実家じまい業者の
選び方と比較
遺品整理業者・不用品回収・窓口型・不動産会社・自治体の粗大ごみ。
5つのタイプの違いと、失敗しない選び方をまとめました。
先に結論です。業者選びは「どこまで任せたいか」でほぼ決まります。仕分けから任せたいなら遺品整理業者、捨てる物が決まっているなら不用品回収業者、売却まで見通して相談先を一本にしたいなら窓口型、売ることが決まっているなら不動産会社の片付けサービス、時間があるなら自治体の粗大ごみです。どのタイプでも、実家のある市区町村の一般廃棄物の許可と追加料金の条件の確認は欠かせません。
このページでは特定の会社名は挙げず、業者のタイプ別に比較しています。当事務局も「窓口型」の一つとして、同じ基準で並べています。
実家じまいで頼む作業は7種類
「実家じまい」と一口に言っても、中身は複数の作業の組み合わせです。どの作業を誰に頼むかを先に整理すると、業者選びで迷わなくなります。
| 作業 | 中身 | 必要な許可・担い手の例 |
| 仕分け・貴重品の捜索 | 残す物・売る物・捨てる物を分け、通帳や権利証などを探す | 遺品整理業者・窓口型の提携業者・ご家族 |
| 搬出・処分 | 家財を運び出し、ごみとして処理する | 市区町村の一般廃棄物収集運搬の許可業者(または市区町村の委託業者) |
| 買取 | 家具・骨董・貴金属などを査定して買い取る | 古物商の許可を持つ業者 |
| 供養 | 仏壇・神棚・人形などの供養 | 寺院・神社、供養を手配する業者 |
| 清掃 | 空になった家の掃除、ハウスクリーニング | 清掃業者・遺品整理業者 |
| 売却・解体 | 家を売る、または取り壊す | 不動産会社(宅地建物取引業)・解体業者 |
| 手続き | 相続登記、相続税、空き家の特例の申告など | 司法書士・税理士 |
搬出・処分と買取は、法律上の許可が必要な作業です。家庭から出る廃棄物を回収するには市区町村の一般廃棄物処理業の許可か委託が必要で、産業廃棄物処理業の許可や古物商の許可では回収できないと環境省は案内しています。
出典:環境省「廃棄物の処分に『無許可』の回収業者を利用しないでください!」/横浜市「遺品整理や家の片付けを業者に依頼する際の注意点」
業者の5タイプと、それぞれの特徴
実家の片付けを頼める先は、大きく5つのタイプに分かれます。どれが優れているかではなく、ご家族の状況に合うかどうかで選びます。
仕分けから任せたい
遺品整理業者
家財の仕分け・貴重品の捜索・搬出・清掃までを一括で行う専門業者です。供養や買取に対応する業者も多くあります。
- 向いている人
- 親が亡くなった後で、何を残すか決めきれていない/遠方で自分では仕分けられない
- 確認したいこと
- 家庭ごみの運搬に必要な一般廃棄物の許可を自社で持つか、許可業者と連携しているかは業者によって違います。遺品整理士は民間資格で、法律上の必須資格ではありません。
- 料金の決まり方
- 作業員の人数・トラックの台数・処分量で決まる見積もりが一般的
捨てる物が決まっている
不用品回収業者
処分する物を運び出して回収するサービスです。単品から依頼できるのが特徴です。
- 向いている人
- 家族で仕分けを終えていて、運び出しだけ頼みたい/家具・家電数点だけ処分したい
- 確認したいこと
- 国民生活センターは、市区町村の許可を受けずに回収する業者とのトラブルを注意喚起しています。「軽トラック積み放題」などの定額表示は、積める量の条件を必ず確認してください。
- 料金の決まり方
- 品目単位、またはトラック積み放題などのパック料金
まとめて相談したい
実家じまいの窓口型
片付け・仏壇の供養・家の売却や解体など、実家じまいに関わる手配を窓口ひとつで受け付け、提携する専門業者に振り分けるサービスです(当事務局もこのタイプです)。
- 向いている人
- 片付けの後の売却・解体・相続手続きまで見通したい/遠方で何度も帰省できない/業者を自分で探す時間がない
- 確認したいこと
- 作業するのは提携業者です。提携先の許可・保険・処理記録をどう確認しているか、窓口の手配分が料金にどう含まれているかを確認してください。
- 料金の決まり方
- 間取りや物量ごとのパック料金、または提携業者の見積もりにもとづく料金
売ることが決まっている
不動産会社の片付けサービス
実家の売却や買取を前提に、残った家財(残置物)の撤去を不動産会社が手配するサービスです。家財ごと買い取る「残置物そのまま買取」もあります。
- 向いている人
- 実家を売ることが決まっていて、家財に思い入れのある物が少ない
- 確認したいこと
- 仕分けや貴重品の捜索は対象外のことがあります。片付け費用が買取価格から差し引かれる形の場合、費用の内訳が見えにくくなるため、明細を出してもらいましょう。
- 料金の決まり方
- 撤去費用を別途見積もり、または買取価格に織り込み
自分でやる・費用を抑えたい
自治体の粗大ごみ・持ち込み
市区町村の粗大ごみ収集や処理施設への持ち込みを使い、家族で片付ける方法です。
- 向いている人
- 時間と人手があり、帰省のたびに少しずつ進められる/物量が少ない
- 確認したいこと
- 申込み・品目ごとの手数料・指定場所への搬出は自分で行います。家電リサイクル法の対象品(エアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機)は粗大ごみでは出せません。
