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名古屋市の実家じまい|費用相場・進め方・空き家解体補助金・業者選び

最終更新日:2026年8月6日|監修:司法書士・行政書士 久留慎一郎先生・安心実家じまい事務局

司法書士・行政書士 久留慎一郎
監修者

久留 慎一郎(ひさどめ しんいちろう)/司法書士・行政書士

東京大学法学部を卒業後、日本航空株式会社に26年間勤務(うち法務部に4年間所属)。在職中に司法書士試験に合格し、2018年に独立開業、2021年に司法書士法人を設立。相続登記や不動産の名義変更など、実家じまいに関わる法律手続きを担当する。安心実家じまいの提携司法書士・行政書士。

■経歴

  • 1966年鹿児島県生まれ
  • 1985年鹿児島ラ・サール高校卒業
  • 1989年東京大学法学部卒業/同年、日本航空株式会社入社(2002〜2006年は法務部所属)
  • 2013年司法書士試験合格
  • 2015年簡易裁判所訴訟代理等に関する法務大臣認定/同年、日本航空株式会社退職、司法書士法人コスモ入所
  • 2017年司法書士法人コスモ退職
  • 2018年事務所開設
  • 2021年司法書士法人設立

■得意領域

  • 相続登記・相続手続き
  • 不動産の名義変更
  • 相続放棄
  • 簡易裁判所の訴訟代理

この記事の結論

  • 名古屋市の実家じまいは、片付け(9万〜50万円程度)に解体費用(木造戸建てで120万〜200万円程度が目安)や売却諸費用が加わり、総額150万〜250万円程度になるケースが多く見られます。金額は建物の構造・接道条件・立地区で幅が出ます。
  • 名古屋市には老朽危険空家等除却費補助金(上限80万円)がありますが、対象は評価75点以上の「特定空家等」に限られ、一般的な空き家は対象外です。改修して地域活性化用途で活用する場合は空き家活用支援事業費補助金(上限100万円)という選択肢もあります。
  • 名古屋市には宅建協会運営の空き家バンクがあり、賃貸・売却希望の空き家情報を紹介してもらえます。粗大ごみはフリーダイヤル0120-758-530の粗大ごみ受付センターで申込み、手数料は品目により250円〜2,500円です(令和8年10月から手数料体系が改定)。
  • 遠方在住でも、鍵預かりと写真報告で立ち会いなしで片付けから解体・売却の手配まで進める方法があります。市外在住者向けのふるさと納税空き家見回りサービス(寄付13,000円)も選択肢のひとつです。
目次

名古屋市の実家じまいとは何をすることか

実家じまいとは、親が亡くなった、あるいは施設に入居したなどをきっかけに、実家という一つの不動産を「終わらせる」ための一連の作業を指します。家財を片付ける遺品整理(生前なら生前整理)だけでなく、その先にある家そのものの処分——解体して更地にする、リフォームして貸す・売る、そのまま売却するといった選択と、名義変更(相続登記)などの法律手続きまでを含む、より広い範囲の取り組みです。遺品整理だけを済ませて満足してしまい、家の処分や名義変更が数年間手つかずのまま残る家庭は少なくありません。この記事では、片付けの相場よりも、その先にある「家をどうするか」の判断材料と、名古屋市で実際に使える制度を中心に解説します。

名古屋市は16の行政区からなる政令指定都市で、区によって住宅事情がかなり異なります。中区・東区・千種区・昭和区など都心部やその周辺は、マンションと戸建てが混在し、人気の高い校区では中古住宅の流通性も比較的高い傾向があります。一方、港区・中川区・南区・守山区といった郊外区には、高度経済成長期に建てられた戸建てが密集する住宅地が広がり、築40〜50年を超える家屋も珍しくありません。また、大須・那古野など旧市街の一部には、道幅が狭く大型車両の進入が難しい街区も残っています。実家がどのエリアにあるかによって、解体費用の見積もりや売却のしやすさが変わってくる点は、最初に押さえておきたいポイントです。

遺品整理(片付け)と実家じまい(家の処分)の違い

遺品整理は、家財・家具・衣類・思い出の品などを仕分けて搬出する作業です。これに対して実家じまいは、片付けが終わったあとの「空き家になった建物と土地」をどう扱うかという、もう一段階先の判断を含みます。賃貸物件の退去であれば片付けだけで完結しますが、名古屋市内に持ち家の実家がある場合は、片付けたあとに解体するのか、リフォームして貸すのか、そのまま売却するのかを決める必要があります。この判断を先送りにするほど、固定資産税や管理の手間だけが積み上がっていくため、片付けに着手する段階で、家の将来像もあわせて考えておくことをおすすめします。

名古屋市16区の住宅事情と実家じまいで気をつけたい点

名古屋市は16区で街の性格が大きく異なります。区ごとの傾向を大まかに整理すると、次のようになります。実家がどの区にあるかによって、解体の搬入経路や売却のしやすさの見通しが変わってきます。

