
久留 慎一郎(ひさどめ しんいちろう)/司法書士・行政書士
東京大学法学部を卒業後、日本航空株式会社に26年間勤務(うち法務部に4年間所属)。在職中に司法書士試験に合格し、2018年に独立開業、2021年に司法書士法人を設立。相続登記や不動産の名義変更など、実家じまいに関わる法律手続きを担当する。安心実家じまいの提携司法書士・行政書士。
監修の範囲:相続・登記・法務に関する記述(司法書士・行政書士の業務範囲)。片付け・買取・費用相場などの記述は安心実家じまい事務局が編集しています。監修者プロフィール
税金について:税額の計算や特例を使えるかどうかの判断は税理士の業務で、監修の範囲に含みません。申告の前に、税理士または所轄の税務署でご確認ください。
■経歴
- 1966年鹿児島県生まれ
- 1985年鹿児島ラ・サール高校卒業
- 1989年東京大学法学部卒業/同年、日本航空株式会社入社(2002〜2006年は法務部所属)
- 2013年司法書士試験合格
- 2015年簡易裁判所訴訟代理等に関する法務大臣認定/同年、日本航空株式会社退職、司法書士法人コスモ入所
- 2017年司法書士法人コスモ退職
- 2018年事務所開設
- 2021年司法書士法人設立
■得意領域
- 相続登記・相続手続き
- 不動産の名義変更
- 相続放棄
- 簡易裁判所の訴訟代理
この記事の結論
- 1K・1R(ワンルーム)の遺品整理費用の目安は3万円〜8万円程度、1DKは5万円〜12万円程度が、複数の業者が公開している相場情報から見える中心的なレンジです。
- 最終的な金額は荷物の量・搬出経路(エレベーターの有無など)・買取の有無で大きく変わるため、同じ間取りでも数万円の差が出ます。
- 費用を抑えたいなら、買取併用・相見積もり・自分で動かせる物の事前仕分けの3つが効果的です。
- 業者を選ぶときは、料金の安さだけでなく一般廃棄物収集運搬業の許可(または許可業者との提携)の有無を必ず確認してください。
遺品整理費用の相場早わかり|1K・1DK・ワンルーム
一人暮らしだった親や親族の部屋を片付けることになったとき、多くの方が最初に気になるのは「結局いくらかかるのか」という点です。1K・1DK・ワンルームといった単身向けの間取りは、遺品整理の依頼の中でも件数が多いカテゴリーで、相場の情報も比較的充実しています。とはいえ、荷物の量や立地条件によって金額には幅があり、相場の数字だけを見ても「自分の場合がどうなるか」までは分かりにくいのが実情です。この記事では、間取り別の費用目安に加えて、費用が決まる要因、自分のケースに近いシミュレーション、そして見積もりを比較する際の実務的なチェックリストまで、順を追って整理します。
遺品整理の費用は、荷物の量や作業内容によって個別に見積もりが変わるため、「絶対にこの金額」という単一の答えはありません。ただし、複数の遺品整理業者が公開している料金表や事例を比較すると、間取り別の費用には一定の傾向があります。以下は、単身向けの小さな住居でよく参照される目安レンジです。
| 間取り | 費用の目安 | 作業人数の目安 | 作業時間の目安 |
|---|---|---|---|
| 1R・1K | 3万円〜8万円程度 | 1〜2名 | 1〜2時間程度 |
| 1DK | 5万円〜12万円程度 | 2〜3名 | 2〜4時間程度 |
| 1LDK | 7万円〜20万円程度 | 2〜4名 | 3〜6時間程度 |
この表の金額はあくまで目安であり、実際の見積もりでは荷物の量が標準より多い場合や、特殊な搬出条件(エレベーターなし、トラックの駐車スペースが遠いなど)がある場合に、上限を超えることもあります。逆に荷物が極端に少なく、買取できる品物が多い部屋では、下限より安くなるケースもあります。安心実家じまいでは、写真を送っていただくだけで概算のお見積もりをお出ししていますので、「自分の部屋の場合はどのくらいか」を知りたい場合は、まず写真での概算見積もりから始めることをおすすめします。
同じ1Kでも金額に幅が出る理由
間取りが同じでも金額に差が出る最大の理由は、「部屋の広さ」だけでは費用が決まらないという点にあります。遺品整理の費用は、基本的に次の3つの合計で構成されています。
- 人件費:作業員の人数×作業時間
- 車両費・運搬費:トラックの台数、搬出経路の条件(エレベーター有無、駐車スペースまでの距離)
- 処分費:廃棄物として処分する量と種類(家電リサイクル対象品は別途料金がかかることが多い)
