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遺品整理の当日の流れ・所要時間|仕分け・搬出・清掃を時間帯別に解説【実務チェックリスト付】

最終更新日:2026年10月11日|監修:司法書士・行政書士 久留慎一郎先生・安心実家じまい事務局

司法書士・行政書士 久留慎一郎
監修者

久留 慎一郎(ひさどめ しんいちろう)/司法書士・行政書士

東京大学法学部を卒業後、日本航空株式会社に26年間勤務(うち法務部に4年間所属)。在職中に司法書士試験に合格し、2018年に独立開業、2021年に司法書士法人を設立。相続登記や不動産の名義変更など、実家じまいに関わる法律手続きを担当する。安心実家じまいの提携司法書士・行政書士。

監修の範囲:相続・登記・法務に関する記述(司法書士・行政書士の業務範囲)。片付け・買取・費用相場などの記述は安心実家じまい事務局が編集しています。監修者プロフィール

税金について:税額の計算や特例を使えるかどうかの判断は税理士の業務で、監修の範囲に含みません。申告の前に、税理士または所轄の税務署でご確認ください。

■経歴

  • 1966年鹿児島県生まれ
  • 1985年鹿児島ラ・サール高校卒業
  • 1989年東京大学法学部卒業/同年、日本航空株式会社入社(2002〜2006年は法務部所属)
  • 2013年司法書士試験合格
  • 2015年簡易裁判所訴訟代理等に関する法務大臣認定/同年、日本航空株式会社退職、司法書士法人コスモ入所
  • 2017年司法書士法人コスモ退職
  • 2018年事務所開設
  • 2021年司法書士法人設立

■得意領域

  • 相続登記・相続手続き
  • 不動産の名義変更
  • 相続放棄
  • 簡易裁判所の訴訟代理

この記事の結論

  • 遺品整理の作業当日は「仕分け→梱包・搬出→清掃」の3工程が基本で、ワンルームなら1〜3時間、一戸建てなら1〜2日が目安です。
  • 立ち会いは作業開始前と作業終了後の2回で十分な場合が多く、遠方在住でも写真・動画報告で対応できます。
  • 当日になって慌てないために、「残す物」「触らないでほしい場所」「貴重品の保管場所」の3点は事前に書面で業者へ伝えておきましょう。
  • 相続放棄を考えている場合は、当日に遺品を処分・持ち帰ると法定単純承認とみなされることがあるため、着手前に司法書士や弁護士へ確認してください。
目次

遺品整理「当日」に何が起きるのか?全体の流れ

遺品整理の当日は、大きく分けて「仕分け」「梱包・搬出」「清掃」という3つの工程で進みます。業者に依頼した場合、作業員が到着してから完了報告を受けるまで、立ち会う家族がやることは実はそれほど多くありません。とはいえ、「当日になって何を聞かれるのか分からず不安」「急に判断を求められても困る」という声は非常に多く寄せられます。この記事では、当日の流れを時系列で追いながら、所要時間の目安、立ち会いの要否、トラブルを避けるための実務チェックリストまで、印刷してそのまま使える形でまとめました。

遺品整理をいつから始めるべきかという時期の判断については遺品整理はいつから始める?時期の目安と四十九日・相続の関係で解説しています。本記事は「当日、実際に何が起きるか」に絞って、作業の中身と時間配分を具体的に見ていきます。

当日の作業タイムライン【時間帯別】

業者に依頼した場合の標準的な当日スケジュールを、時間帯ごとに整理しました。間取りや残置物の量によって前後しますが、流れ自体はどの現場でもほぼ共通しています。

時間帯 作業内容 家族がすること
作業開始時(0分〜) 作業員到着、挨拶、最終確認(残す物・触らない場所の再確認) 立ち会い(事前に伝えた内容の最終確認)
仕分け(開始〜中盤) 財産・思い出の品・処分品の3分類、貴重品の探索 離席可。貴重品が見つかった際の呼び出しに対応
梱包・搬出(中盤〜終盤) 資材ごとの梱包、トラックへの積み込み、搬出経路の養生 立ち会い不要な場合が多い
室内清掃(終盤) 簡易清掃(簡易清掃のみか、ハウスクリーニングを別途依頼するかで内容が変わる) 立ち会い不要
完了報告(最後) 全室の最終確認、写真報告、追加費用の精算 立ち会い(全室を一緒に確認するのが安心)

