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大型家電の処分方法|家電リサイクル法の対象と料金一覧

最終更新日:2026年8月6日|監修:司法書士・行政書士 久留慎一郎先生・安心実家じまい事務局

司法書士・行政書士 久留慎一郎
監修者

久留 慎一郎(ひさどめ しんいちろう)/司法書士・行政書士

東京大学法学部を卒業後、日本航空株式会社に26年間勤務(うち法務部に4年間所属)。在職中に司法書士試験に合格し、2018年に独立開業、2021年に司法書士法人を設立。相続登記や不動産の名義変更など、実家じまいに関わる法律手続きを担当する。安心実家じまいの提携司法書士・行政書士。

■経歴

  • 1966年鹿児島県生まれ
  • 1985年鹿児島ラ・サール高校卒業
  • 1989年東京大学法学部卒業/同年、日本航空株式会社入社(2002〜2006年は法務部所属)
  • 2013年司法書士試験合格
  • 2015年簡易裁判所訴訟代理等に関する法務大臣認定/同年、日本航空株式会社退職、司法書士法人コスモ入所
  • 2017年司法書士法人コスモ退職
  • 2018年事務所開設
  • 2021年司法書士法人設立

■得意領域

  • 相続登記・相続手続き
  • 不動産の名義変更
  • 相続放棄
  • 簡易裁判所の訴訟代理

この記事の結論

  • エアコン・テレビ・冷蔵庫冷凍庫・洗濯機乾燥機の4品目は家電リサイクル法の対象で、自治体の粗大ごみには出せません。処分にはリサイクル料金+収集運搬料金がかかります。
  • 4品目以外の電子レンジ・掃除機・除湿機などは、多くが小型家電リサイクル法の対象品目か、お住まいの市区町村の粗大ごみルールに従って処分します。パソコンはメーカー回収が基本です。
  • 処分の方法は販売店への引き取り依頼/指定引取場所への自己搬入/自治体粗大ごみ/不用品回収業者・遺品整理業者への依頼/買取の5つがあり、費用・スピード・手間のバランスで選びます。
  • 「無料回収」をうたう無許可業者への引き渡しは、不法投棄や高額請求トラブルの原因になり得ます。許可の有無を事前に確認してください。
目次

大型家電の処分、まず何から決めればいいか

実家の片付けや引っ越しで大型家電の処分先に迷う方は少なくありません。困るのは、粗大ごみとして出せる家電とそうでない家電が混在している点です。エアコンやテレビ、冷蔵庫、洗濯機は「家電リサイクル法」という法律の対象になっており、市区町村の粗大ごみ収集には出せません。一方、電子レンジや掃除機、除湿機のような家電は多くの自治体で粗大ごみか資源ごみとして扱われます。同じ「大型家電」という言葉でくくられていても、処分のルールも費用もまったく違うということが、まず知っておきたい前提です。

この記事では、家電リサイクル法の対象品目とリサイクル料金の実際の金額、対象外の大型家電の処分方法、無許可業者を避けるための確認ポイント、そして実家の遺品整理で複数台まとめて出たときの進め方までを順に解説します。特に実家じまいの場面では、エアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機が同時に出ることが多く、個別に販売店とやり取りするだけでも手間がかかります。まずは自分が処分しようとしている家電がどの区分に当てはまるかを確認するところから始めてください。

「壊れて動かなくなったので処分したい」という場合と、「引っ越しや実家の片付けで、まだ使える家電をまとめて手放したい」という場合とでは、選ぶべき処分ルートが変わってきます。前者は最短距離でリサイクル料金を払って手放す方法を選べばよく、後者は買取や査定を挟む余地があります。どちらの場合も、家電リサイクル法の対象品目かどうかという最初の切り分けは共通して必要になるため、次の章から順番に確認していきましょう。