同じ1Kでも、荷物が少ない独居の部屋と、長年住んでいて物が多い部屋では、作業時間と処分費が大きく異なります。見積もりを比較する際は、「間取り」だけでなく「荷物の量」を業者にできるだけ具体的に伝えることが、金額のズレを防ぐポイントです。
費用の内訳イメージ(1K・荷物標準量の場合)
「結局、何にお金がかかっているのか」が分かりにくいという声が多いため、1K・荷物量が標準的なケースを例に、費用の構成要素を目安として分解してみます。あくまで考え方を示すための例であり、実際の金額は業者・物件条件によって変わります。
| 費用の構成要素 | 内容 | 金額が変わる主な条件 |
|---|---|---|
| 人件費 | 作業員1〜2名×1〜2時間分の作業料 | 作業人数、作業時間、仕分けの難易度 |
| 車両費・運搬費 | 軽トラック〜2tトラック1台分の運搬料 | 搬出経路(エレベーター有無)、駐車場所までの距離、トラックの台数 |
| 処分費 | 一般廃棄物・粗大ごみ・家電リサイクル対象品の処分料 | 荷物の総量、家電リサイクル対象品(冷蔵庫・洗濯機・テレビ・エアコン)の有無 |
| オプション料金 | 特殊清掃、消臭、供養、買取鑑定など | 該当する作業の有無 |
この4つのうち、依頼者側でコントロールしやすいのは「荷物の量」です。事前に仕分けをして荷物の総量を減らしておくだけで、人件費・処分費の両方を抑えられる可能性があります。
間取りが大きくなるとどう変わるか(参考)
1K・1DKの相場感をより正確にイメージするために、間取りが大きくなった場合の費用傾向も参考として並べておきます。間取りが大きいほど荷物量が増える傾向があるため、費用のレンジも比例して上がります。
| 間取り | 費用の目安 | 傾向 |
|---|---|---|
| 1R・1K | 3万円〜8万円程度 | 単身の最小規模。荷物量の個人差が金額差に直結しやすい |
| 1DK | 5万円〜12万円程度 | 1Kよりキッチン・収納が広く、荷物量もやや増える傾向 |
| 1LDK | 7万円〜20万円程度 | リビング分の家具・家電が加わり、作業人数も増えやすい |
| 2DK〜2LDK | そのものの倍以上になりやすい | 部屋数・荷物量が増え、作業人数・トラック台数も増加 |
物件タイプによる違い(マンション・アパート・一戸建ての1K)
同じ1Kでも、建物のタイプによって搬出のしやすさが変わり、費用に影響することがあります。マンションでエレベーターがあり、1階に荷物用の搬出口が確保されている場合は作業がスムーズに進みやすい一方、アパートの2階以上でエレベーターがない場合や、一戸建てで玄関までの通路が狭い場合は、搬出に時間がかかり、人件費が上がる傾向があります。見積もり依頼時には、建物のタイプと搬出経路の条件(階数・エレベーターの有無・駐車場からの距離)を具体的に伝えることで、より精度の高い見積もりを受け取れます。
「うちの場合はいくら?」
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遺品整理費用を決める5つの要因
見積もり金額の差を理解するために、費用に影響する主な要因を整理しておきます。事前にこれらを把握しておくと、相見積もりを取ったときに金額の違いを冷静に比較できます。
1. 荷物の量
最も費用に直結する要因です。家具・家電・衣類・書籍などの総量が多いほど、作業時間とトラックの台数が増え、処分費も上がります。同じ1Kでも、荷物が少ない部屋と、物置状態になっている部屋では、金額が2倍近く変わることもあります。長年一人で暮らしていた部屋ほど、見た目以上に押し入れや収納の中に荷物が詰まっていることが多く、見積もり時の想定より荷物が多いと判明するケースも少なくありません。可能であれば、押し入れ・クローゼット・ベッド下なども含めて、事前に写真を撮っておくと、見積もりの精度が上がります。
2. 搬出経路・立会の有無
エレベーターがない物件の高層階、トラックを部屋の近くに停められない立地、共用部が狭いマンションなどは、搬出に時間がかかるため人件費が上がる傾向があります。また、立会いができず業者に全て任せる場合は、仕分けの判断を業者に委ねる分、確認作業に時間がかかることもあります。
3. 特殊清掃・消臭の必要性
