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永代供養とは|費用・種類・お墓との違いをやさしく解説

最終更新日:2026年8月6日|監修:司法書士・行政書士 久留慎一郎先生・安心実家じまい事務局

司法書士・行政書士 久留慎一郎
監修者

久留 慎一郎(ひさどめ しんいちろう)/司法書士・行政書士

東京大学法学部を卒業後、日本航空株式会社に26年間勤務(うち法務部に4年間所属)。在職中に司法書士試験に合格し、2018年に独立開業、2021年に司法書士法人を設立。相続登記や不動産の名義変更など、実家じまいに関わる法律手続きを担当する。安心実家じまいの提携司法書士・行政書士。

■経歴

  • 1966年鹿児島県生まれ
  • 1985年鹿児島ラ・サール高校卒業
  • 1989年東京大学法学部卒業/同年、日本航空株式会社入社(2002〜2006年は法務部所属)
  • 2013年司法書士試験合格
  • 2015年簡易裁判所訴訟代理等に関する法務大臣認定/同年、日本航空株式会社退職、司法書士法人コスモ入所
  • 2017年司法書士法人コスモ退職
  • 2018年事務所開設
  • 2021年司法書士法人設立

■得意領域

  • 相続登記・相続手続き
  • 不動産の名義変更
  • 相続放棄
  • 簡易裁判所の訴訟代理

この記事の結論

  • 永代供養とは、お墓の承継者に代わって寺院や霊園が遺骨の管理と供養を担う仕組みです。「永代」という言葉ですが、未来永劫ではなく、寺院・霊園が存続する範囲で供養が続けられるという意味で使われています。
  • 費用は埋葬形態で大きく変わり、目安は合祀型5万〜30万円、集合型20万〜60万円、個別型50万〜150万円です(いずれも目安)。
  • 永代供養はもともと仏教の考え方に基づく制度で、神社では基本的に取り扱いがありません。寺院が運営する永代供養墓と、宗旨宗派不問が主流の公営・民間霊園とでは条件が異なります。
  • 散骨は墓地埋葬法に直接の規定がなく、節度をもって行えば刑法上の遺骨遺棄罪にも当たらないとされていますが、永代供養とは目的が異なる選択肢です。実家のお墓を永代供養に切り替える場合は、墓じまいの手続きが必要になります。
目次

永代供養とは何か

永代供養とは、遺骨の管理とその後の供養を、お墓の承継者に代わって寺院や霊園が長期にわたって引き受ける供養の形です。従来のお墓は、子や孫が代々承継し、年間の管理料を納めながら墓地の管理者と関係を続けていくことが前提でした。永代供養は、この承継の負担を切り離し、契約時にまとまった永代供養料を支払うことで、その後の管理と供養を寺院・霊園側に任せられる点が最大の特徴です。子どもがいない方、子どもに墓の管理で苦労をかけたくない方、遠方に住んでいてお墓参りが難しい方などに選ばれています。

「永代」は「永遠に」という意味ではない

誤解されやすいのが「永代」という言葉の受け止め方です。永代供養という名前から、未来永劫にわたって個別に手厚く供養してもらえると考える方が少なくありませんが、実際にはそうではありません。多くの永代供養墓は、契約から一定の年数(十三回忌や三十三回忌までとするケースが多く見られます)は個別の区画やロッカーで安置し、その後は他の方の遺骨とともに合祀墓へ移す運用が一般的です。合祀とは、複数の方の遺骨をひとつの場所にまとめて埋葬することで、いったん合祀されると、後から特定の遺骨だけを取り出すことは基本的にできません。「永代」という言葉が指しているのは、遺骨がある限り供養が続けられるという意味であり、個別安置がいつまでも続くという意味ではない点を、契約前に理解しておく必要があります。