大型家電の分類:家電リサイクル法の対象4品目と対象外の家電

大型家電という言葉には法律上の定義があるわけではなく、便宜的な呼び方です。処分の実務では、次の4つの区分に分けて考えると整理しやすくなります。

家電リサイクル法(特定家庭用機器再商品化法)の対象4品目

家庭用のエアコン、テレビ(ブラウン管式・液晶/有機EL/プラズマ式)、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機の4品目です。これらは家電リサイクル法により、製造メーカーが有用な部品や材料をリサイクルすることが義務づけられており、市区町村の粗大ごみ収集の対象からは外れています。テレビと冷蔵庫・冷凍庫は大きさによってリサイクル料金の区分が分かれており、ブラウン管テレビは15型以下と16型以上、液晶・有機EL・プラズマテレビは15V型以下と16V型以上、冷蔵庫・冷凍庫は170リットル以下と171リットル以上で料金が変わります。

小型家電リサイクル法の対象品目

携帯電話・スマートフォン、デジタルカメラ、ゲーム機、時計、炊飯器、電子レンジ、ドライヤー、扇風機といった家電は、小型家電リサイクル法に基づくリサイクルの対象です。ただし家電リサイクル法の4品目とは異なり、排出方法は市区町村ごとのルールに委ねられています。粗大ごみとして収集する自治体もあれば、公共施設に設置した回収ボックスへの投入を案内する自治体、資源ごみとして別回収する自治体もあります。お住まいの市区町村の廃棄物・リサイクル担当窓口に確認するのが確実です(政府広報オンライン「家電4品目は正しい処分を!」より)。

パソコン・パソコン周辺機器

パソコンは資源有効利用促進法(通称パソコンリサイクル法)に基づき、製造メーカーによる回収が行われています。一般社団法人パソコン3R推進協会のサイトから回収の申し込みができ、2003年10月以降に販売された家庭向けパソコンの多くは、購入時の価格にリサイクル料金が含まれているため、回収時に追加費用がかからない場合があります。古いパソコンや料金が含まれていない機種は、別途リサイクル料金の支払いが必要になることがあります。データが残ったまま処分すると個人情報が流出するおそれがあるため、廃棄前のデータ消去は欠かせない作業です。

それ以外の大型家電・生活家電

食器洗い乾燥機、大型の電子オーブンレンジ、除湿機、加湿器、空気清浄機、こたつ、ホットカーペット、電気マッサージチェアなどは、家電リサイクル法にも小型家電リサイクル法にも該当しない場合が多く、一般の粗大ごみとして扱われます。サイズが大きく重量もあるため、自治体の粗大ごみ受付では「大型ごみ」の区分で申し込むことになるのが一般的です。品目ごとの分類をまとめると、次のとおりです。

品目カテゴリ 該当する法律・制度 主な排出方法
エアコン・テレビ・冷蔵庫冷凍庫・洗濯機乾燥機 家電リサイクル法 販売店への引き取り依頼/指定引取場所への持ち込み
携帯電話・デジカメ・ゲーム機・炊飯器・電子レンジ・扇風機など 小型家電リサイクル法 市区町村のルールによる(粗大ごみ/回収ボックス/資源ごみ)
パソコン・周辺機器 資源有効利用促進法 製造メーカーによる回収(パソコン3R推進協会)
食洗機・除湿機・加湿器・こたつ・マッサージチェアなど 該当する専用法なし 市区町村の粗大ごみ(自治体ごとに区分・手数料が異なる)

(政府広報オンライン、経済産業省「家電リサイクル法」ページの内容をもとに作成、2026年8月時点)このように分類できると、次に確認すべきことがはっきりします。家電リサイクル法の4品目であれば、粗大ごみに出そうとしても収集してもらえないため、販売店ルートか指定引取場所ルートを検討することになります。それ以外の品目は、お住まいの市区町村の粗大ごみ案内を確認するのが基本の流れです。

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家電リサイクル法のリサイクル料金一覧【メーカー別実測】

家電4品目を処分する際は、製造メーカーが設定する「リサイクル料金」の支払いが必要です。リサイクル料金は品目とメーカーの組み合わせによって決まっており、一律の金額ではありません。一般財団法人家電製品協会が運営する家電リサイクル券センターの料金一覧から、主要な国内メーカー3社の実際の料金を確認すると、次のとおりです。