この表からも分かる通り、家族が必ず立ち会う必要があるのは「作業開始時」と「完了報告」の2つのタイミングです。中盤の仕分け・梱包・搬出の間は、離席して他の手続きを進めても差し支えありません。実際、遠方から来て当日のうちに役所や金融機関を回るという進め方をする方も少なくありません。

当日の所要時間の目安【間取り別・人数別】

所要時間は「間取りの広さ」「残置物の量」「作業員の人数」の3つで決まります。一般的な目安は以下の通りです。

間取り 作業員数の目安 所要時間の目安
ワンルーム・1K 1〜2名 1〜3時間
1DK・1LDK 2〜3名 3〜5時間
2DK・2LDK 2〜3名 4〜8時間
3DK・3LDK 3〜5名 6時間〜1日
一戸建て(4LDK以上) 4〜8名 1〜2日
倉庫・物置・庭込みの一戸建て 5名以上 2〜3日

この目安はあくまで「標準的な残置物量」を前提にしています。長年住んでいた実家で物が多い場合、あるいは2階・3階建てでエレベーターがなく搬出に手間がかかる場合は、同じ間取りでも1.5倍〜2倍の時間がかかることがあります。見積もり時に「物の量」「搬出経路」「駐車スペースの有無」を正確に伝えることが、当日の所要時間を正確に見積もってもらう近道です。

作業人数を増やすと時間は短縮できるが費用は上がる

当日の所要時間を短縮したい場合、作業員の人数を増やすという方法があります。ただし人数を増やすほど人件費が上乗せされるため、総額は上がります。「賃貸の退去期限が迫っている」「一日で終わらせたい」といった事情がある場合は、見積もり段階で人数と所要時間、追加費用の関係を確認しておくと、当日になって想定外の金額を提示される事態を避けられます。遺品整理の費用相場や見積書の見方については遺品整理の見積書の読み方|項目別チェックと追加料金の防ぎ方も参考にしてください。

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当日までに準備しておくこと【実務チェックリスト】

当日になって作業が止まってしまう最大の原因は、「残す物が決まっていない」「貴重品の場所が分からない」という準備不足です。以下のチェックリストを、作業の1週間前を目安に確認しておくことをおすすめします。印刷して着手前の確認にご活用ください。

確認項目 チェックのポイント
残す物・形見分け候補の選定 当日迷わないよう、先に家族間で話し合い、リスト化しておく
貴重品・重要書類の場所確認 通帳・印鑑・権利書・保険証券などの保管場所を事前に把握しておく
触らないでほしい場所の指定 仏壇・神棚・位牌など、別途供養が必要な物は先に業者へ伝える
電気・水道の使用可否確認 清掃作業で水道を使う場合があるため、ライフラインを止める時期を調整する
駐車スペース・搬出経路の確認 トラックの駐車場所、エレベーターの有無、共用部の養生要否を伝える
近隣への事前の挨拶 搬出作業で音や人の出入りが増えるため、可能であれば一言伝えておく
支払い方法・金額の最終確認 現金・振込・クレジットのどれに対応しているか、当日までに確認する
相続放棄の可能性の有無 可能性が少しでもある場合は、着手前に司法書士・弁護士へ相談する

このうち特に見落とされやすいのが「貴重品・重要書類の場所確認」です。仕分け作業中に通帳や権利書が家財に紛れて見つかるケースは多く、場所が分からないまま作業が進むと、後から「あの書類はどこへ行った」と探し直すことになります。可能であれば、作業前に家族だけで貴重品を一通り探しておくと、当日の作業がスムーズになります。