一般的なお墓との違い

一般的なお墓(一般墓)と永代供養墓の違いは、突き詰めると「承継者を前提にしているかどうか」に集約されます。一般墓は、墓地の使用権を家単位で取得し、代々の子孫が管理料を納め続けることで維持される仕組みです。承継者がいなくなると、管理料の未納が続いた末に「無縁墓」として撤去され、遺骨は合祀されることになります。一方、永代供養墓は最初から承継者がいないことを前提に設計されており、承継者がいてもいなくても、契約した時点で将来の管理まで含めて完結する点が異なります。承継の負担がない代わりに、遺骨を個別に長く安置し続けたい、大きな墓石を建てたいという希望には向かない場合もあります。

実家のお墓の承継者がいない、あるいは子世代が遠方に住んでいて維持が難しいという事情から永代供養への切り替えを検討する家庭は増えています。実家の片付けを進める中で仏壇や位牌の扱いに悩む方も多く、位牌の処分やお焚き上げの考え方は位牌の処分方法で、仏壇の閉眼供養から処分までの流れは仏壇じまいの進め方で詳しく解説しています。

永代供養が増えている背景

永代供養という言葉が広く使われるようになった背景には、家族の形の変化があります。一人っ子同士の結婚が増えたことで、夫婦がそれぞれの実家の両方のお墓を引き継がなければならない家庭が増えました。未婚のまま生涯を過ごす方や、子どもを持たない選択をした夫婦も増えており、そもそも「代々承継する子孫」がいないケースが珍しくなくなっています。加えて、進学や就職で親元を離れた子世代が実家から遠く離れた土地で暮らすようになり、頻繁にお墓参りをすること自体が現実的でない家庭も増えました。こうした変化を背景に、承継を前提としない永代供養は、特定の宗教観や価値観にこだわらない層にも選択肢として広がっています。

永代供養墓と一般墓、続けたときの費用の違い

一般墓と永代供養墓は、契約時の金額だけでなく、その後にかかり続ける費用の構造が異なります。一般墓は墓石の建立費用に加えて、年間の管理料を承継者が払い続ける必要があり、管理料は施設によって年間数千円〜数万円程度が目安です。仮に年間1万円の管理料を30年間払い続けると、それだけで30万円になる計算です。永代供養墓の多くは、契約時にまとまった永代供養料を支払えば、その後の年間管理料が発生しない、または大幅に低く抑えられているプランが中心です。目先の契約金額だけで比べると一般墓のほうが安く見える場合もありますが、何十年という単位で見たときの総額としては、永代供養墓のほうが結果的に抑えられることも少なくありません。比較する際は、初期費用と維持費の両方を合算して検討することをおすすめします。

永代供養の種類と費用相場

永代供養と一口に言っても、遺骨の埋葬方法にはいくつかの種類があります。個別性が高いほど費用は上がり、合祀に近いほど費用は抑えられる傾向があります。以下は業界で広く示される目安で、実際の金額は施設の立地や規模、法要の回数によって変わります。

種類 特徴 個別安置の期間の目安 費用相場(目安)
合祀墓(合葬墓) 最初から他の方の遺骨と一緒に埋葬する 個別安置なし 5万〜30万円
集合墓 骨壺のまま同じ区画・棚に複数収蔵、モニュメントは共有 13〜33回忌程度が目安 20万〜60万円
個別墓(永代供養付き) 専用の墓石・区画で一定期間は個別に安置 13〜33回忌程度が目安 50万〜150万円
樹木葬 樹木や芝生をシンボルに埋葬。個別・集合・合祀いずれのタイプもある タイプにより異なる 5万〜150万円
納骨堂 屋内施設に骨壺を安置。ロッカー式・仏壇式・自動搬送式など 契約年数終了後に合祀へ移行するプランが多い 30万〜150万円
永代供養付き一般墓 従来型のお墓に、将来無縁になった場合の永代供養をあらかじめ付帯 通常のお墓と同様 一般墓の建墓費用に加え永代供養料が別途必要

(各社の公開料金や供養業界での一般的な目安をもとに作成。金額はすべて目安であり、施設・地域・法要内容によって変動します)永代供養料という名目の金額だけを見て比較すると、戒名料・法要料・年間管理費・墓石代が別途かかるプランと、最初からすべて込みのプランとが混在しているため、総額でいくらかかるのかを見積書で確認しておくことが欠かせません。