品目 パナソニック シャープ 三菱電機
エアコン 550円 990円 990円
ブラウン管テレビ(15型以下) 1,320円 1,870円 1,870円
ブラウン管テレビ(16型以上) 2,420円 2,970円 2,970円
液晶・有機EL・プラズマテレビ(15V型以下) 1,870円 1,870円 1,870円
液晶・有機EL・プラズマテレビ(16V型以上) 2,970円 2,970円 2,970円
冷蔵庫・冷凍庫(170L以下) 3,740円 3,740円 3,740円
冷蔵庫・冷凍庫(171L以上) 4,730円 4,730円 4,730円
洗濯機・衣類乾燥機 2,530円 2,530円 2,530円

(2026年8月時点・一般財団法人家電製品協会「家電リサイクル券センター」再商品化等料金一覧より抜粋)上記3社を見比べると、テレビ・冷蔵庫・洗濯機の料金は横並びになっている項目が多く、エアコンだけメーカーによって差が出ていることが分かります。ただしこれはあくまで一例で、メーカーによってはさらに異なる金額を設定している場合があります。処分する製品本体には製造メーカー名の記載があるので、事前に確認したうえで、家電リサイクル券センターの検索ページで正確な金額を調べることをおすすめします。倒産や事業承継で製造メーカーが引き継がれているケースもあり、その場合は承継先の料金が適用されます。

収集運搬料金は販売店ごとに異なる

家電4品目を処分する際にかかる費用は、上記のリサイクル料金に加えて、販売店が設定する収集・運搬料金の合計です。収集・運搬料金は店舗ごとに独自に決められており、全国一律の相場はありません。買い替え先の家電量販店に依頼する場合と、購入した店舗が分からず別の店舗に依頼する場合とでも金額が変わることがあるため、依頼前に見積もりで確認してください。なお、自分で指定引取場所まで運び、郵便局でリサイクル料金を振り込んで持ち込む方法を選べば、収集・運搬料金はかかりません。車を用意できて、持ち込める体力と時間がある場合は、この方法が最も費用を抑えられます。

指定引取場所への持ち込み手順

指定引取場所は、家電リサイクル法に基づいて全国各地に設置されている、製造メーカーが家電を引き取るための施設です。持ち込む場合は、まず郵便局の窓口で「家電リサイクル券」に必要事項を記入し、リサイクル料金を振り込みます。振込の際は、対象品目・メーカー名・大きさの区分を間違えないように確認してください。区分を誤ると、指定引取場所での受け取りを断られたり、差額の精算が必要になったりすることがあります。振込後に受け取る「排出者控」は、リサイクルが適正に行われたかを後から確認できる大切な控えなので、作業が完了するまで保管しておいてください。指定引取場所の所在地は、一般財団法人家電製品協会のウェブサイトで検索できます。

大型家電を処分する5つの方法と選び方

大型家電の処分方法は、大きく5つに整理できます。それぞれ費用・スピード・手間のバランスが異なるため、状況に応じて選んでください。

方法 費用の傾向 スピード 手間 向いている人
買い替え時に販売店へ引き取り依頼 リサイクル料金+収集運搬料金 納品日に合わせやすい 少ない 新しい製品への買い替えを予定している人
処分のみ販売店へ依頼 リサイクル料金+収集運搬料金 店舗の空き状況次第 少ない 購入した店舗が分かっている人
指定引取場所へ自己搬入 リサイクル料金のみ 持ち込み次第で即日 多い(運搬が必要) 車があり、費用を抑えたい人
自治体の粗大ごみ・小型家電リサイクル(4品目以外) 数百円〜数千円程度(自治体ごとに設定) 収集日の指定制が多い 中程度 4品目以外の家電を処分したい人
不用品回収業者・遺品整理業者への一括依頼 他の家財とまとめた総額になることが多い 比較的早い 少ない 複数台まとめて、日程を合わせたい人

