親が亡くなった日と家の状況を入れるだけで、
特例を使うための売却の期限と残り日数、
要件ごとの見込みが分かります。
相続した実家を売るとき、要件を満たせば売却益から最大3,000万円を差し引ける特例があります(国税庁 No.3306)。ただし期限を1日でも過ぎると使えません。まずは、あなたの期限を確認してください。
※ 2026年9月時点の法令(租税特別措置法35条)と国税庁・国土交通省の公表資料にもとづく目安です。実際に特例を使えるかは個別の事情で変わります。申告の前に、必ず税理士に最終確認をしてください。
期限は「相続の開始があった日から3年を経過する日の属する年の12月31日」です(租税特別措置法35条3項)。3年後の同じ日がある年の、年末が期限になります。
| 亡くなった日 | 3年を経過する日 | 売却の期限 |
|---|---|---|
| 2023年3月1日 | 2026年3月1日 | 2026年12月31日 |
| 2023年11月20日 | 2026年11月20日 | 2026年12月31日 |
| 2024年5月10日 | 2027年5月10日 | 2027年12月31日 |
| 2025年2月1日 | 2028年2月1日 | 2028年12月31日 → ただし特例の適用期限(2027年12月31日)が先に来ます |
もう一つの期限が、特例そのものの適用期限です。現行法では平成28年4月1日から令和9年(2027年)12月31日までの売却が対象です。2025年以降に亡くなった方は、計算上の期限より先にこの日が来ます。税制改正で延長されることもありますが、2026年9月時点では決まっていません。
売買契約から引き渡しまで数か月かかることもあります。どの日を「売った日」とするかも含め、期限の年は早めに税理士・不動産会社と日程を確認してください。
国税庁・国土交通省の公表資料と条文で確認した要件です。ツールが「要確認」とするのは、入力だけでは判断できない項目です。
| 要件 | 内容 | ツールの判定 |
|---|---|---|
| 売却の期限 | 相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日まで、かつ令和9年12月31日までの売却 | 期限前なら○、過ぎていれば× |
| 建築時期 | 昭和56年5月31日以前に建築された家屋 | 以前○/以降×/不明は要確認 |
| 直前の居住者 | 亡くなる直前に、本人以外に住んでいた人がいないこと | 一人暮らし○/同居人あり× |
| 老人ホーム等への入所 | 入所直前に要介護・要支援等の認定を受けていた、入所後も実家を家財の保管等に使い貸付け等をしていない、など | 回答により○/要確認/× |
| 建物の種類 | 区分所有建物として登記された建物(分譲マンション等)でないこと | 一戸建て○/マンション× |
| 相続後の利用 | 相続から売却まで、事業・貸付け・居住に使っていないこと | 空き家のまま○/使った× |
| 売却価格 | 売却代金が1億円以下(分けて売った分や他の相続人が売った分も合算) | 以下○/超×/未定は要確認 |
| 耐震改修・取壊し | 耐震基準を満たして家ごと売る、取り壊して土地を売る、または(令和6年以後)売却の翌年2月15日までに耐震改修か取壊しが行われること | 売り方の予定により判定 |
| 買主 | 親子・夫婦・生計を一にする親族など特別の関係がある人への売却でないこと | 常に要確認 |
| ほかの特例 | 相続税の取得費加算の特例などとの選択。同じ親の家で一度しか使えない | 常に要確認 |
出典:国税庁 タックスアンサー No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例/No.3307 老人ホーム等に入所していた場合/国土交通省「他の税制との適用関係」
以前は、売主が売る前に耐震改修をするか、取り壊してから売る必要がありました。令和6年1月1日以後の売却では、売却の時から、売却した年の翌年2月15日までに耐震基準を満たすようになったか、全部の取壊しが行われれば対象になります。国土交通省は「買主の協力が不可欠」として、売買契約書の特約などを確認書の確認事項にしています。家を残したまま売りたい場合は、売買契約の前に不動産会社と条件を相談してください。
家屋と敷地を相続した相続人が3人以上の場合、控除額は1人あたり2,000万円までになりました。2人以下なら1人あたり3,000万円までです。兄弟姉妹3人で共有にする予定の方は、分け方を決める前に試算しておくと安心です。
このページは一般的な制度の説明であり、税務の個別判断ではありません。特例を使えるかどうか・控除後の税額は、税理士または税務署にご確認ください。当事務局では提携の税理士・司法書士をご紹介できます。

監修:久留 慎一郎(司法書士・行政書士)
東京大学法学部卒業後、日本航空株式会社に26年勤務。2018年に独立開業、2021年に司法書士法人を設立。相続登記や不動産の名義変更など、実家じまいに関わる法律手続きを担当。このページの相続・登記に関する記述を監修(税務の最終判断は税理士にご確認ください)。監修者の詳細
最終更新日:|安心実家じまい事務局
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