埋葬形態別に見る向き・不向き

合祀墓は費用を抑えたい方、遺骨にこだわりを持たない方に向いています。集合墓と個別墓は、一定期間はお参りする対象を個別に残しておきたい方に向いていますが、合祀後は取り出せない点は共通です。樹木葬は自然に還るイメージを持つ方に人気がありますが、価格帯の幅が非常に広く、区画が個別か合祀かによって数十万円単位で差が出るため、パンフレットの写真だけで判断せず、埋葬方式を確認しておく必要があります。納骨堂は天候に左右されずお参りできる利便性がある一方、建物の維持管理費が別途発生する施設もあります。

永代供養が向いている人・慎重に検討したい人

永代供養は誰にとっても最適な選択とは限りません。承継者がいない、子どもに管理の負担をかけたくない、遠方に住んでいて頻繁なお墓参りが難しいという事情がある方には、承継を前提としない永代供養が向いています。費用面でも、一般墓を新しく建てるより初期費用を抑えられる場合が多く、金銭的な負担を軽くしたい方にも選ばれています。一方で、先祖代々の大きなお墓を守ってきた家系で、親族の中に「代々のお墓を残したい」という強い意向がある場合は、永代供養への切り替えが親族間の意見の相違につながることがあります。また、個別の墓石にいつまでもお参りしたい、決まった形の墓石を建てたいという希望が強い方には、合祀を前提とする永代供養墓は向かない場合があります。契約前に、家族・親族の意向を確認しておくことが、後々のトラブルを避ける近道です。

ケース別の費用シミュレーション(独自試算)

実際にどの程度の予算感になるか、想定されるケースごとに目安を示します。あくまで一般的な料金体系をもとにした試算であり、実際の金額は施設ごとに確認してください。

  • 単身の方が生前に自分の永代供養を契約する場合——お一人分であれば合祀型を選ぶ方が多く、目安は5万〜30万円程度です。生前契約に対応している施設かどうかは事前確認が必要です。
  • ご夫婦で同じ場所に入れる永代供養を検討する場合——個別型を2名分契約すると単純計算で100万〜300万円になる場合もありますが、夫婦向けにまとめて契約できる区画プランを用意している施設では、1名分の1.5倍程度に収まる例も見られます。集合型であれば2名分でも60万〜120万円程度に収まりやすくなります。
  • 実家のお墓を墓じまいして永代供養に切り替える場合——既存の墓石の解体・撤去費用(1平方メートルあたり8万〜15万円程度が目安。墓石の大きさや区画の立地、重機の搬入しやすさによって変動)に加え、遺骨の取り出しと洗浄、新しい供養先への永代供養料(合祀型でまとめて契約する場合は遺骨1体あたり3万〜10万円程度が目安)が別途かかります。墓石の撤去と新しい供養先の契約は、順番や役所への申請とあわせて計画的に進める必要があります。
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宗派・寺院と神社による違い

永代供養を検討するうえで見落とされがちなのが、供養の主体が寺院なのか、宗教色のない霊園なのかによって条件が大きく変わるという点です。ここを理解しておくと、パンフレット比較の際に迷いにくくなります。

寺院が運営する永代供養墓

永代供養は、もともと仏教における位牌・戒名・年忌法要と結びついた供養の考え方です。そのため、寺院が境内や隣接する墓地で運営する永代供養墓が数多くあります。寺院型の場合、契約にあたってその寺院の檀家になることを条件とする施設と、檀家にならなくても永代供養の契約だけができる施設とに分かれます。檀家になる場合は、その寺院の宗派の教えに沿った法要が営まれ、寺院とのお付き合いも続きます。檀家にならない契約であれば、宗旨・宗派を問わず申し込めるプランが用意されていることが多く、これを「宗派不問」「宗旨宗派不問」と表記します。契約前に、檀家になる必要があるかどうかを確認しておくことをおすすめします。