区分 主な区 実家じまいで気をつけたい点
都心・準都心 中区・東区・千種区・昭和区・瑞穂区 マンションと戸建てが混在。人気校区は流通性が高いが、旧家屋は敷地が狭く重機の搬入経路に制約が出やすい
旧市街・下町 西区(那古野周辺)・中村区・熱田区 道幅の狭い街区が残り、解体・搬出とも小型車両中心の作業になりやすい
住宅密集の郊外 港区・中川区・南区・北区 高度経済成長期に建てられた戸建てが多く、築40〜50年超の家屋も珍しくない。再建築不可物件が混在するエリアもある
ベッドタウン型郊外 守山区・名東区・天白区・緑区 比較的新しい住宅団地が多く、駐車スペースや前面道路の確保はしやすい傾向
工業・臨海部 港区南部・南区南部 工場と住宅が混在する地域もあり、搬出経路や近隣調整に配慮が必要な場合がある

どの区であっても、最終的な金額や進め方は個別の建物条件で決まります。上の分類はあくまで検討の出発点として捉え、実際の見積もりは現地または写真をもとに確認してください。

名古屋市で実家じまいにかかる費用の全体像

実家じまいの総額は「片付け費用」「家の処分費用(解体または売却諸費用)」「名義変更などの手続き費用」の三つの要素で構成されます。それぞれの目安を見たうえで、パターン別の合計イメージを確認していきます。

片付け(遺品整理)費用の目安

間取り別の一般的な相場は次のとおりです。名古屋市でも基本の考え方は変わりませんが、戸建てで庭や物置まで対象になる場合は上限に寄りやすくなります。片付けだけを詳しく知りたい場合は、間取り別の内訳や安くする方法について別記事でも解説していますので、あわせてご確認ください。

間取り 相場
1R・1K 3〜8万円
1DK〜1LDK 5〜20万円
2DK〜2LDK 9〜30万円
3DK〜3LDK 15〜50万円
4LDK以上 22〜60万円

解体費用の目安と、名古屋市で価格が上下する要因

木造戸建ての解体費用は、坪単価4万〜6万円程度が一般的な目安とされています。延床30坪(約100㎡)の戸建てであれば120万〜180万円程度、鉄骨造は坪単価がやや上がり150万〜220万円程度、鉄筋コンクリート造は坪単価がさらに上がり200万〜300万円程度が目安になることが多いとされます。実際の金額は建物の構造・築年数・立地条件によって大きく変わるため、あくまで一般的な傾向として捉えてください。

名古屋市内で解体費用が上振れしやすい要因は、次のようなものです。

  • 旧市街や住宅密集地で重機が入りにくい——大須・那古野をはじめとする旧市街や、戦後急速に宅地化された住宅密集地では、前面道路が狭く大型重機が使えず、手作業や小型機械での解体が必要になる場合があります。作業日数が延びれば、その分費用も増えます。
  • 築古住宅特有のアスベスト含有建材の可能性——1970〜1980年代に建てられた住宅では、屋根材や外壁材にアスベストを含む建材が使われている場合があります。含有が確認されると、事前調査費用や特別な処分費用が別途発生することがあります。
  • 近隣との距離が近い——住宅が密集するエリアでは、養生や防音対策に手間がかかり、近隣への説明・調整も必要になります。
  • 繁忙期の需要増——都心部やその周辺は解体・建築需要が高く、時期によっては業者のスケジュールが埋まりやすくなります。

売却時にかかる諸費用

解体せずに売却する場合、あるいは更地にしてから売却する場合は、次のような費用がかかります。

費用項目 目安
仲介手数料 売却価格×3%+6万円+消費税が上限(400万円超の場合)
測量・境界確定費用 境界が未確定の場合は数十万円程度。すでに確定していれば不要な場合も
印紙税 契約金額に応じて数千円〜数万円
譲渡所得税・住民税 売却益が出た場合に課税。取得費不明の場合の概算取得費や、相続空き家の3,000万円特別控除など特例の適用可否を確認

名古屋市16区は地価の差が大きく、中区・東区・千種区・昭和区などの都心部や人気校区は流通性が高く売却しやすい一方、港区・中川区・守山区などの郊外エリアは、築古の戸建てや再建築不可物件が一定数あり、仲介より不動産会社による買取を選ぶケースも見られます。エリアごとの流通性の違いは、片付けや解体の前に不動産会社へ相談しておくと、進め方の判断材料になります。

ケース別シミュレーション:名古屋市の実家じまい総額の目安

実際にどのくらいの総額になるか、想定パターン別に目安を示します。あくまで一般的な傾向をもとにした概算で、実際の金額は物件ごとの条件によって変わります。

パターン 片付け 処分(解体・売却諸費用等) 総額の目安
A:木造3LDK戸建てを解体して更地売却 15〜50万円 解体120〜200万円+測量等数十万円 150万〜280万円程度
B:賃貸2DKの退去(片付けのみ) 9〜30万円 なし(原状回復費は別途貸主負担分と協議) 9万〜30万円程度
C:戸建てを解体せずそのまま仲介売却 15〜50万円 仲介手数料+測量等(売却価格による) 片付け費用+成約価格の3%程度が目安
D:戸建てを改修し活用支援補助金で地域施設に転用 15〜50万円 改修費の3分の1(補助上限100万円適用後) 片付け費用+改修費の自己負担分

パターンAのように解体を伴う場合が総額としては最も大きくなりやすく、パターンBのように片付けのみで完結する場合が最も小さくなります。パターンDの活用支援補助金は、用途が滞在体験施設・交流施設などの地域活性化目的に限られ、通常の住宅として貸し出す目的には使えない点に注意してください。詳しくは次の見出しで説明します。