当日の立ち会いは必須か?遠方でもできる進め方

結論として、当日の立ち会いは「必須」ではありません。多くの遺品整理業者では、作業開始前と作業終了後の2回、立ち会いまたは電話・写真での確認ができれば、途中の作業は任せる形で進められます。遠方に住んでいて現地に行けない場合も、鍵の受け渡し方法(宅配便での送付、近隣の管理会社経由など)を事前に決めておけば、現地に行かずに作業を完了させることが可能です。

立ち会いなしで進める場合に特に重要なこと

立ち会いなしで進める場合は、口頭での指示が一切できなくなるため、「残す物リスト」「触らない場所リスト」を書面(メールやメッセージでも可)で業者に渡しておくことが欠かせません。また、作業前・作業後の写真報告を必ず依頼し、搬出した物のリストや処分証明書の発行についても事前に確認しておきましょう。安心実家じまいでは、鍵をお預かりして進める遠方対応や、作業前後の写真報告を標準的に行っています。

立ち会う場合、当日どこまで判断を求められるか

立ち会う場合でも、家具一つひとつについて都度判断を求められるわけではありません。事前に伝えた基準(残す物・処分する物の線引き)に沿って作業員が仕分けを進め、判断に迷う物(高価そうな骨董品、写真、手紙など)が出てきたタイミングでのみ声をかけられるのが一般的です。「何でも聞かれたらどうしよう」と身構える必要はなく、基準さえ明確にしておけば、当日の負担は想像より軽く済みます。

当日の作業内容を工程ごとに詳しく解説

①仕分け:3分類で進むのが基本

仕分けは「財産」「思い出の品(形見分け候補)」「処分品」の3つに分類しながら進めるのが基本です。通帳・印鑑・現金・有価証券・権利書などの財産は最優先で確保し、家族に引き渡されます。写真・手紙・趣味の品などは形見分け候補として一時保管し、それ以外の家財は処分品として梱包・搬出されます。形見分けの考え方や、渡す時期・マナーについては形見分けのマナーと進め方|時期・贈与税・トラブルを避けるコツで詳しく解説していますので、あわせてご確認ください。

②梱包・搬出:建物を傷つけない配慮が必要な工程

梱包・搬出は、最も体力と時間を要する工程です。大型家具・家電は分解や養生をしながら運び出すため、壁や床、エレベーター内を傷つけないよう配慮しながら進められます。マンションの場合は管理組合への事前連絡や、共用部の養生が必要になることもあるため、見積もり時に建物の構造(エレベーターの有無、階数、駐車場の距離)を正確に伝えておくことが大切です。

③清掃:簡易清掃とハウスクリーニングの違い

搬出が終わった後は、室内の清掃に移ります。ここで注意したいのが「簡易清掃」と「ハウスクリーニング」は別物だという点です。簡易清掃は、ほうきがけや拭き掃除程度の簡単な清掃を指すことが多く、基本料金に含まれている場合がほとんどです。一方、床のワックスがけやエアコン内部の洗浄、水回りの徹底清掃などを含むハウスクリーニングは、別料金・別業者になる場合があります。賃貸物件の原状回復を目的とする場合は、どちらが必要かを見積もり段階で確認しておきましょう。孤独死があった場合など、特殊清掃が必要なケースはさらに別の専門対応が必要になります。

間取り・状況別シミュレーション【当日のスケジュール例】

実際の当日の流れをイメージしやすいよう、4つの代表的なケースでシミュレーションしました。ご自身の状況に近いものを参考にしてください。

ケースA:単身アパート(1K、作業員2名、立ち会いあり)

午前10時に作業開始、立ち会いのもと残す物を最終確認。仕分けと梱包・搬出を並行して進め、午後1時頃には搬出完了。簡易清掃後、午後1時半頃に全室確認と完了報告。所要時間は合計で約3時間半です。即日で完結するため、遠方から日帰りで対応する方にも選ばれるパターンです。