神社は永代供養を基本的に扱わない

一方、神社(神道)では、遺骨を埋葬・管理する施設を通常持たず、永代供養を提供していません。神道の考え方では、亡くなった方の霊は祖先の霊(祖霊)として祀られますが、これは仏教の法要とは異なる「御霊祭」「式年祭」といった神式の祭祀によって行われます。神社の境内に一般的な意味でのお墓が置かれることは基本的になく、遺骨の永代供養を神社に依頼するという発想自体が、宗教の仕組みとして成立しにくいのです。神道形式に対応した墓地や、神式の埋葬に対応する霊園は存在しますが、これは霊園の運営者が神道の儀礼に対応しているという話であり、神社そのものが永代供養の主体になっているわけではありません。神式でのお参りを希望する場合は、神道対応の民間霊園を探すことになります。

公営霊園・民間霊園の永代供養

寺院とは別に、地方自治体が運営する公営霊園や、民間の霊園法人が運営する霊園でも、永代供養墓・合祀墓の区画を設けているところが増えています。これらは宗旨・宗派を問わないことが原則で、法要をどの宗派の僧侶に依頼するかを申込者が選べる、あるいは霊園側で手配してくれる形が一般的です。運営主体ごとの違いを整理すると、次のようになります。

運営主体 宗旨・宗派 檀家になる必要 費用の傾向
寺院墓地・寺院型永代供養墓 その寺院の宗派が基本。宗派不問プランもある 施設・プランによる(必要な場合と不要な場合がある) 戒名・法要込みのプランでは上寄りになりやすい
公営霊園 宗旨・宗派不問が原則 不要 比較的安価だが、申込者の居住地要件があることが多い
民間霊園 宗旨・宗派不問が主流 不要 施設やサービス内容により幅が大きい

公営霊園は費用を抑えやすい反面、申し込み資格に「その自治体に一定期間以上住んでいること」といった居住地要件を設けている場合が多く、抽選になる施設もあります。実家がある自治体と、お参りする家族が実際に住んでいる自治体が異なる場合は、居住地要件を満たせるかどうかを事前に確認しておく必要があります。

永代供養と散骨の違い・法律上の位置づけ

遺骨の供養方法を調べていくと、永代供養と並んで「散骨」という選択肢も目にします。どちらも「お墓を持たない供養」として語られることがありますが、法律上の位置づけと、遺族に残るものという点で性質が異なります。

墓地埋葬法における散骨の扱い

遺骨の埋葬に関する基本の法律は「墓地、埋葬等に関する法律」(墓地埋葬法)です。この法律は、埋葬を「死体を土中に葬ること」、埋蔵を焼骨を土中に納めること、墳墓を「死体を埋葬し、又は焼骨を埋蔵する施設」と定義しており、墓地や納骨堂として都道府県知事等の許可を受けた区域・施設に納めることを前提とした条文構成になっています。一方で、遺骨を粉末状にして海や山にまくという「散骨」については、この法律に直接の定義や規定が置かれていません。つまり、散骨は墓地埋葬法が想定する「埋蔵・埋葬」の枠組みの外にある行為として扱われているのが実情です。

刑法上の遺骨遺棄罪との関係

散骨を検討する際にもう一つ関わってくるのが、刑法190条の「死体損壊等」の規定です。同条は「死体、遺骨、遺髪又は棺に納めてある物を損壊し、遺棄し、又は領得した者は、三年以下の拘禁刑に処する」と定めており、遺骨を「遺棄」した場合は処罰の対象になり得ます。もっとも、葬送のための散骨がすべてこの遺棄罪にあたるわけではなく、社会的に相当と認められる節度を持って行われる限りは遺棄罪に該当しないという考え方が、供養や葬送の実務では広く共有されています。「節度を持って」という部分の具体的な中身が、散骨を行ううえでの実務上の注意点になります。