分譲マンションの一室が実家というケースでは、上記のパターンAのような解体費用は発生しません。専有部分の片付けが中心になりますが、共用廊下やエレベーターの利用について管理組合への事前届出が必要になる場合があるほか、大型の家具を搬出する際の養生や搬出時間帯の指定など、戸建てとは異なる調整が必要です。売却する場合も、管理費・修繕積立金の滞納がないかをあわせて確認しておくと、後の手続きがスムーズになります。

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名古屋市の空き家関連補助金・支援制度(一次情報)

名古屋市には、空き家の解体・活用・管理を支援するいくつかの制度があります。制度ごとに対象条件が大きく異なるため、実家の状態に合わせて使い分ける必要があります。以下は名古屋市公式サイトの内容をもとにまとめたものです。制度は予算や年度で変わることがあるため、申請前に最新情報を確認してください。

名古屋市老朽危険空家等除却費補助金(解体費用の補助)

そもそも「特定空家等」とは、空家等対策の推進に関する特別措置法および名古屋市空家等対策の推進に関する条例に基づき、そのまま放置すれば倒壊等により著しく保安上危険となるおそれがある、著しく衛生上有害となるおそれがある、適切な管理が行われないことで景観を著しく損なっているといった状態にあると市が個別に判断した空き家を指します。単に古い、長期間人が住んでいないというだけでは該当せず、現地調査のうえで危険度が評価されます。この補助金は、そのなかでも老朽危険空家等の評価(本市職員による現地調査)が75点以上のものが対象です。補助額は、評価75点以上の場合が除却工事費の3分の1(上限40万円)、125点以上の場合が3分の2(上限80万円)です。対象の工事費用は国の定める標準除却工事費に基づいて算定されます。補助金の交付決定前に着工した工事は対象外となるため、順番を誤らないよう注意が必要です。交付決定があった年度の2月末日までに工事完了と書類提出まで終える必要があります。先着順で、予算額に達し次第受付終了となります(2025年10月16日更新・名古屋市公式サイトより)。

この制度で見落とされやすいのが、「老朽化しているだけ」では対象にならない点です。周辺に著しい保安上の危険を及ぼしていると市が個別に判断した家屋に限られるため、一般的な空き家、まだ住める状態の実家では利用できません。対象になるかどうかは、事前予約のうえスポーツ市民局地域振興部地域振興課(電話052-972-3126)へご相談ください。

名古屋市空き家活用支援事業費補助金(改修して活用する場合の補助)

解体ではなく、空き家を地域の活性化につながる用途に改修して使う場合の補助金です。対象用途は、滞在体験施設・交流施設・体験学習施設・創作活動施設・文化施設・防災用倉庫など、市長が認める用途に限られます。台所・浴室・洗面所・トイレの改修、給排水・電気・ガス設備の改修、屋根・外壁など外装の改修、内装の張替えなどが対象経費で、耐震改修など建物の躯体を補強する工事は対象外です。補助額は改修工事費の3分の2(上限100万円)で、改修後10年以上継続して活用することが条件になります。こちらも先着順・予算到達次第終了です(2025年10月16日更新・名古屋市公式サイトより)。

注意したいのは、この補助金が「実家をふつうの賃貸住宅として貸し出す」目的には使えないという点です。地域活性化に資する用途への転用が前提になるため、単純な賃貸経営を考えている場合は対象外になります。制度の詳細や個別の該当判断は、国土交通省への確認を経て市が判断するため、検討段階で早めに地域振興課へ相談することをおすすめします。

名古屋市空き家バンク

名古屋市が公益社団法人愛知県宅地建物取引業協会と連携して開設している制度です。賃貸や売却を希望する空き家の情報を掲載し、空き家を利用したい人に紹介します。名古屋市自身は交渉や契約には関与せず、運営と仲介は宅建協会が行う仕組みです。売却・賃貸のどちらを検討する場合も、まずは宅建協会の空き家総合相談窓口へ問い合わせる形になります(2026年8月時点・名古屋市公式サイトより)。名古屋市はこのほかにも、公益社団法人全日本不動産協会愛知県本部と連携した「空き家相談窓口」の案内も行っており、複数の相談先から選べる体制になっています。

名古屋市シルバー人材センターの空き家管理サポート

名古屋市は公益社団法人名古屋市シルバー人材センターとも協定を結んでおり、平成31年4月から「空き家管理サポート」の案内を行っています。ふるさと納税の返礼品としてだけでなく、市内在住・市外在住を問わず直接申し込める通常のサービスとしても案内されています。片付けの日程が確定するまでの間、実家の状態を定期的に確認してもらいたい場合の選択肢になります。料金や訪問頻度など詳しい条件は、案内チラシまたはシルバー人材センターへ直接お問い合わせください。

ふるさと納税による空き家管理サポート事業

名古屋市外に住んでいて実家の管理が難しい方向けに、ふるさと納税の返礼品として空き家の見回りサービスが用意されています。運営は公益社団法人名古屋市シルバー人材センターで、寄付金額13,000円に対し、会員が二人一組で空き家の外観・敷地内の状況を目視確認し、写真つきで報告してくれる内容です(見回り1回)。市外在住者のみが対象で、申込みは各ふるさと納税ポータルサイトから行います(2025年11月26日更新・名古屋市公式サイトより)。片付けや解体の日程が決まるまでの間、実家の状態を離れた場所から把握しておきたい場合に検討の価値があります。