実家の片付けでは、家電4品目が複数台同時に出ることが珍しくありません。エアコンと冷蔵庫と洗濯機とテレビをそれぞれ別の販売店に持ち込むよりも、遺品整理業者や実家じまいの窓口にまとめて依頼したほうが、日程調整の手間は少なくなります。一方、時間に余裕があり、車で運べる範囲に指定引取場所がある場合は、自分で持ち込むことで収集運搬料金を節約できます。買取に出せる状態の家電がある場合は、査定に出してから残りを処分する順番を検討する価値もあります。

品目別の処分ガイド

エアコン

エアコンは室内機・室外機ともに家電リサイクル法の対象です。取り外しには専門の工事が必要で、フロンガスを適切に回収してから処分することが前提になります。取り外し作業を行わずに無理に運び出すと、配管を傷めたり冷媒ガスが漏れたりする危険があるため、取り外しから搬出までを対応できる業者に依頼するのが安全です。買い替えの場合は、新しいエアコンの設置業者に古いエアコンの引き取りも依頼できるか、見積もり時にあわせて確認しておくと二度手間になりません。

テレビ

ブラウン管テレビと液晶・有機EL・プラズマテレビとでリサイクル料金の区分が分かれています。地上デジタル放送への移行後も、ブラウン管テレビをそのまま実家の物置や納戸にしまい込んでいるケースは少なくありません。長期間使われていなかったテレビでも家電リサイクル法の対象品目であることに変わりはなく、粗大ごみには出せない点に注意してください。

冷蔵庫・冷凍庫

容量が大きいほどリサイクル料金も収集運搬料金も高くなる傾向があります。実家の冷蔵庫は家族が多かった時代のまま大容量サイズを使い続けているケースが多く、搬出時には冷蔵庫の高さや幅が玄関やエレベーターを通るかどうかも確認しておく必要があります。庫内に残っていた食品や調味料は、あらかじめ処分してから搬出を依頼するとスムーズです。

洗濯機・衣類乾燥機

縦型洗濯機に比べてドラム式洗濯機は重量があり、搬出に人手を要することがあります。設置場所が脱衣所の奥まった位置にある場合、搬出経路の確保に時間がかかることもあるため、事前に業者へ設置状況を伝えておくと当日の作業が円滑に進みます。

4品目以外の大型家電(電子レンジ・食洗機・除湿機など)

電子レンジ、食器洗い乾燥機、除湿機、加湿器、こたつ、ホットカーペットなどは、家電リサイクル法の対象外です。多くの自治体では大型ごみとして扱われ、事前申込制で収集されます。電子レンジのように小型家電リサイクル法の対象品目に含まれる場合は、自治体によって粗大ごみではなく資源ごみや回収ボックスでの回収を案内していることもあるため、実家がある市区町村のごみ分別ガイドを確認してください。

パソコン・周辺機器

パソコン本体やディスプレイは製造メーカーによる回収ルートがあります。処分前には、内蔵ストレージのデータ消去を忘れずに行ってください。故人が使っていたパソコンには、住所録やネットバンキングの情報、写真など個人情報が多く残っていることがあり、そのまま処分すると情報漏えいのリスクが残ります。自分でのデータ消去に不安がある場合は、データ消去に対応した業者への依頼も選択肢です。

大型家電と一緒に処分しがちな付属品

大型家電を運び出す際は、本体だけでなく周辺の付属品も一緒に扱いが必要になることがあります。エアコンを取り外すと、室外機を固定していた架台や配管カバーが残ることがあり、これらは一般的に家電リサイクル法の対象外なので、粗大ごみとして別に処分します。洗濯機を撤去した後の防水パンは建物側の設備であることが多く、原則として取り外しません。テレビ台やラックは家具に分類され、家電リサイクル法とは別ルートでの処分になります。搬出を依頼する際は、本体だけでなく周辺の付属品まで含めて見積もりに入っているかを確認しておくと、当日の想定外の追加費用を防げます。