厚生労働省の散骨に関するガイドラインが示す配慮点

散骨を行う事業者や個人の増加を受け、厚生労働省は散骨に関するガイドラインを公表し、節度を持った散骨とはどのようなものかの考え方を整理しています。共通して求められているのは、遺骨をそのままの形ではなく誰のものか分からない程度に細かく砕く「粉骨」を行うこと、陸上であれば河川・湖沼を除くあらかじめ特定した区域で、海洋であれば海岸から一定の距離以上離れた海域で行うこと、散骨を行う土地や海域の所有者・管理者、漁業権を持つ関係者などの権利に配慮すること、周囲の心情を害するような形で行わないことです。あわせて、自治体によっては条例で散骨を規制・届出制にしている場合があるため、散骨を予定している場所の自治体に事前確認をすることも欠かせません。

永代供養と散骨、どちらを選ぶか

永代供養は、遺骨そのものを寺院や霊園に納め、手を合わせる場所として残す供養の形です。これに対して散骨は、遺骨を自然に還すことで、特定のお参りの場所を残さない選択です。散骨のほうが直接的な費用は抑えられる傾向にありますが、後になって「手を合わせる場所がほしい」と感じる遺族が出てくることもあります。遺骨の一部だけを手元供養や小さな骨壺として残し、残りを散骨する、あるいは残りを永代供養墓に納めるという組み合わせを選ぶ方も少なくありません。故人の意向と、残された家族がどのように故人を偲びたいかの両方を踏まえて決めることが大切です。

永代供養を選ぶときの実務チェックリスト

永代供養墓・納骨堂・樹木葬を比較する際、パンフレットの金額だけを見て決めてしまうと、契約後に想定外の費用や制約に気づくことがあります。契約前に確認しておきたい項目を一覧にまとめました。見学や資料請求の際にそのままお使いください。

確認項目 ポイント
合祀に移るタイミング 何回忌後に合祀されるか、契約書に明記されているか
合祀後の取り扱い 合祀後は個別に遺骨を取り出せなくなる点を理解しているか
費用の内訳 永代供養料・戒名料・法要料・年間管理費が分けて記載されているか
宗旨・宗派の条件 檀家になる必要があるか、宗派不問か
法要の回数・内容 何回忌まで、どのような法要を行ってもらえるか
運営者の存続リスク 生前契約の場合、契約から実際に利用するまでの間に運営者(寺院・霊園法人)が解散・廃業した場合の取り扱いが説明されているか
立地・アクセス お参りする家族が無理なく通える距離・交通手段か
家族単位の受け入れ 複数の家族の遺骨をまとめて納められるプランがあるか

とくに「合祀に移るタイミング」と「運営者の存続リスク」は見落とされやすい項目です。永代供養は一度契約すれば終わりではなく、数十年単位で続く関係になるため、担当者の説明だけでなく契約書の文言まで確認しておくと、後になって話が違うという事態を避けやすくなります。

資料請求・見学時に現地で確認したいポイント

パンフレットやウェブサイトの写真だけでは分からない部分は、実際に見学して確認することをおすすめします。合祀墓や集合墓が屋外にある場合、雨風にさらされる立地かどうか、清掃や植栽の手入れが行き届いているかは、その施設が長期的にどれだけ丁寧に管理されているかを推し量る材料になります。納骨堂であれば、空調や照明の状態、参拝スペースの混雑状況、車椅子やベビーカーでの参拝のしやすさも確認しておくとよいでしょう。あわせて、最寄り駅やバス停からの距離、駐車場の有無と台数も、高齢の家族が無理なくお参りを続けられるかどうかに直結します。担当者に契約者数や運営年数を尋ねてみるのも、施設の安定性を判断する一つの手がかりになります。

関東で見学先を探すなら、メイスンワーク株式会社が東京・埼玉・千葉・群馬の霊園を50ヶ所以上案内しています。永代供養墓は4タイプすべて取り扱い、相談・資料請求は無料です。