孤独死などで原状回復や消臭・清掃が必要な場合は、通常の遺品整理とは別の専門作業が加わり、費用が大きく上乗せされます。該当する可能性がある場合は、最初の相談時点で業者に伝えておくことが重要です。
4. 買取の有無
家具・家電・骨董品・貴金属などに買取可能な品物が含まれる場合、買取額を遺品整理費用から相殺できることがあります。買取対応をしている業者に依頼すると、総額が抑えられる可能性があります。
5. 繁忙期かどうか
年末年始や引っ越しシーズンに近い時期は依頼が集中し、料金がやや高くなる、または希望日に予約が取りにくくなることがあります。日程に余裕がある場合は、繁忙期を避けて依頼すると調整しやすくなります。賃貸物件で解約期限が決まっている場合は、繁忙期と期限が重なると日程調整が難しくなるため、できるだけ早い段階で見積もり依頼を始めることをおすすめします。
買取対象になりやすい品物一覧
遺品整理費用を抑えるうえで重要な「買取」について、対象になりやすい品物とそうでない品物を整理しました。見積もり前に、買取対象になりそうな品物があるかどうかの目安としてご活用ください。
| 品物 | 買取対象になりやすいか | 判断のポイント |
|---|---|---|
| 状態の良い家電(冷蔵庫・洗濯機・テレビなど) | なりやすい | 製造から年数が浅く、動作確認ができるもの |
| ブランド品・時計・アクセサリー | なりやすい | 箱・保証書など付属品がある場合は評価が上がりやすい |
| 骨董品・美術品・掛け軸 | なりやすい(鑑定次第) | 専門の鑑定士による評価が必要な場合が多い |
| 家具(タンス・テーブルなど) | 状態次第 | 傷や汚れが少なく、デザインが現行品に近いもの |
| カメラ・レコード・釣り具・ゴルフ用品 | なりやすい | 趣味性の高いジャンルは専門買取ルートがあることも |
| 書籍・CD・DVD | 少額〜無料回収が多い | 大量にある場合は買取よりも処分費削減の効果が大きい |
| 古い家電・家具(経年劣化が大きいもの) | 対象外になりやすい | 処分費がかかる前提で考える |
買取額は品物の状態や市場価格によって変動するため、処分前に業者または買取の窓口に一度確認することをおすすめします。自己判断で先に処分してしまうと、買取の機会を失うことがあります。
処分に困りやすい品目と対処の考え方
遺品整理の見積もりで想定外の費用が発生しやすいのは、「普段は処分しない品物」が含まれているケースです。あらかじめ対象になりそうな品目を把握しておくと、見積もり時の金額のズレを減らせます。
| 品目 | 処分・対処の考え方 |
|---|---|
| ピアノ・大型楽器 | 専門の運送業者が必要になることがあり、別途見積もりになりやすい |
| 仏壇・位牌 | 供養してから処分するのが一般的。供養の要否を事前に業者へ伝える |
| 布団・マットレス | 多くの自治体で粗大ごみ扱いとなり、数量や自治体ルールによって処分方法が変わる |
| 灯油・スプレー缶・乾電池 | 通常の不燃ごみと別の扱いになることが多く、自治体のルール確認が必要 |
| 金庫 | 解錠作業が必要な場合があり、別途費用がかかることがある |
| 植木・庭木・プランター | 戸建ての場合に発生しやすく、剪定・伐採が必要であれば別途相談になる |
特にピアノや金庫のように専門作業が必要な品物がある場合は、見積もり依頼の時点で業者に伝えておくと、当日の想定外の追加費用を避けやすくなります。また、灯油やスプレー缶などの危険物は、自治体によって収集方法が細かく定められているため、自己判断で通常ごみに出さず、お住まいの自治体の公式サイトで出し方を確認することをおすすめします。
見積もり比較でよくある失敗と対策
相見積もりを取っても、比較の仕方を間違えると、結局どの業者が適正価格なのか判断できないままになってしまいます。よくある失敗パターンと、その対策を整理しました。
| よくある失敗 | 対策 |
|---|---|
| 総額だけを比較して、内訳を見ていない | 人件費・車両費・処分費・オプション料金の内訳を必ず確認する |
| 業者ごとに伝えた荷物量の情報がバラバラ | 同じ写真・同じ説明を各社に送り、条件をそろえる |
| 「一式」という記載だけで契約してしまう | 一式の範囲(何が含まれ、何が追加費用になるか)を書面で確認する |
| 一番安い業者を金額だけで選んでしまう | 許可証の有無、買取対応、口コミ・対応実績も合わせて確認する |