大型家電の処分先はどう選ぶか:自治体ごみ・買取・供養・業者依頼の使い分け

遺品整理では「自治体に出す」「買取に出す」「業者にまとめて頼む」という選択肢のほかに、思い入れのある品を手放す際の「供養」という考え方が関わる場面もあります。ただし大型家電については、仏壇や位牌、人形のように宗教的な供養を必要とする対象にはあたらないのが一般的です。長年愛用した家電を手放すことに心理的な抵抗を感じる方もいますが、その場合は菩提寺に相談して合同供養の対象に含めてもらえるか尋ねる、あるいは感謝の気持ちを込めて手放すという考え方で整理する方が多く、家電単体の供養を専門に扱う業者は一般的ではありません。品目カテゴリ別に処分先を整理すると、次のとおりです。

品目カテゴリ 自治体ごみ 買取 供養 業者依頼
家電4品目(エアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機) ×(対象外、指定ルートが必要) ○(状態が良ければ査定対象) 基本的に不要 ◎(複数台まとめる場合に便利)
4品目以外の大型家電(電子レンジ・除湿機など) ○(多くは粗大ごみ対象) △(小型家電は買取対象になりにくい) 基本的に不要 ○(他の家財とまとめて依頼可)
パソコン・周辺機器 ×(メーカー回収が基本) ◎(データ消去のうえ査定対象になりやすい) 不要 ○(データ消去込みで依頼できる業者もある)
携帯電話・スマートフォンなど小型家電 △(回収ボックス設置自治体もある) ◎(買取対象になりやすい) 不要 ○(ショップ回収と併用可)

家電は「捨てる前に査定してもらえるかどうか」を確認する価値がある品目です。特にパソコンや小型家電は、状態次第で買取価格がつくことがあり、処分費用を相殺できる場合があります。仏壇まわりの供養が必要な品(位牌・仏具・遺影など)については別の考え方が必要になるため、詳しくは遺品整理とは?いつから・費用・捨ててはいけないもので確認してください。

買取に出す場合の相場と査定で見られるポイント

大型家電は、状態や年式によっては買取の対象になります。ただし買取相場には幅があり、一律の金額を示すことはできません。次の要因によって査定額が大きく変わります。

  • 製造からの経過年数——家電は製造から5年前後を過ぎると買取価格が大きく下がる傾向があります。10年を超えると値がつかないことも珍しくありません。
  • 動作確認の可否——電源が入るか、異音や異臭がないかは査定の基本条件です。動作未確認品は減額や引き取り不可になることがあります。
  • 型式の人気・メーカー——需要の高いメーカー・型式は中古市場でも動きやすく、査定額が上がりやすい傾向があります。
  • 付属品の有無——リモコンや取扱説明書、電源コードなどが揃っているかどうかも評価に影響します。
  • 繁忙期かどうか——引っ越しシーズンや年末の大掃除時期は中古家電の需要が高まり、査定額が上がる場合があります。

買取相場に幅がある理由は、以上のような複数の要因が組み合わさって最終的な査定額が決まるためです。「型式と年式が同じでも動作確認済みか未確認かで数千円変わる」というのは、査定の現場ではよくあることです。買取を依頼する業者を選ぶ際は、古物商許可を持っているかどうかも確認してください。古物商許可のない業者が買取をうたうのは違法であり、トラブルの原因にもなります。買取と処分を組み合わせて依頼できる業者を選べば、査定に出した金額を処分費用から差し引ける場合もあり、総額を抑えやすくなります。買取の実務的なポイントは遺品整理の買取でも詳しく解説しています。

ケース別シミュレーション:家電4品目、実際いくらかかるか

間取りや世帯構成によって、実家に残っている家電4品目の台数は変わります。ここでは2つのケースを例に、前述のリサイクル料金表を使って試算してみます。いずれもパナソニック製と仮定した金額です。

ケースA:2DKの実家(標準的な4点セット)

壁掛けエアコン1台、液晶テレビ32V型、冷蔵庫150L、洗濯機という、単身高齢者の実家によく見られる組み合わせです。

品目 区分 リサイクル料金(パナソニック)
エアコン 550円
液晶テレビ 32V型(16V型以上) 2,970円
冷蔵庫 150L(170L以下) 3,740円
洗濯機 2,530円
合計 9,790円

ケースB:4LDKの実家(家電の台数が多い場合)