生前契約と没後契約、どちらを選ぶか

永代供養は、本人が元気なうちに自分の供養先を決めておく生前契約と、家族が亡くなった後に手配する没後契約のどちらでも申し込めます。生前契約には、本人の希望を確実に反映できる、家族が急な判断を迫られずに済むという利点があります。一方で、契約から実際に納骨されるまでの期間が長くなるため、運営者の存続状況を長い目で確認しておく必要があります。没後契約は、家族が状況を見ながら比較検討できる反面、四十九日など限られた期間内に決めなければならず、十分な比較ができないまま契約してしまう例もあります。実家のお墓の整理とあわせて検討している場合は、墓じまいの手続きにも数か月単位の時間がかかるため、余裕を持って生前から情報収集を始めておくと、いざというときに慌てずに済みます。

実家のお墓を永代供養に切り替える(墓じまい)流れ

実家のお墓に承継者のめどが立たない、あるいは遠方に住んでいてお墓参りが難しいという理由から、既存のお墓を撤去して永代供養に切り替える「墓じまい」を検討する家庭が増えています。墓じまいと永代供養への切り替えは、次のような段取りで進むのが一般的です。

  1. 新しい供養先を決める——永代供養墓・納骨堂・樹木葬のいずれにするか、埋葬方式や費用を比較して決めます。多くの手続きで新しい供養先が先に決まっている必要があります。
  2. 受入証明書を発行してもらう——新しい供養先の管理者から、遺骨を受け入れる旨の証明書を発行してもらいます。
  3. 改葬許可申請書を提出する——現在お墓がある市区町村役場に、受入証明書などを添えて改葬許可を申請し、改葬許可証の交付を受けます。
  4. 閉眼供養と遺骨の取り出し——菩提寺や石材店に依頼し、閉眼供養(魂抜き)を行ったうえで遺骨を取り出します。
  5. 墓石の解体・撤去——墓石を解体し、区画を更地に戻して墓地の管理者へ返還します。
  6. 新しい供養先への納骨——改葬許可証を添えて、新しい永代供養墓や納骨堂に遺骨を納めます。

この一連の流れは、実家の家財の片付けや仏壇の処分と時期が重なることが多く、それぞれを別々に進めると日程調整だけで時間がかかってしまいます。仏壇の閉眼供養や引き取りの流れは仏壇じまいの進め方で、位牌をどう扱うかは位牌の処分方法で、遺品の中でも思い出の品や家財を手放す際の考え方は家財の供養についてで紹介しています。実家の片付け全体を一つの窓口で相談したい場合は、遺品整理サービスのページから、仏壇じまいや墓じまいに関するご相談もあわせてお受けしています。安心実家じまい事務局では、家財の片付けと並行して、こうした供養に関するご相談についても提携先とともに対応する体制を整えています。

墓じまいで起きやすい行き違いと避け方

墓じまいの相談を受ける中では、いくつか共通するつまずきのパターンが見られます。ひとつは、親族への相談を後回しにしたまま手続きを進めてしまい、あとから「聞いていなかった」という不満が出るケースです。お墓は名義人だけの持ち物ではなく、親族全体の心情に関わるものであるため、墓じまいを検討し始めた段階で、主要な親族には早めに方針を共有しておくことがトラブルの回避につながります。もうひとつは、現在の墓地の管理者である寺院への相談が遅れ、離檀のタイミングで話がこじれてしまうケースです。離檀にあたって寺院へ支払う離檀料には法律上の明確な相場があるわけではありませんが、これまでのお付き合いへの感謝を伝えたうえで、早めに事情を説明しておくと、円満に進めやすくなります。三つ目は、遺骨の数を正確に把握しないまま新しい供養先を契約してしまい、後から遺骨が想定より多く見つかって追加の手続きが必要になるケースです。墓じまいの前に、墓石の下にある納骨室(カロート)に何体の遺骨が納められているかを、石材店に確認してもらっておくと安心です。