| 見積もりの有効期限を確認していない | 見積もり金額がいつまで有効か、日程変更時の扱いを確認する |
特に「一式」という表記だけで金額が決まっている見積もりは、何が含まれているかが不透明になりやすく、当日の追加請求につながりやすい典型例です。見積書に具体的な作業内容が明記されているかどうかは、契約前に必ず確認してください。
自分の場合はいくら?ケース別シミュレーション
間取り別の相場表だけでは「自分の場合」がイメージしにくいという声が多いため、よくある3つのパターンで、費用の考え方を整理しました。あくまで考え方の目安であり、実際の金額は現地確認・写真確認のうえで決まります。
| ケース | 状況 | 費用の傾向 |
|---|---|---|
| ケースA | 1K・単身で荷物が少なく、エレベーターあり | 相場の下限に近づきやすい |
| ケースB | 1DK・長年居住し荷物が多く、買取可能な家電あり | 処分費は上がるが買取相殺で総額が緩和されやすい |
| ケースC | ワンルーム・遠方に住んでいて立会いできない | 写真報告での確認作業が加わり、基本相場+α程度になりやすい |
ケースA:1K・単身で荷物が少ない場合
家具が最低限(ベッド・テーブル・収納家具数点)で、衣類や書籍も多くない場合は、作業人数1〜2名、作業時間1〜2時間程度で完了することが多く、相場表の下限(3万円前後)に近づく傾向があります。処分品が少ない分、買取による相殺効果も限定的です。
ケースB:1DK・長年居住し荷物が多い場合
家具・家電・衣類・思い出の品などが多く、仕分けに時間がかかるケースです。処分費がかさみやすい一方で、状態の良い家電や家具、骨董品・コレクション品などがあれば買取対象になり、総額から相殺できる可能性があります。買取に対応できる業者を選ぶことが、このケースでは特に重要です。
ケースC:遠方に住んでいて立会いができない場合
立会いができない場合、業者が仕分け作業を写真で報告し、依頼者が遠隔で確認・指示を出す形になります。確認のやり取りに時間がかかる分、基本相場に多少の上乗せがあることが一般的です。安心実家じまいでは、立会いなしでも写真報告で進める対応をしており、遠方にお住まいの方からの依頼にも対応しています。
ケースD:ワンルームだが喫煙・ペット飼育で部屋の消臭が気になる場合
遺品整理そのものは通常のワンルームと同じ作業量でも、喫煙やペット飼育によって壁紙・畳・カーテンなどに臭いが染み付いている場合、消臭・清掃のオプションが別途必要になることがあります。賃貸物件で退去を控えている場合は、遺品整理と原状回復工事を同じタイミングで検討すると、スケジュールと費用の調整がしやすくなります。該当する可能性がある場合は、見積もり依頼時に「臭いが気になる」と伝えておくと、当日の想定外の追加費用を避けやすくなります。
ケースE:相続放棄を検討しながら部屋を片付けたい場合
相続放棄を検討している場合、遺品の処分や売却を先に進めてしまうと、法定単純承認とみなされ、後から相続放棄ができなくなる可能性があります。このケースでは、遺品整理の見積もりだけを先に取り、実際の着手は司法書士や弁護士に相談して方針が決まってから進めることをおすすめします。安心実家じまいでも、提携の司法書士・行政書士に事前相談いただくことが可能です。
遺品整理を依頼する前の実務チェックリスト
見積もり金額を正しく比較し、トラブルなく依頼するために、着手前に確認しておきたい項目を一覧にしました。印刷して、見積もり時の確認用にご活用ください。
| 確認項目 | チェックのポイント |
|---|---|
| 見積もりの内訳確認 | 人件費・車両費・処分費・オプション料金が分かれて記載されているか |
| 追加料金の条件確認 | 当日、荷物が増えた場合や特殊清掃が必要になった場合の料金ルールを確認する |
| 許可証の確認 | 一般廃棄物収集運搬業の許可を持っているか、許可業者と提携しているかを確認する |
| 買取対応の有無 | 買取可能な品物があるか、買取額を費用から相殺できるかを確認する |
| 貴重品・書類の事前確認 | 現金、印鑑、権利書、保険証券などを先に探し出し、処分対象から外しておく |
| 供養の要否確認 | 仏壇・位牌・人形などの供養が必要な品があるか事前に伝えておく |
| 作業日の立会い可否 | 立会いができない場合は、写真報告など遠隔での確認方法を事前に決めておく |