ケースB:実家の一戸建て(4LDK、作業員6名、2日間)

1日目は朝9時から夕方まで、各部屋の仕分けと1階部分の搬出を実施。2日目は2階部分の搬出と庭・物置の片付け、最後に全室の清掃と完了報告を行います。2日目の午後には買取品の査定結果も合わせて報告されるケースが多く、査定額を作業費用から差し引く精算方法がとられることもあります。

ケースC:遠方在住で立ち会いなし(2DK、鍵の郵送対応)

事前に残す物リストと触らない場所リストをメールで送付し、鍵を宅配便で業者へ送付。作業当日は現地に行かず、作業開始前・仕分け中の貴重品発見時・作業終了後の3回、電話とメッセージで写真報告を受けます。作業完了後、鍵と貴重品を返送してもらい、処分証明書を受け取って完了です。

ケースD:孤独死があった実家(特殊清掃込み、3DK)

通常の遺品整理に加えて特殊清掃(消臭・消毒・原状回復)が必要になるため、作業は2〜3日に及ぶことが一般的です。初日は特殊清掃と並行して仕分け可能な部屋から着手し、2日目以降に残りの搬出と清掃を行います。このケースでは、近隣への配慮や臭気対策のための追加処置が必要になることもあり、通常より費用・時間ともに増える傾向があります。該当する場合は、特殊清掃の実績がある業者かどうかを事前に確認してください。

自分で行う場合と業者に依頼する場合の「当日」の違い【比較表】

当日の進め方は、自分たちで行うか業者に依頼するかで大きく変わります。それぞれの特徴を比較表にまとめました。

比較項目 自分で行う場合 業者に依頼する場合
当日の所要時間 同じ間取りでも2〜3倍かかることが多い 人数を揃えられるため比較的短時間で完了
立ち会いの必要性 基本的に家族がすべて対応する必要がある 開始前・終了後の2回で済む場合が多い
大型家具・家電の搬出 人手と車両の確保が必要。労力が大きい 搬出・運搬まで一括対応
貴重品の見落としリスク 仕分けの経験がないと見落としやすい 仕分けの手順に慣れており発見しやすい
処分方法 自治体のごみ出しルールを自分で確認する必要がある 許可を持つ業者が一括して処分
費用 処分費用のみで安く済む場合がある 人件費・運搬費を含むため総額は上がる
精神的な負担 思い出の品と向き合う時間が長くなりがち 第三者が作業することで気持ちの整理がつきやすい

自分で行う場合の具体的な手順や、どこまでを自分で進めてどこから業者に頼むべきかの線引きについては遺品整理を自分でやる手順|費用・期間の目安と業者に頼む境界線で詳しく解説しています。時間や体力に余裕がない場合、あるいは広い間取りで当日中に終わらせたい場合は、業者への依頼が現実的な選択肢になります。

当日によくあるトラブルと防ぎ方

事務局として遺品整理のご相談を受ける中で、当日になって実際に起きたトラブルと、その防ぎ方を紹介します。

  • 見積もり時になかった追加料金を請求される——当日に物の量が想定より多いことが判明し、追加費用を提示されるケースです。見積もり段階で「増えた場合の料金体系」を確認しておくことで、当日の想定外を減らせます。
  • 貴重品が処分品に混ざってしまう——通帳や印鑑などの貴重品の保管場所を伝えていなかったために、仕分け中に見落とされることがあります。事前に家族だけで一通り貴重品を探しておくことが最大の防止策です。
  • 残してほしかった物を処分されてしまう——「残す物リスト」が曖昧なまま作業が進み、思い出の品が処分されてしまうケースです。リストは口頭ではなく書面やメッセージで残しておくと、誤解を防げます。
  • 相続放棄ができなくなった——相続放棄を検討している段階で、当日に遺品を持ち帰ったり処分したりしてしまい、法定単純承認とみなされるケースです。可能性が少しでもある場合は、着手前に必ず専門家へ相談してください。
  • 近隣とのトラブル——搬出作業の音や車両の出入りについて、事前の挨拶がなかったために苦情につながるケースです。可能な範囲で、作業前日までに近隣へ一言伝えておくと安心です。