よくある質問

永代供養とはどういう意味ですか?
永代供養とは、お墓の承継者に代わって寺院や霊園が遺骨の管理と供養を長期にわたって行う仕組みです。「永代」という言葉から誤解されがちですが、未来永劫という意味ではなく、寺院や霊園が存続する範囲で供養を続けるという意味で使われています。一定期間は個別に、その後は他の方の遺骨と合わせて供養する合祀に移る形が主流です。
永代供養の費用はどれくらいかかりますか?
埋葬形態によって幅があり、合祀型はおおむね5万〜30万円、集合型は20万〜60万円、個別型は50万〜150万円が目安です。樹木葬や納骨堂もタイプによって同程度の幅があります。金額は永代供養料だけを指す場合と、法要料・戒名料・墓石代を含む場合とで大きく変わるため、見積書の内訳を確認することが欠かせません(いずれも目安の金額です)。
永代供養は神社でも申し込めますか?
一般的には申し込めません。永代供養は仏教の考え方に基づく供養の形で、寺院や、寺院・宗教法人が運営する霊園を中心に提供されています。神社は遺骨を埋葬・管理する施設を通常持たず、故人を祀る際も法要ではなく御霊祭など神道の形式によります。神道形式に対応した霊園はありますが、神社そのものが永代供養の主体になるわけではありません。
散骨を選べば永代供養と同じように費用を抑えられますか?
散骨と永代供養は目的が異なる選択肢です。墓地、埋葬等に関する法律には散骨そのものを直接禁止する規定がなく、刑法190条の遺骨遺棄罪との関係でも、節度をもって行えば問題にならないという考え方が広く共有されています。ただし手を合わせる対象が残らない点は永代供養と大きく異なり、厚生労働省が公表したガイドラインでも遺骨を細かく砕くことや周囲への配慮が求められています。手元に一部を残しつつ残りを永代供養に納めるなど、組み合わせる形を選ぶ方もいます。
実家のお墓を永代供養に切り替えることはできますか?
可能です。既存のお墓を撤去して更地に戻す「墓じまい」の手続きを経て、取り出した遺骨を永代供養墓や納骨堂に納め直す流れが一般的です。墓じまいには市区町村が発行する改葬許可証が必要で、墓石の解体・撤去費用が別途かかります。仏壇や位牌の扱いも合わせて検討することが多く、安心実家じまい事務局では実家の片付けと合わせてこうしたご相談もお受けしています。

まとめ

永代供養は、お墓の承継という重荷を切り離しながら、遺骨の供養先を確保できる選択肢です。要点を振り返ります。

  • 永代供養とは、承継者に代わって寺院・霊園が遺骨の管理と供養を担う仕組みで、「永遠に」ではなく寺院・霊園が存続する範囲で続けられるもの
  • 費用の目安は合祀型5万〜30万円、集合型20万〜60万円、個別型50万〜150万円。総額は法要料・戒名料・管理費の有無で変わる
  • 永代供養は仏教の考え方に基づく制度で、神社では基本的に取り扱いがない。寺院型は檀家の要否、公営・民間霊園は宗旨宗派不問が主流という違いがある
  • 散骨は墓地埋葬法に直接の規定がなく、節度をもって行えば刑法上の遺骨遺棄罪にも当たらないとされるが、永代供養とは目的が異なる選択肢
  • 合祀のタイミングと運営者の存続リスクは、契約前に確認しておきたい項目
  • 実家のお墓を永代供養に切り替えるには、改葬許可申請を経た墓じまいの手続きが必要

永代供養を検討するきっかけは、承継者がいない、遠方に住んでいる、実家のお墓の維持が難しくなったなど、家庭ごとに事情が異なります。まずは埋葬形態ごとの費用感と、寺院か公営・民間霊園かによる条件の違いを押さえたうえで、複数の施設を比較することをおすすめします。実家の片付けとあわせて仏壇や位牌の扱いに悩んでいる場合は、仏壇じまいの進め方位牌の処分方法もあわせてご覧ください。

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この記事を書いた人

安心実家じまい事務局です。実家の片付けや遺品整理、空き家になった家の処分について、はじめての方にも分かるように記事を書いています。提携している現場の業者や司法書士と一緒に、費用の相場・自治体のごみ出しルール・補助金といった、調べてもなかなか分かりにくいところを一つずつ確かめながらまとめています。「誰に頼めばいいか分からない」という段階のご相談も、LINEやお問い合わせフォームからお気軽にどうぞ。

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