部屋数が多い実家では、各部屋にエアコンが設置され、テレビも居間と寝室の2台があるなど、家電4品目の台数自体が増えます。エアコン3台、大型冷蔵庫300L、洗濯機、液晶テレビ2台(居間は40V型、寝室は14V型)という組み合わせで試算すると、次のようになります。

品目 区分 台数 リサイクル料金(パナソニック)
エアコン 3台 1,650円(550円×3)
液晶テレビ(居間) 40V型(16V型以上) 1台 2,970円
液晶テレビ(寝室) 14V型(15V型以下) 1台 1,870円
冷蔵庫 300L(171L以上) 1台 4,730円
洗濯機 1台 2,530円
合計 6台 13,750円

台数が増えるほど、リサイクル料金の合計だけでなく、収集運搬料金や搬出の手間も比例して増えます。ケースBのように6台まとめて出る場合、1台ずつ販売店に持ち込むよりも、まとめて引き取りを依頼できる業者に相談したほうが、日程調整の手間を大きく減らせます。

いずれのケースも、上記の金額はあくまでリサイクル料金だけの合計です。処分の方法によって、そこにかかる追加費用が変わります。ケースA(4台・合計9,790円)を例にすると、次のように整理できます。

  • 指定引取場所へ自分で運び込む場合——収集運搬料金は不要なので、リサイクル料金の合計9,790円のみで済みます。車で4台を一度に運べるか、複数回に分けて往復する必要があるかは、車両のサイズによって変わります。
  • 家電量販店に引き取りを依頼する場合——9,790円のリサイクル料金に加えて、店舗ごとに設定された収集運搬料金が4台分加算されます。金額は店舗によって幅があるため、見積もり時に確認してください。
  • 遺品整理・実家じまい業者に他の家財とまとめて依頼する場合——家電4品目のリサイクル料金相当額を含めた形で、他の家財の処分費用と合算した総額が提示されることが一般的です。単体の内訳が見えにくくなる分、日程調整や搬出の手間はまとめて任せられます。

ケースBのように6台と台数が多い場合も考え方は同じで、リサイクル料金13,750円を土台に、収集運搬料金や搬出の手間が方法ごとに積み上がっていきます。台数が多いほど、まとめて依頼したときの手間の削減効果は大きくなります。

この試算からも分かるとおり、車を出せて時間に余裕があるなら自己搬入が最も安く済みます。逆に、遠方に住んでいて頻繁に実家へ通えない、あるいは家電以外の家財も一緒に片付けたいという場合は、まとめて依頼したほうが総合的な負担は小さくなります。ご自身の状況に近いケースを参考にしてください。

無許可の「不用品回収業者」に注意

大型家電の処分でもっとも注意したいのが、無許可の回収業者への引き渡しです。街中を大きな音量で巡回する軽トラック、空き地での回収、チラシやインターネット広告での「無料回収」の呼びかけなどで家電を集める業者の中には、廃棄物処理法上の許可を持たない業者が含まれています。

家庭から出る廃家電を回収するには、市区町村が交付する一般廃棄物収集運搬業の許可か、市町村からの委託が必要です。無許可の業者に引き渡すと、その後どのように処理されたかを確認できません。実際に、無許可業者が回収した廃家電が不法投棄された事例や、環境対策をせずに家電を破壊してフロンガスや鉛などの有害物質が放出された事例、不適正な保管による火災事例が報告されています(政府広報オンライン「家電4品目は正しい処分を!違法な『不要品回収業者』には要注意。」より)。はじめは無料と説明されていたのに、荷物を積み込んだ後に高額な料金を請求されるというトラブルも起きています。

依頼する前に、次の点を確認しておくと、無許可業者とのトラブルを避けやすくなります。

  • 一般廃棄物収集運搬業の許可証、または市区町村からの委託を受けている証明を提示できるか
  • 見積もりの内訳が明示されており、「積み込んでから追加料金」といった説明になっていないか
  • 回収後にどのメーカー・どの施設へ引き渡すのか、リサイクルの流れを説明できるか
  • 古物商許可を持たずに買取をうたっていないか