制度比較表:どれが自分のケースに合うか

制度 対象 補助額・内容 向いているケース
老朽危険空家等除却費補助金 評価75点以上の特定空家等のみ 工事費の1/3〜2/3(上限40万〜80万円) 倒壊等の危険が大きい実家を解体する場合
空き家活用支援事業費補助金 特定空家等を除く空家等、地域活性化用途への改修 改修費の2/3(上限100万円) 解体せず地域施設等として活用したい場合
空き家バンク 賃貸・売却を希望する空き家全般 情報掲載・利用希望者への紹介(無料、宅建協会運営) 売却先・借り手を広く探したい場合
ふるさと納税空き家見回り 市外在住者が所有する市内空き家 寄付13,000円で見回り1回・写真報告 片付け着手までの間、状態を把握したい場合

解体を検討する際は、固定資産税の扱いにも注意してください。住宅が建っている土地には「住宅用地の特例」があり、更地にすると税額が上がる場合があります。一方で、特定空家等に指定されたまま放置すると、特例が解除されて税負担が増える可能性もあります。解体するか、改修して活用するか、売却するかは、税金面も含めて早めに自治体や専門家へ相談しながら判断することをおすすめします。あわせて、実家の名義が故人や先代のままになっていないかの確認も欠かせません。相続登記は2024年4月から申請が義務化されており、名義変更が済んでいないと解体業者との契約や不動産の売却も進められません。相続登記の要否に迷う場合は、司法書士など専門家へ早めに相談してください。

解体工事が完了したあとも、忘れられがちな手続きがあります。建物を取り壊したら、不動産登記法に基づき、取り壊した日から1か月以内に法務局へ「建物滅失登記」を申請しなければなりません。この手続きを怠ると、更地になっているのに登記簿上は建物が存在することになり、土地の売却や固定資産税の計算に支障が出る場合があります。滅失登記は所有者本人でも申請できますが、必要書類の準備に不安があれば土地家屋調査士や司法書士に依頼する方法もあります。解体業者に依頼する際、滅失登記に必要な工事証明書を発行してもらえるかどうかも、契約前に確認しておくと手続きがスムーズです。

名古屋市の粗大ごみ・大型ごみのルールと手数料

片付けの物量を自分で減らせば、業者に依頼する場合の費用も抑えられます。名古屋市の粗大ごみは事前申込制で、自力処分の柱になります。制度は変わることがあるため、実行前に名古屋市公式サイトで最新情報を確認してください。

申込み方法

粗大ごみ受付センターへの電話申込みは、フリーダイヤル0120-758-530(携帯電話・愛知県外からは052-950-2581、通話料有料)です。受付時間は午前9時から午後5時まで(土曜日・日曜日・年末年始を除く、祝日は受付)で、申込みの締切りは収集日の7日前(前の週の同一曜日)です。電話が混雑しやすいのは月曜〜水曜や朝夕の時間帯とされ、木曜日・金曜日や祝日、正午から午後1時のお昼どきは比較的つながりやすい傾向があるとされています。インターネットでの申込みも可能です。収集は原則として各戸収集で、収集日は分からない場合、お住まいの区の環境事業所へ問い合わせます(2026年7月6日更新・名古屋市公式サイトより)。

申込み後は、手数料納付券(シールタイプ、250円・500円の2種類)をコンビニやスーパーなど市内の指定販売店、または環境事業所で購入し、氏名または受付番号を記入して品物に貼り、収集日当日の朝8時までに指定場所へ出します。納付券は原則払い戻しできないため、申込み後に購入する必要があります。

粗大ごみ処理手数料の例

手数料は品目によって異なり、令和8年9月収集分までは250円・500円・1,000円・1,500円の4段階が目安です。実家の片付けでよく出る品目の例を挙げます。

手数料 主な品目の例
250円 換気扇、こたつ、照明器具、扇風機、いす(応接いす以外)、布団、衣装箱
500円 ガスこんろ、湯沸器、机(両そで以外)、自転車、応接いす(1人用)
1,000円 電子レンジ、たんす・食器棚・書棚(高さ120cm未満かつ幅90cm未満)、テーブル、畳、仏壇、ミシン
1,500円 電子ピアノ、たんす・食器棚・書棚(高さ120cm以上または幅90cm以上)、ベッド(マットレス除く)

令和8年10月1日収集分からは手数料が改定され、品目の対象基準も「30センチメートル角を超えるもの」から「容量45リットルの指定袋に入らないもの」へ変更されます。あわせて、サイズによる区分方法も「高さ・幅の組み合わせ」から「最大の辺の長さ」という基準に変わる品目があります(2026年7月31日更新・名古屋市公式サイトより)。実家の片付けで出やすい品目のうち、新旧どちらの案内にも同じ名称で登場するものを比べると、次のとおりです。