| 契約書・見積書の保管 | 契約内容を書面またはメールで残し、口頭だけでの合意にしない |
特につまずきやすいのは「追加料金の条件確認」と「許可証の確認」です。見積もり時の金額だけを見て契約し、当日に高額な追加費用を請求される、あるいは許可を持たない業者が不適切に廃棄物を処分してしまう、といったトラブルが報告されています。契約前にこの2点を必ず確認してください。
遺品整理費用を抑える3つの方法
1. 買取と遺品整理を同時に依頼する
家具・家電・骨董品・ブランド品などに買取価値がある場合、買取と遺品整理を同じ業者にまとめて依頼すると、買取額を整理費用から差し引いた実質的な負担額で契約できることがあります。買取対応の可否は業者によって差があるため、見積もり依頼時に確認しておきましょう。
2. 相見積もりを取る
同じ荷物量・同じ間取りでも、業者によって見積もり金額には差があります。最低でも2〜3社から見積もりを取り、内訳(人件費・車両費・処分費)を比較することで、相場から外れた高額請求を避けやすくなります。見積もりを取る際は、同じ情報(荷物量・搬出条件)を各社に伝えることが、公平な比較のポイントです。
3. 自分で動かせる物は事前に仕分けておく
書類・写真・小物など、自分で持ち出せる物を事前に運び出しておくと、業者に依頼する作業量(=荷物の量)が減り、費用を抑えられる可能性があります。ただし、大型家具や家電の移動、高所の作業などは無理をせず、安全を優先してください。なお、一般ごみ・粗大ごみとして自分で処分できる範囲は自治体によって収集ルールが異なるため、処分前にお住まいの自治体の公式サイトで収集方法を確認することをおすすめします。
悪徳業者を避けるための確認ポイント
遺品整理業は、現時点では業界全体を統一的に規制する専用の許認可制度があるわけではなく、料金体系や業者の質に差が生まれやすい分野であると、国会でも議論されています。実際に、遺品整理サービスの規制の必要性について、衆議院で質問主意書が提出されたこともあります(衆議院「遺品整理サービスの規制の必要性に関する質問主意書」)。
一方で、遺品整理にともなって出る廃棄物を収集・運搬する行為自体は、廃棄物処理法に基づく「一般廃棄物収集運搬業」の許可が必要です。許可を持たない業者が自ら廃棄物を運搬・処分すると法律違反となるため、依頼前に、業者自身が許可を持っているか、または許可を持つ業者と提携しているかを確認することが重要です(制度の詳細は環境省「一般廃棄物処理業の許可について」を参照してください)。
また、遺品整理で出る廃棄物の扱いについては、自治体ごとに案内が用意されていることもあります。例えば藤沢市では、遺品整理等に係る廃棄物の処理について独自の案内を公開しています(藤沢市「ご家庭の遺品整理等に係る廃棄物の処理について」)。お住まいの自治体でも同様の案内がある場合があるため、気になる場合は自治体の公式サイトを確認してみてください。
安心実家じまいに依頼する場合の流れ
「相場は分かったが、実際に依頼する場合の流れが分からない」という方のために、安心実家じまいでの対応ステップを整理しました。立会いができない場合でも、同じ流れで進められます。
| ステップ | 内容 |
|---|---|
| ①写真でのご相談 | 部屋の様子をスマートフォンで撮影した写真をお送りいただくだけで、概算のお見積もりをご案内します。 |
| ②お見積もりのご提示 | 人件費・車両費・処分費・買取可能品の有無を含めた内訳をご説明します。 |
| ③日程調整 | ご都合に合わせて作業日を調整します。立会いが難しい場合は、写真報告での進行に切り替えます。 |
| ④仕分け・搬出作業 | 貴重品・思い出の品を優先的に仕分けし、搬出・処分・買取を進めます。 |
| ⑤完了報告 | 作業後の室内を写真でご報告し、ご確認いただいたうえで完了となります。 |
仕分け・搬出・ご供養・買取までを一括して相談できるため、複数の業者に個別に連絡する手間を減らせる点も、まとめて依頼するメリットの一つです。
喪主・相続人が複数いる場合の費用分担
相続人が複数いる場合、遺品整理の費用を誰がどう負担するかで話がまとまらず、着手が遅れてしまうことがあります。法律上、遺品整理費用の負担について明確なルールが定められているわけではありませんが、実務上は次のような考え方が参考になります。
- 相続財産から支出する方法:遺産分割協議の中で、遺品整理費用を相続財産(預貯金など)から支払うことを合意する方法です。協議書に記載しておくと、後から「誰がいくら払ったか」で揉めにくくなります。