費用の安さだけで業者を選ぶと、こうしたリスクを見落としがちです。少し手間でも、許可の有無を確認したうえで依頼することをおすすめします。すでに契約してしまい、後になって高額請求や強引な勧誘に気づいた場合は、支払いを済ませる前に消費生活相談窓口(消費者ホットライン188)へ相談することも検討してください。訪問販売や電話勧誘で契約した場合は、一定期間内であればクーリングオフ制度で契約を解除できることもあります。

遺品整理・実家じまいで大型家電が複数出たときの進め方

実家の遺品整理では、家電4品目がまとめて出るケースがほとんどです。両親が長年使い続けてきたエアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機は、いずれも製造から年数が経過していることが多く、買取よりも処分の対象になることが一般的です。個別に販売店へ持ち込む方法もありますが、遺品整理や実家じまいの依頼と同時に家電の処分まで任せられる窓口を使えば、家財の仕分けと家電のリサイクル手続きを同じタイミングで進められます。

特に遠方に住んでいる相続人にとっては、家電4品目それぞれの販売店を調べて予約を取る作業自体が負担になります。写真を送って概算の見積もりを取り、家財と家電をまとめて依頼できる業者を選べば、帰省の回数を減らしながら片付けを進められます。仏壇やアルバムなど思い出の品の仕分けと並行して、大型家電のリサイクル手続きも一緒に手配できるかどうかは、業者を選ぶ際の確認ポイントのひとつです。

実家の売却や解体を控えている場合は、家電の搬出を先に済ませておくことも重要です。冷蔵庫や洗濯機を室内に残したまま解体業者や不動産会社への引き渡しを進めようとすると、搬出のやり直しが発生し、日程が後ろ倒しになることがあります。片付けの依頼をする際は、いつまでに家電を含めた家財をすべて運び出す必要があるかを業者に伝えておくと、解体や売却のスケジュールと整合を取りやすくなります。

安心実家じまいでは、遺品整理・実家じまい代行の中で、家電4品目のリサイクル手続きや不用品の買取査定もあわせて承っています。仕分け・搬出・買取・処分までを窓口ひとつでご案内できるため、複数の販売店や回収業者に個別連絡する手間がかかりません。サービスの詳細は遺品整理サービスをご覧ください。全体の進め方に迷う場合は遺品整理とは?いつから・費用・捨ててはいけないものもあわせてご確認ください。

依頼前に確認したい実務チェックリスト

大型家電の処分を業者に依頼する前に、次の項目を確認しておくと、当日の追加費用や後悔を防ぎやすくなります。印刷してそのままご活用ください。

確認項目 ポイント
製造メーカー名 本体の銘板シールで確認し、リサイクル料金を家電リサイクル券センターで調べる
収集運搬料金の内訳 リサイクル料金と別に発生することを理解し、店舗ごとの見積もりを比較する
収集運搬業の許可 一般廃棄物収集運搬業の許可証、または市町村委託の証明を確認する
エアコンの取り外し工事 フロンガスの回収を含めた取り外し作業に対応しているか確認する
搬出経路 玄関・階段・エレベーターの寸法を確認し、搬出可否を事前に伝える
データ消去(パソコン等) 個人情報が残った状態で引き渡さない。自分で消去できない場合は対応業者を選ぶ
買取査定の可否 処分前に査定してもらえるか、古物商許可の有無とあわせて確認する