これらのトラブルの多くは、当日になって初めて判断するのではなく、事前に基準を決めて書面に残しておくことで防げます。特に「残す物」「貴重品の場所」「相続放棄の可能性」の3点は、着手前の確認が欠かせません。

当日の持ち物・準備物チェックリスト

立ち会う場合に、当日持参・準備しておくと安心な物をまとめました。

準備物 用途
筆記用具・メモ 搬出品リストや口頭での指示内容を控える
スマートフォン(カメラ) 作業前後の室内を撮影し、記録として残す
見積書・契約書の控え 当日の金額確認や作業範囲のすり合わせに使う
現金・支払い手段 追加費用が発生した場合にも対応できるようにしておく
飲み物・軽食 作業が長時間になる場合、作業員への差し入れとして用意する家庭もある(必須ではない)
印鑑 処分証明書や契約関連書類への押印が必要な場合に備える

よくある質問

遺品整理の当日、家族は何をすればいいですか?
基本的には、作業開始前に残す物・触らない場所の最終確認を行い、作業終了後に全室を一緒に確認するだけで十分です。仕分け・梱包・搬出の間は離席していても問題ありません。事前に「残す物リスト」を書面で伝えておくと、当日の判断を求められる場面が大きく減ります。
遺品整理の所要時間はどれくらいですか?
間取りによって異なりますが、ワンルーム・1Kで1〜3時間、2DK・2LDKで4〜8時間、一戸建て(4LDK以上)では1〜2日が目安です。残置物の量や搬出経路の条件によって、同じ間取りでも時間が延びることがあります。正確な時間は、見積もり時に物の量と搬出条件を伝えたうえで確認することをおすすめします。
立ち会いなしで遺品整理を進めることはできますか?
可能です。鍵を宅配便などで業者に預け、作業開始前・貴重品発見時・作業終了後の報告を電話や写真で受け取る形で進められます。遠方にお住まいの場合は、「残す物リスト」と「触らない場所リスト」を書面で事前に伝えておくことが特に重要です。
相続放棄を考えている場合、当日に立ち会っても大丈夫ですか?
立ち会うこと自体は問題ありませんが、遺品を持ち帰ったり、処分・売却したりする行為は、法定単純承認とみなされ、相続放棄ができなくなる可能性があります。相続放棄の可能性が少しでもある場合は、作業に着手する前に司法書士や弁護士へ相談してください。

当日見つかりやすい「処分してはいけない物」早見表

仕分け作業中に、処分品の中に紛れていると取り返しがつかない物があります。当日の仕分けで特に注意したい品目を一覧にしました。作業員に渡す前の最終チェックとしてご活用ください。

品目 当日の扱い 理由・注意点
遺言書・エンディングノート 最優先で確保し、開封せず保管 自筆証書遺言は家庭裁判所の検認が必要になる場合がある
通帳・キャッシュカード・印鑑 仕分け開始時に最優先で確保 相続手続き・口座解約に必須
不動産の権利書・固定資産税納税通知書 処分品に混ざらないよう別保管 相続登記・名義変更の手続きに必要
保険証券 保管し、保険会社へ死亡の連絡をする際に使用 死亡保険金の請求手続きに必要
借用書・契約書類 内容を確認してから保管 債務の有無は相続放棄の判断材料になる
貴金属・宝石・骨董品 仕分け時に価値の有無を保留し、鑑定を検討 贈与税・相続税の対象になり得る
デジタル機器(スマホ・PC) 電源を落とさず、ロック解除方法を確認してから保管 デジタル遺品の整理やサブスクの解約に必要

