したい、片付け・解体の手間を省きたい場合は買取が現実的です。判断に迷う場合は、複数社から買取査定と仲介想定額の両方を取り、手取り額で比較することをおすすめします。
相続した空き家を売る場合、税金の控除はありますか?
一定の要件を満たす場合、国税庁の「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」により、譲渡所得から最高3,000万円(相続人が3人以上の場合は2,000万円)を控除できます。相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売る必要があるなど要件が細かいため、必ず国税庁の公式情報で確認するか税理士に相談してください。
相続登記が済んでいなくても空き家を売却できますか?
売却できません。買取・仲介いずれの方法でも、名義が被相続人のままでは売買契約を結べないため、先に相続登記を完了させる必要があります。2024年4月1日から相続登記は義務化されており、相続を知った日から3年以内に申請しないと10万円以下の過料の対象になり得ます。査定を依頼する前に名義の状況を確認しておくと手続きがスムーズです。
空き家を放置していると税金が上がると聞きましたが本当ですか?
本当です。改正空家法により「管理不全空家」「特定空家」に指定され、自治体からの勧告に従わない場合、固定資産税の住宅用地特例が外れ、固定資産税が最大6倍、都市計画税が最大3倍になる可能性があります。売却するかどうか迷っている間も、自治体の空き家対策窓口や専門家に早めに相談しておくと安心です。

まとめ

空き家買取のデメリットは「売却価格が安くなること」「対応会社が限られること」「買取自体を断られる場合があること」の3点です。しかし、片付け費用・仲介手数料・保有期間中の固定資産税などを含めた手取り額で比較すると、デメリットの印象は変わることがあります。振り返ります。

  • 買取価格は市場価格の5〜8割目安。ただし仲介にも片付け・手数料・保有コストがかかる
  • 判断は「売却価格」ではなく「手取り額」で比較する
  • 相続した空き家は3,000万円特別控除の対象になり得る(相続開始から3年以内が目安)
  • 相続登記が済んでいないと買取・仲介いずれも売却できない(2024年義務化)
  • 放置すると管理不全空家・特定空家に指定され、固定資産税が最大6倍になり得る
  • 片付けと査定を並行して進めると、判断材料がそろい決断しやすくなる

空き家の手放し方に絶対の正解はありません。物件の状態や相続の状況に合わせて、手取り額と手間の両方から無理のない方法を選んでいただければ十分です。判断に迷う場合や、相続登記・税金の手続きが絡む場合は、一人で抱え込まず司法書士や税理士など専門家に相談してください。実家全体の処分方法を比較したい場合は実家の処分方法5つを比較もあわせてご覧ください。

読むより、聞いたほうが
早いこともあります

片付け不要のまま、複数社の買取査定を比較できます。仲介との差額も含めてご相談ください。ご相談・お見積もりは無料です。

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この記事を書いた人

安心実家じまい事務局です。実家の片付けや遺品整理、空き家になった家の処分について、はじめての方にも分かるように記事を書いています。提携している現場の業者や司法書士と一緒に、費用の相場・自治体のごみ出しルール・補助金といった、調べてもなかなか分かりにくいところを一つずつ確かめながらまとめています。「誰に頼めばいいか分からない」という段階のご相談も、LINEやお問い合わせフォームからお気軽にどうぞ。
運営は株式会社Sora Capital(東京都渋谷区・安心実家じまい事務局)です。相続・登記・法務に関する記述は、提携の司法書士・行政書士 久留慎一郎が監修しています。税額の計算や申告の判断は、税理士にご確認ください。

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