よくある質問

大型家電はどこに捨てればいいですか?
エアコン・テレビ・冷蔵庫冷凍庫・洗濯機乾燥機の4品目は家電リサイクル法の対象で、自治体の粗大ごみには出せません。買い替え先の販売店か、処分品を購入した販売店に引き取りを依頼するか、自分で指定引取場所に持ち込みます。電子レンジや掃除機など4品目以外の大型家電は、小型家電リサイクル法の対象品目を除き、お住まいの市区町村の粗大ごみルールに従って処分します。
エアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機のリサイクル料金はいくらですか?
リサイクル料金は製品メーカーごとに異なります。2026年8月時点の一般財団法人家電製品協会「家電リサイクル券センター」の料金一覧によると、パナソニックはエアコン550円・冷蔵庫(170L以下)3,740円・洗濯機2,530円など、シャープや三菱電機はエアコン990円・冷蔵庫(170L以下)3,740円・洗濯機2,530円などです。これに加えて、販売店に引き取りを依頼する場合は収集・運搬料金が別途かかります。自分で指定引取場所に持ち込む場合はリサイクル料金のみで済みます。
電子レンジや掃除機など、家電4品目以外の大型家電はどう処分しますか?
電子レンジ、掃除機、除湿機、加湿器、扇風機、こたつなどは家電リサイクル法の対象外で、多くは小型家電リサイクル法に基づき、お住まいの市区町村のルールで処分します。粗大ごみとして収集する自治体もあれば、資源ごみや小型家電回収ボックスでの回収を案内する自治体もあります。パソコンは資源有効利用促進法に基づき製造メーカーが回収しており、携帯電話・スマートフォンは販売店でも回収されています。
無料で回収してくれる業者は使っても大丈夫ですか?
街中を巡回する無料回収の呼びかけや、チラシ・インターネット広告だけを頼りに依頼するのは避けてください。家庭から出る廃家電の回収には一般廃棄物収集運搬業の許可か市町村の委託が必要で、無許可の業者に引き渡すと不法投棄や不適正処理につながるおそれがあるほか、後から高額な料金を請求されるトラブルも報告されています(政府広報オンラインより)。依頼する前に許可の有無を確認することをおすすめします。
遺品整理で大型家電がまとめて出た場合はどうすればいいですか?
実家の遺品整理では、エアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機が一度に出るケースが多く、個別に販売店へ依頼すると日程調整だけでも手間がかかります。安心実家じまいでは、家財の仕分けから大型家電のリサイクル手続き、買取査定までを窓口ひとつで承っており、写真を送るだけで概算のお見積もりをお出しします。

まとめ

大型家電の処分は、まず「家電リサイクル法の対象4品目かどうか」を見極めることが出発点になります。要点を振り返ります。

  • エアコン・テレビ・冷蔵庫冷凍庫・洗濯機乾燥機の4品目は家電リサイクル法の対象で、粗大ごみには出せない
  • リサイクル料金はメーカーごとに異なる。パナソニック・シャープ・三菱電機の例ではエアコン550〜990円、冷蔵庫(170L以下)3,740円、洗濯機2,530円など
  • 自分で指定引取場所へ持ち込めば収集運搬料金は不要。販売店に依頼する場合は別途収集運搬料金がかかる
  • 4品目以外の大型家電は小型家電リサイクル法か自治体の粗大ごみルールに従う。パソコンはメーカー回収が基本
  • 買取に出す場合の相場には幅がある。経過年数・動作確認・型式・付属品の有無で査定額が変わる
  • 無許可の不用品回収業者は不法投棄や高額請求トラブルの原因になり得る。許可の有無を確認してから依頼する
  • 実家の遺品整理では家電4品目がまとめて出ることが多く、窓口をひとつにまとめると手間を減らせる

家電4品目のリサイクル料金は数千円程度と決して高額ではありませんが、収集運搬料金や取り外し工事費、複数台分の手配の手間まで含めると、総額は状況によって変わります。処分だけを急ぐのではなく、買取に出せるものがないか、まとめて依頼できる窓口がないかもあわせて検討すると、結果的に負担を抑えられることがあります。実家の片付け全体の進め方は遺品整理の完全ガイドを、買取の考え方は遺品整理の買取をご覧ください。

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安心実家じまい事務局です。実家の片付けや遺品整理、空き家になった家の処分について、はじめての方にも分かるように記事を書いています。提携している現場の業者や司法書士と一緒に、費用の相場・自治体のごみ出しルール・補助金といった、調べてもなかなか分かりにくいところを一つずつ確かめながらまとめています。「誰に頼めばいいか分からない」という段階のご相談も、LINEやお問い合わせフォームからお気軽にどうぞ。

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