品目 令和8年9月まで 令和8年10月から
ガスこんろ 500円 500円
自転車 500円 1,000円
炊飯器 250円 250円
扇風機 250円 250円
洗面化粧台 1,000円 1,500円
じゅうたん 250円 250円(6畳以下)
書棚(小さいサイズ) 1,000円(高さ120cm未満かつ幅90cm未満) 1,000円(最大の辺120cm以下)
書棚(大きいサイズ) 1,500円(高さ120cm以上または幅90cm以上) 1,500円(最大の辺120cm超)
食器棚(大きいサイズ) 1,500円(高さ120cm以上または幅90cm以上) 2,500円(最大の辺120cm超)

(2026年8月時点・名古屋市公式サイト「粗大ごみ処理手数料の例」より作成)表のとおり、同じ品目名でも金額が上がるもの、据え置きのままのものが混在します。サイズの測り方自体が変わる品目もあるため、単純な値上げだけでなく区分の基準が変わった結果、これまでより高い区分に入る場合もあります。収集日が10月をまたぐ可能性がある場合は、旧基準と新基準のどちらが適用されるか、申込み時に粗大ごみ受付センターへ確認しておくと当日の想定外の出費を防げます。詳しい品目一覧は名古屋市公式サイトでご確認ください。

持ち込みが難しい品目・別ルートが必要な品目

コンクリートブロックやレンガ、瓦、物干し台(コンクリート製)などは、容量45リットルの指定袋に入るサイズでも工場での処理が難しいため、粗大ごみ受付センターへの申込みと受付番号の明記が必要です(収集自体に手数料はかかりません)。テレビ・エアコン・冷蔵庫冷凍庫・洗濯機衣類乾燥機の家電4品目は家電リサイクル法の対象で、名古屋市の粗大ごみ収集には出せません。買い替え時の販売店引き取りか、リサイクル料金と収集運搬料金を払って処分する方法があります。実家の片付けでは冷蔵庫と洗濯機がほぼ確実に出るため、処分ルートを先に決めておくと当日の作業が滞りません。パソコンは資源有効利用促進法に基づき、メーカーや認定リサイクル事業者への引き渡しが基本です。縦15cm×横40cm×奥行25cm以下の小型家電(ノートパソコン・電話機・ハンディ扇風機など)は、総合スーパーや区役所、環境事業所などの回収ボックスに出せる場合があります。

自力処分の現実的な限界

自治体の収集は費用の面では最も安い方法ですが、遺品整理ではタンス・ベッド・食器棚などが一度に十数点以上出ることが珍しくありません。名古屋市の戸別収集は申込みから収集日まで数日〜1週間程度かかり、屋外までの運び出しも自分で行う前提です。退去期限や相続手続きの期日が迫っている場合には、間に合わないことがあります。時間に余裕があり物量が少ないなら自力処分、期限がある・量が多い・遠方に住んでいるなら業者への依頼と、状況に応じて使い分けてください。

名古屋市で実家じまいを進める手順

片付けから家の処分までを見据えると、次のような流れになります。物量や解体・売却の要否によって前後することがあります。

  1. 相続人・名義の確認——誰が相続人か、実家の名義が誰になっているかを確認します。名義が祖父母や先代のままの場合は、相続登記の準備も並行して進めます。
  2. 片付け(遺品整理)の見積もり・実施——各部屋・収納の写真をもとに概算見積もりを取り、貴重品と形見を仕分けたうえで搬出します。仏壇や位牌がある場合は供養の希望も伝えます。
  3. 家の処分方針を決める——解体して更地で売却するか、そのまま売却するか、改修して活用するかを検討します。名古屋市の補助金が使えそうか、事前に地域振興課へ確認しておくと選択肢が広がります。
  4. 解体・売却の手配——方針が決まったら、解体業者または不動産会社と契約します。名義変更(相続登記)が済んでいないと契約できないため、順番に注意します。
  5. 各種手続きの完了——電気・ガス・水道の停止、固定資産税の納税義務者変更、必要であれば相続登記の完了まで確認します。

実務チェックリスト:相続後にやること一覧

名古屋市で実家を相続した場合に確認しておきたい項目をまとめました。印刷してチェックリストとしてご活用ください。

確認項目 備考
実家の名義(登記簿上の所有者)を確認したか 法務局で登記事項証明書を取得すれば確認できる
相続人全員の同意方針を共有したか 形見分け・売却・解体の希望をすり合わせておく
各部屋・収納・屋外物置の写真を撮ったか 遠方から見積もりを取る際に必須
仏壇・位牌など供養が必要な物の有無を確認したか 閉眼供養やお焚き上げの手配可否を事前確認
粗大ごみの申込み先(区の環境事業所)を確認したか 収集日の7日前締切に注意
特定空家等に該当しそうか確認したか 該当すれば老朽危険空家等除却費補助金の対象になり得る
固定資産税の納税義務者変更手続きをしたか 名義人が亡くなったままだと通知が届かない場合がある
相続登記の要否と期限を確認したか 2024年4月から義務化。名義変更なしでは売却・解体契約ができない
電気・ガス・水道の停止日を作業完了後に設定したか 片付け作業に支障が出ないよう調整

片付け業者への依頼から作業完了までの流れ

家の処分方針が固まる前でも、片付け(遺品整理)自体は先行して進められます。業者に依頼する場合の一般的な流れは次のとおりです。物量や搬出条件によって前後することがあります。