- 相続人全員で等分する方法:相続分に応じて、あるいは単純に人数で割って費用を分担する方法です。遠方に住んでいて立会いができない相続人がいる場合も、費用だけは分担してもらうケースがあります。
- 喪主・実務を担う人が立て替える方法:いったん一人が立て替えて、後日相続財産や他の相続人から精算を受ける方法です。立て替える場合は、見積書や請求書を必ず保管し、後日の精算に使えるようにしておきましょう。
いずれの方法でも、着手前に相続人間で「誰がどう負担するか」を一言でも共有しておくことが、後々のトラブルを避ける一番のポイントです。見積書・請求書は精算の根拠資料になるため、原本またはデータで保管しておくことをおすすめします。
遺品整理とあわせて進めたい手続き
遺品整理を進める中で、見落としやすい手続きがいくつかあります。費用の話とは別に、次の点も合わせて確認しておくと、後からの手戻りを防げます。
- 相続放棄を検討している場合:遺品の処分や売却が「相続財産の処分」とみなされ、単純承認扱いになる可能性があります。相続放棄を検討している間は、着手前に司法書士や弁護士へ相談してください。
- 貴重品・権利書の確認:現金、印鑑、預貯金の証書、不動産の権利書などは、処分対象と誤って扱われないよう、作業前に先に探し出しておくことをおすすめします。
- 賃貸物件の原状回復:賃貸物件の場合は、遺品整理後に原状回復工事が必要になることがあります。管理会社や大家さんへの連絡タイミングも事前に確認しておきましょう。
- 持ち家・空き家になる場合の今後の方針:遺品整理が終わった後、部屋や家をどうするか(売却・賃貸・解体など)を合わせて検討しておくと、片付けと今後の手続きを同時に進めやすくなります。
部屋の片付け後、空き家としてどうするかも合わせて考える
1K・1DKが賃貸物件であれば、遺品整理後は契約解除・原状回復の手続きに進みますが、持ち家やマンションの場合は、片付け後に「売る・貸す・そのまま残す」という判断が必要になります。遺品整理だけを先に終わらせても、その後の空き家の管理や手続きが残ったままになっているケースは少なくありません。相続登記や売却を見据えている場合は、遺品整理と並行して、相続人間での方針の共有や、必要書類(権利書・固定資産税の通知書など)の確認を進めておくと、後の手続きがスムーズになります。
よくある質問
1Kの遺品整理は1日で終わりますか?
見積もりより高くなることはありますか?
立会いができない場合でも依頼できますか?
買取してもらえる物があるかどうかは、どう判断すればいいですか?
一般廃棄物収集運搬業の許可を持っているかは、どこで確認できますか?
家電リサイクル対象品がある場合、費用はどう変わりますか?
相見積もりを取る際、何を伝えれば比較しやすくなりますか?
まとめ
1K・1DK・ワンルームの遺品整理費用は、複数の業者が公開している相場情報を踏まえると、1K・1Rで3万円〜8万円程度、1DKで5万円〜12万円程度が中心的な目安レンジです。ただし実際の金額は、荷物の量・搬出経路・買取の有無によって上下するため、相場の数字はあくまで「見積もりが大きく外れていないかを確認するための目安」として使うのが実務的です。
金額を正しく比較するためには、総額だけでなく人件費・車両費・処分費の内訳を確認し、一般廃棄物収集運搬業の許可の有無、買取対応の可否、追加料金が発生する条件までを契約前に把握しておくことが欠かせません。相続人が複数いる場合は、着手前に費用の分担方法を共有しておくと、後からのトラブルを防げます。また、相続放棄を検討している場合は、遺品の処分が「相続財産の処分」とみなされる可能性があるため、着手前に司法書士や弁護士へ相談することも忘れないようにしてください。
「結局、自分の部屋の場合はいくらになるのか」を知りたい場合は、相場表を眺めるよりも、実際の部屋の写真をもとに概算見積もりを取るのが最も正確な方法です。安心実家じまいでは、写真を送るだけで概算のお見積もりをお出ししており、立会いが難しい遠方の方からのご相談にも対応しています。仕分け・搬出・ご供養・買取までまとめて相談できますので、まずは現状の写真を送るところから始めてみてください。
早いこともあります
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