この中でも特に見落とされやすいのが「借用書・契約書類」です。処分を急ぐあまり、債務に関する書類まで一緒に搬出してしまうと、後から相続放棄が必要かどうかの判断材料を失うことになります。仕分けの初期段階で、書類関係はひとまとめにして別の箱に保管するよう、作業員に伝えておくと安心です。

マンション・一戸建てで異なる当日の注意点

マンションの場合

マンションでは、エレベーターや共用廊下を使った搬出になるため、管理組合や管理会社への事前の届出が必要になることがあります。搬出できる時間帯(平日の日中のみなど)が管理規約で定められているマンションもあるため、作業日程を決める前に管理会社へ確認しておくとスムーズです。また、エレベーター内の養生や、共用部を汚さないための配慮が必要になるため、見積もり時に建物の形態を正確に伝えておきましょう。

一戸建ての場合

一戸建てでは、庭・物置・車庫・倉庫など、室内以外にも作業範囲が広がることが多く、その分当日の所要時間も延びがちです。隣家との境界が近い場合、搬出作業の音や車両の出入りについて事前の配慮が必要になります。また、植木や石灯籠など、庭にある物の処分・移設には別料金がかかることもあるため、見積もり段階で「庭・外構部分も含むか」を明確にしておくことをおすすめします。

当日に仏壇・位牌など供養が必要な物が見つかった場合

仕分けの途中で、仏壇・位牌・神棚など、供養が必要な物が見つかることがあります。これらは通常の家財とは別に扱われ、閉眼供養(魂抜き)やお焚き上げの手配が必要です。当日の作業の中で急いで判断する必要はなく、いったん「供養が必要な物」として別保管し、後日あらためて供養の依頼先(菩提寺、僧侶の手配サービスなど)を検討する流れで差し支えありません。安心実家じまいでは、仕分けの段階でこうした品を分けて保管し、供養の手配についてもあわせてご相談いただけます。

当日の支払い・精算の流れ

作業完了後の支払いについても、当日の流れとしてあらかじめ把握しておくと安心です。一般的には、作業終了後に全室を確認したうえで、最終的な金額(基本料金+追加費用、買取品がある場合はその査定額を差し引いた金額)が提示され、その場で現金・振込・クレジットのいずれかで精算します。見積もり時点と金額が異なる場合は、その場で内訳の説明を求め、納得したうえで支払うことが大切です。口頭での説明だけでなく、最終的な請求書や領収書を必ず受け取り、処分した品目のリストや処分証明書の発行についても確認しておきましょう。

よくある質問(追加)

当日の天候が悪い場合、作業は延期になりますか?
室内での仕分け・梱包作業自体は天候の影響をあまり受けませんが、トラックへの積み込みや庭・外構部分の作業は、大雨や強風の際に延期・調整されることがあります。日程が近づいたら、業者側から天候に関する連絡がないか確認しておくと安心です。
当日になって「残す物」を追加で変更することはできますか?
作業の進捗状況によりますが、搬出前であれば対応してもらえることが多いです。ただし、すでにトラックへ積み込まれた後や処分が完了した後では対応できない場合があります。変更の可能性がある場合は、作業開始前の最終確認の時点で、迷っている品物についても共有しておくことをおすすめします。

当日の作業体制はどう決まるか

見積もり時に提示される作業員の人数は、間取りと残置物の量から逆算されています。たとえば2LDKで残置物が標準量の場合、2〜3名体制で半日前後というのが一般的な組み方です。ここに「大型家具が多い」「2階からの搬出がある」「仕分けに時間がかかりそう」といった条件が加わると、人数を増やして対応するか、作業時間を延ばして対応するかのどちらかが選ばれます。どちらで調整するかによって総額が変わることがあるため、見積もり時に「人数を増やして早く終わらせるプラン」と「標準の人数でじっくり進めるプラン」の両方を聞いておくと、当日の希望に合わせやすくなります。

また、搬出だけを行う業者と、仕分け・清掃・供養・買取までワンストップで対応する業者とでは、当日の作業範囲そのものが異なります。搬出のみの業者に依頼した場合、仕分けや貴重品の捜索は家族が事前に終わらせておく必要があるため、当日までにかけられる準備期間によって、どちらの業者が向いているかが変わってきます。