  1. 問い合わせ・写真の送付——電話またはLINEで問い合わせ、各部屋と収納の写真を送ります。急ぎの場合はその旨を伝えると、対応の優先度を調整しやすくなります。
  2. 概算見積もりの提示——写真や電話でのヒアリングをもとに、間取り・物量に応じた概算金額を提示します。この段階では無料で相談できる窓口がほとんどです。
  3. 現地確認(必要な場合)——物量の判断が難しい場合や、搬出条件を確認したい場合は現地での確認を行います。立ち会えない場合は、近隣に住む親族への同行依頼も選択肢です。
  4. 正式見積もりとご契約——内訳を明示した見積書を提示し、内容にご納得いただいたうえで契約します。追加費用が発生する条件も、この時点で確認します。
  5. 仕分け・搬出・供養・買取——貴重品と形見を仕分けたうえで搬出し、必要に応じて供養や買取の手配を行います。仏壇や位牌がある場合は、供養の希望を事前に伝えておきます。
  6. 清掃・完了報告——作業後の室内を簡易清掃し、写真での完了報告とともに鍵をお返しします。売却や解体に進む場合は、そのまま次の相談へつなげられます。

解体・そのまま売却・活用、どれを選ぶか

実家をどう処分するかは、建物の状態・立地・相続人の希望によって最適解が変わります。判断の目安を整理しました。

選択肢 向いているケース 注意点
解体して更地売却 建物の傷みが大きい、再建築が前提の立地、早期に現金化したい 解体費用が先に発生する。住宅用地の特例が外れ固定資産税が上がる場合がある
そのまま仲介売却 建物の状態が比較的良い、リフォームで再販が見込める立地 買主が見つかるまで期間が読めない。空き家のままの管理負担が続く
不動産会社に買取してもらう 早期の現金化を優先したい、再建築不可など流通性が低い物件 仲介より価格が下がりやすい
改修して活用(活用支援補助金の利用) 地域活性化用途での利用に関心がある、手放すことに抵抗がある 用途が限定される。改修後10年以上の継続活用が条件
当面は空き家のまま維持 相続人間の話し合いが済んでいない、思い入れが強い 管理不全が進むと特定空家等に指定されるリスクがある

実家の資産価値が低く、維持費や解体費のほうが負担になりそうな場合は、相続放棄という選択肢もあります。ただし相続放棄は、遺品の一部でも売却・処分すると単純承認とみなされ、後から撤回できなくなることがあります。放棄を検討している段階で片付けを進める場合は、形見分けの範囲や処分してよい物の判断について、着手前に司法書士や弁護士へ相談しておくと安心です。

特殊清掃が必要になるケースもあります

発見が遅れた孤独死や、長期入院の末に空き家となった家では、通常の片付けに加えて特殊清掃が必要になることがあります。臭いや汚れが残っている場合、消臭・消毒・害虫対策までを行える体制かどうかは、業者を選ぶ際の重要な確認事項です。名古屋市も一人暮らしの高齢者が多い区があり、実家が長期間空き家だった場合は、想定より作業範囲が広がることも珍しくありません。

特殊清掃が必要かどうかは、電話や写真だけでは判断が難しい場合があります。気になる状況があれば、早い段階で業者に伝え、現地確認のうえで見積もりを出してもらってください。費用は通常の片付けよりも高くなる傾向があり、消臭・消毒に使う薬剤や機材、作業員の防護装備などが加算されます。集合住宅の場合は、作業日時や搬出経路を管理会社や自治会と調整する必要が生じることもあります。特殊清掃の実績がある業者かどうかは、事前の見積もり段階で確認しておくと、当日になって慌てずに済みます。

名古屋市で業者を選ぶときの注意

市内には多くの業者がありますが、選び方の基準は全国共通です。次の点を確かめてください。

  • 無許可の回収業者を避ける——家庭から出る廃棄物の収集運搬は許可制です。「無料回収」をうたうトラックや、突然の訪問営業には応じないでください。無許可回収は環境省や国民生活センターも注意喚起しており、回収品が不法投棄されれば出した側が事情を問われる場合があります。
  • 一般廃棄物収集運搬の扱いを説明できるか——許可は市町村ごとに交付されます。自社で名古屋市内の許可を持つか、許可業者と提携しているか、廃棄物の行き先を具体的に説明できる業者を選びます。
  • 古物商許可——買取で費用を相殺するなら、古物商許可が前提です。許可番号の確認を求めても差し支えありません。
  • 建設業許可・建設リサイクル法の登録(解体の場合)——解体工事を依頼する際は、建設業の許可、または建設リサイクル法に基づく登録を受けた事業者かどうかを確認します。
  • 損害保険——搬出や解体時の事故はゼロにできません。隣家や道路を傷つけた場合に備え、賠償保険に加入している業者を選びます。
  • 見積内訳——人件費・車両費・処分費・オプションの内訳がある書面をもらいます。「一式◯◯万円」だけの見積書では比較も検証もできません。

2〜3社の相見積もりが基本です。訪問見積もりの場合は、担当者が敷地全体を確認したうえで金額を提示しているかどうかも判断材料になります。電話だけで即決を迫る、契約を急がせるといった対応があれば、いったん保留にして他社と比較することをおすすめします。訪問販売や電話勧誘で契約した場合、一定期間内であればクーリングオフ制度により契約を解除できることがあります。強引な勧誘を受けたと感じた場合は、支払い前に消費者庁や国民生活センターの窓口へ相談することも検討してください。

遠方に住みながら名古屋市の実家じまいを進める方法

東京や大阪で働きながら、名古屋の実家に頻繁に通えない相続人の方は少なくありません。新幹線での移動が前提になる場合でも、日帰りで片付けから解体・売却の打ち合わせまで済ませるのは負担が大きくなります。遠方から進めるなら、次の段取りが現実的です。

  1. 写真で概算見積もりを取る——帰省のタイミングで、各部屋・収納・物置の中まで撮影しておきます。スマートフォンでの撮影で十分です。
  2. 貴重品と残す物を先に指定する——通帳・印鑑・権利証などの貴重品と、形見として残したい物をリストにして伝えます。判断に迷う物は、処分せず一時保管してもらう方法もあります。
  3. 立ち会いなしで作業を進める——鍵を預け、作業前後の写真報告を受ける方法です。近隣への挨拶や電気・水道の停止手続きまで任せられるかも事前に確認しておきます。
  4. 解体・売却の手配も一括で相談する——片付けと同じ窓口で解体業者や不動産会社への橋渡しができれば、都度あらためて業者を探す手間が省けます。

片付けの日程が決まる前の段階で実家の状態を把握しておきたい場合は、名古屋市外在住者向けのふるさと納税空き家見回りサービス(寄付13,000円、シルバー人材センターによる見回り1回)も選択肢です。郵便物の転送や公共料金の停止といった、片付け以外の手続きも並行して進めておくとスムーズです。安心実家じまいは全国対応の窓口で、遠方の場合は立ち会い不要で進められます。ご相談から作業完了までの流れはご相談の流れをご覧ください。全体の進め方をあらためて確認したい場合は実家じまいの進め方ガイドを、費用の考え方は実家じまいの費用をご参照ください。

安心実家じまいのサービス案内

安心実家じまいは、片付けから家の売却・解体の手配までを一つの窓口でお受けする全国対応のサービスです。名古屋市内のご依頼も、基準を満たした提携業者が担当します。都心部のマンションから郊外の戸建て、旧市街の狭小地まで、地域の事情に応じた見積もりをご案内します。

片付けのみのご依頼は遺品整理サービスで承ります。家の処分まで続く場合は、実家じまい代行パックが割安です。二つのサービスの違いは、次のとおりです。

遺品整理サービス 実家じまい代行パック
対象範囲 家財の片付けのみ 片付けに加え、家の売却・解体の手配まで
料金目安 間取り・物量に応じた個別見積もり 2DKまで29.8万円/3LDKまで49.8万円/4LDK以上69.8万円〜(税別)
向いているケース 賃貸の退去や、家は残して片付けだけ済ませたい場合 実家の売却・解体まで見据えている場合

パック料金には片付けの費用が含まれます。料金の全体は料金表をご覧ください。お見積もりを確定してからのご契約です。追加の作業が見込まれる場合は作業前に金額を提示し、ご了承をいただいてから実施します。貴金属や着物などの買取による費用の相殺も可能です。仏壇や位牌の供養、名古屋市の補助金制度が使えるかどうかの確認も含めてご相談いただけます。相続登記など法律手続きが絡む場合は、提携司法書士と連携して進めます。

対応エリアは、名古屋市16区すべてに加え、一宮市・春日井市・豊田市など愛知県内の周辺市も含みます。実家が市内のどのあたりにあっても、まずはお気軽にご相談ください。

提携業者は、一般廃棄物収集運搬の許可や損害保険の加入状況を安心実家じまい事務局が事前に確認したうえで紹介しています。処理記録の管理方法についても、一定の基準を満たした業者のみと提携する方針です。基準の詳細は提携業者の品質基準のページでご案内しています。

よくある質問

名古屋市の実家じまいはトータルでいくらかかりますか?
片付け(遺品整理)だけなら間取りに応じて9万〜50万円程度、そこから解体まで進める木造戸建てなら解体費用120万〜200万円程度が上乗せされ、合計で150万〜250万円程度になるケースが目安です。売却する場合は解体費用の代わりに仲介手数料や測量費がかかります。名古屋市老朽危険空家等除却費補助金(上限80万円)の対象になれば負担を抑えられますが、著しく危険な特定空家等に限られるため、通常の空き家では利用できません。正確な金額は建物の構造・立地・接道条件によって幅が出るため、現地または写真での見積もりをおすすめします。
名古屋市の空き家解体補助金は誰でも使えますか?
使えません。名古屋市老朽危険空家等除却費補助金は、名古屋市空家等対策の推進に関する条例に基づき「特定空家等」と市が判断し、老朽危険空家等の評価が75点以上(本市職員による現地調査)となった建物に限られます。一般的な空き家、まだ住める状態の実家は対象外です。補助額は評価75点以上で工事費の3分の1(上限40万円)、125点以上で3分の2(上限80万円)で、先着順・予算に達し次第受付終了です。対象になるかどうかは、事前予約のうえスポーツ市民局地域振興部地域振興課(052-972-3126)へ相談してください(2026年8月時点・名古屋市公式サイトより)。
名古屋市の空き家バンクとはどんな制度ですか?
名古屋市が公益社団法人愛知県宅地建物取引業協会と連携して開設している制度で、賃貸や売却を希望する空き家の情報を掲載し、利用したい人に紹介します。名古屋市自身は交渉や契約に関与せず、運営は宅建協会が行います。利用を希望する場合は、宅建協会の空き家総合相談窓口を通じて手続きを進めます(2026年8月時点・名古屋市公式サイトより)。
名古屋市の粗大ごみはいくらかかりますか?
品目によって250円〜1,500円程度が目安です(令和8年9月収集分まで)。たとえば仏壇や畳、たんす(高さ120cm未満かつ幅90cm未満)は1,000円、ベッド(マットレス除く)は1,500円です。申込みは粗大ごみ受付センター(フリーダイヤル0120-758-530、携帯・県外は052-950-2581)またはインターネットで、収集日の7日前までに申し込みます。令和8年10月1日収集分からは対象基準と手数料体系が改定され、品目ごとにより細かく設定されます(2026年8月時点・名古屋市公式サイトより)。
遠方に住んでいても名古屋市の実家じまいを依頼できますか?
可能です。安心実家じまいは全国対応の窓口で、遠方の場合は鍵をお預かりし、立ち会いなしで片付けから解体・売却の手配まで進められます。作業前後の写真をご報告し、貴重品や思い出の品は仕分けて保管のうえご指定の住所へお送りします。相続登記など名義変更が必要な場合は、提携司法書士と連携して進めます。名古屋市外にお住まいの方向けには、市のふるさと納税を通じた空き家見回りサービス(寄付額13,000円、シルバー人材センターによる見回り1回)という選択肢もあります。