事前に仕分けしておくかどうかで当日はどう変わるか

当日の所要時間と費用は、家族側がどこまで事前に仕分けを済ませているかによっても変わります。それぞれの進め方の違いを整理しました。

進め方 当日の所要時間 費用への影響 向いているケース
家族が事前に仕分け済み(残す物・処分品が明確) 短縮されやすい 作業員の判断に時間がかからない分、安くなる傾向 時間に余裕があり、家族で先に整理を進められる場合
仕分けを一切せず、すべて業者に任せる 通常〜やや長め 仕分けの手間が加わるため標準料金になりやすい 時間が取れない、体力的に難しい場合
貴重品のみ事前に確保し、残りは当日判断 標準的 標準料金の範囲内に収まりやすい 最低限のリスクは避けつつ、負担を減らしたい場合

すべてを業者に任せる場合でも、貴重品と重要書類だけは家族が先に確保しておくことを強くおすすめします。これにより、当日の仕分けにかかる時間を短縮しつつ、見落としのリスクも減らせます。「全部お任せしたいが、貴重品だけは心配」という場合は、見積もり時にその旨を伝えておくと、作業員も貴重品の捜索を優先的に進めてくれます。

当日のキャンセル・延期について

体調不良や急な予定変更などで、当日の作業をキャンセル・延期したい場合もあるかと思います。多くの業者では、直前のキャンセルにはキャンセル料が発生する規定を設けています。キャンセル料の発生タイミング(前日まで無料、当日は○%など)は業者によって異なるため、契約時にキャンセルポリシーを確認しておくと、万一の際にも慌てずに対応できます。延期の場合も、日程の再調整がどの程度柔軟に可能かを事前に聞いておくと安心です。

まとめ

遺品整理の当日は、「仕分け→梱包・搬出→清掃」という3つの工程で進み、立ち会いは作業開始前と終了後の2回で済むケースがほとんどです。当日になって慌てないために、事前の準備が何より重要になります。振り返ります。

  • 当日の所要時間は、ワンルームで1〜3時間、一戸建てで1〜2日が目安
  • 立ち会いは開始前・終了後の2回で十分。遠方の場合は鍵の郵送と写真報告で対応できる
  • 「残す物リスト」「触らない場所」「貴重品の保管場所」は書面で事前に伝えておく
  • 相続放棄を検討している場合は、当日の処分・持ち帰りの前に専門家へ必ず相談する
  • 間取りや状況によって当日のスケジュールは変わるため、見積もり時に条件を正確に伝えることが大切

当日の流れが分かっていれば、必要以上に身構える必要はありません。判断に迷う点や、相続・税金に関わる手続きが絡む場合は、一人で抱え込まず司法書士や税理士などの専門家に相談してください。遺品整理全体の時期の考え方については遺品整理はいつから始める?時期の目安と四十九日・相続の関係もあわせてご覧ください。

読むより、聞いたほうが
早いこともあります

仕分け・搬出・ご供養・買取まで。写真を送るだけで概算のお見積もりをお出しします。ご相談・お見積もりは無料です。

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この記事を書いた人

安心実家じまい事務局です。実家の片付けや遺品整理、空き家になった家の処分について、はじめての方にも分かるように記事を書いています。提携している現場の業者や司法書士と一緒に、費用の相場・自治体のごみ出しルール・補助金といった、調べてもなかなか分かりにくいところを一つずつ確かめながらまとめています。「誰に頼めばいいか分からない」という段階のご相談も、LINEやお問い合わせフォームからお気軽にどうぞ。
運営は株式会社Sora Capital(東京都渋谷区・安心実家じまい事務局)です。相続・登記・法務に関する記述は、提携の司法書士・行政書士 久留慎一郎が監修しています。税額の計算や申告の判断は、税理士にご確認ください。

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