名古屋市の実家じまいでよくある失敗パターン

相談を受ける中では、次のようなパターンが繰り返し見られます。着手前に自分の状況が当てはまらないか確認してみてください。

  • 名義変更が済んでいないまま解体・売却の契約を進めようとして止まる——名義が祖父母や先代のままだと、解体業者・不動産会社のどちらとも契約できません。片付けと並行して名義の確認だけは先に済ませておくと、手戻りを防げます。
  • 老朽危険空家等除却費補助金を過信して一般的な空き家で申請し、対象外と判明する——この補助金は評価75点以上の特定空家等に限られます。まだ住める状態の実家では利用できないため、解体費用を補助金ありきで計画すると当てが外れることがあります。
  • 相続放棄を検討している段階で家財を処分してしまい、単純承認とみなされる——遺品の一部でも売却・処分すると、あとから相続放棄ができなくなる場合があります。放棄を迷っている段階では、片付けに着手する前に司法書士や弁護士へ相談してください。
  • 粗大ごみの申込みを後回しにして、退去や売却の期限に間に合わなくなる——名古屋市の戸別収集は申込みから収集日まで一定の日数がかかります。期限が決まっている場合は、早めに申込みを済ませるか、業者への依頼に切り替える判断が必要です。
  • マンションの片付けで管理組合への届出を忘れ、搬出当日に指摘を受ける——共用部分の使用ルールは物件ごとに異なります。大型家具の搬出予定がある場合は、事前に管理会社や管理組合へ確認しておくと当日の混乱を避けられます。

これらに共通するのは、片付け・処分方針・名義変更・自治体手続きのそれぞれを別々のタイミングで考えてしまい、後から手戻りが生じている点です。相続が発生した早い段階で、これらを横断的に整理しておくと、こうした失敗を避けやすくなります。

まとめ

名古屋市の実家じまいは、片付けの費用だけでなく、その先にある解体・売却・活用のどれを選ぶかによって総額と進め方が大きく変わります。要点を振り返ります。

  • 片付けは9万〜50万円程度、解体を伴う場合は総額150万〜250万円程度になるケースが目安
  • 老朽危険空家等除却費補助金(上限80万円)は評価75点以上の特定空家等のみが対象。一般的な空き家では使えない
  • 地域活性化用途に改修する場合は空き家活用支援事業費補助金(上限100万円)という選択肢がある
  • 名古屋市空き家バンクは宅建協会運営。市は交渉に関与しない
  • 粗大ごみは粗大ごみ受付センター(フリーダイヤル0120-758-530)で事前申込み。手数料は令和8年10月から改定される
  • 解体・そのまま売却・買取・活用・当面維持のどれが向くかは、建物の状態と立地、相続人の希望で判断する
  • 名義が故人や先代のままだと解体・売却の契約が進められない。相続登記の準備は片付けと並行して進める
  • 遠方在住でも、写真見積もりと立ち会いなしの作業、市外在住者向けの空き家見回りサービスを組み合わせて進められる

名古屋市は区によって住宅事情も解体・売却のしやすさも異なります。まずは実家の状況を写真にまとめ、間取りだけでなく道路幅や築年数、特定空家等に該当しそうかどうかも含めて業者や自治体窓口に伝えることが、適正な見積もりと制度活用への近道です。片付けの詳しい進め方は実家じまいの進め方ガイドを、費用の内訳は実家じまいの費用をご覧ください。

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この記事を書いた人

安心実家じまい事務局です。実家の片付けや遺品整理、空き家になった家の処分について、はじめての方にも分かるように記事を書いています。提携している現場の業者や司法書士と一緒に、費用の相場・自治体のごみ出しルール・補助金といった、調べてもなかなか分かりにくいところを一つずつ確かめながらまとめています。「誰に頼めばいいか分からない」という段階のご相談も、LINEやお問い合わせフォームからお気軽にどうぞ。

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