- 料金の決まり方
- 品目ごとの手数料(市区町村ごとに異なる)
各タイプの中でも、対応範囲や料金体系は業者ごとに大きく異なります。上の説明は一般的な傾向です。
5タイプの比較表
◎は得意、○は対応していることが多い、△は業者や条件によって異なる、×は基本的に対象外、を表します。
| 比べるポイント | 遺品整理業者 | 不用品回収業者 | 窓口型 | 不動産会社の片付け | 自治体の粗大ごみ |
| 仕分け・貴重品の捜索 | ◎ 中心業務 | △ 対応は業者による | ○ 提携業者が対応 | △ 対象外のことも | × 自分で |
| 家財の搬出・処分 | ○ | ◎ 中心業務 | ○ | ○ | △ 指定場所まで自分で |
| 買取(査定して費用と相殺) | ○ 対応する業者が多い | △ 業者による | ○ 提携先で対応 | △ 家財ごと買取の形 | × |
| 仏壇・神棚の供養 | ○ 対応する業者が多い | △ 業者による | ○ | △ | × 寺院などに自分で依頼 |
| 清掃 | ○ 簡易清掃が多い | △ | ○ | △ | × 自分で |
| 家の売却・解体の相談 | △ 紹介のみのことが多い | × | ◎ 片付けと一緒に | ◎ 本業 | × |
| 遠方・立ち会いなし | ○ 対応する業者が多い | △ 業者による | ◎ 前提にした進行 | ○ | × 現地に行く必要あり |
| 料金の目安の立てやすさ | △ 見積もり次第 | ○ 品目・パック単位 | ○ パック料金なら | △ 売却条件と一体 | ◎ 手数料表で分かる |
| 自分の手間 | 少ない | 仕分けは自分で | 最も少ない | 少ない | 最も多い |
当事務局(窓口型)の列は、当事務局のサービス内容にもとづいています。他のタイプは一般的な傾向で、個々の業者の対応とは異なる場合があります。
あなたに合うタイプの選び方
次の質問に上から答えていくと、合うタイプの見当がつきます。
- 家族で仕分けを終えていて、捨てる物が決まっている → 物量が少なければ自治体の粗大ごみ、多ければ不用品回収業者
- 何を残すかまだ決めきれない・貴重品を探してほしい → 遺品整理業者または窓口型
- 実家を売ることが決まっていて、家財に思い入れのある物が少ない → 不動産会社の片付けサービス(残置物ごとの買取を含む)
- 片付けの後に、売却・解体・仏壇・相続手続きが控えている → 相談先を一本にしたいなら窓口型、自分で段取りできるなら遺品整理業者+不動産会社に個別に依頼
- 遠方に住んでいて、何度も帰省できない → 立ち会い不要・写真報告に対応した遺品整理業者か窓口型
- とにかく費用を最小にしたい・時間はある → 自治体の粗大ごみと不用品回収の組み合わせ
親が亡くなった直後は、片付けより先に期限のある手続きがあります。順番は親が亡くなった後のやることリストで確認できます。売却を考えている方は、相続空き家の3,000万円控除の期限チェックで売却の期限も確認しておくと、片付けをいつまでに終えればいいかが見えます。
費用はどう決まる? タイプ別の考え方
実家の片付け費用は、同じ間取りでも数倍の差が出ることがあります。金額の相場を覚えるより、何で金額が決まるかを知っておくほうが、見積もりを比べるときに役立ちます。
| 金額を左右するもの | 理由と、見積もりで確認すること |
| 家財の量 | トラックの台数と処分費に直結します。押し入れ・物置・納屋・庭の物まで見てもらったかを確認します。 |
| 搬出のしやすさ | 階段だけの2階以上、エレベーターのない集合住宅、トラックを家の前に停められない立地は、人手と時間が増えます。 |
| 仕分けの手間 | 貴重品の捜索や、残す物・売る物の仕分けが多いほど作業時間が延びます。家族で先に仕分けておくと下がります。 |
| 家電リサイクル法の対象品 | エアコン・テレビ・冷蔵庫(冷凍庫)・洗濯機(衣類乾燥機)はリサイクル料金と収集運搬料金が別にかかります。 |
| 買取できる物 | 家具・骨董・着物・貴金属などは、買取額を費用から差し引ける場合があります。明細をもらいましょう。 |
| 供養・清掃・特殊な作業 | 仏壇の供養、ハウスクリーニング、エアコンの取り外し、庭木の伐採などは別料金のことが多い項目です。 |
タイプ別の料金の考え方
- 遺品整理業者:作業員の人数・トラックの台数・処分量をもとに、現地を見て見積もるのが一般的です。
- 不用品回収業者:品目ごと、または「トラック1台積み放題」などのパック料金。積める量の条件を必ず確認します。
- 窓口型:間取りや物量ごとの定額パック、または提携業者の見積もりにもとづく料金。窓口の手配分が含まれているかを確認します。当事務局は2DKまで29.8万円・3LDKまで49.8万円・4LDK以上69.8万円〜(税別)の定額パックです。
- 不動産会社の片付けサービス:撤去費用を別に見積もるか、買取価格に織り込む形。織り込みの場合は内訳を出してもらいます。
- 自治体の粗大ごみ:品目ごとの手数料で、最も安く済みます。手数料は市区町村ごとに違います(自治体データベースで確認できます)。
費用を抑える5つの方法
- 家族で仕分けを先に済ませる:業者の作業時間が減り、見積もりが下がりやすくなります。
- 小物は自治体のごみ収集で少しずつ出す:帰省のたびに燃えるごみ・資源ごみで減らしておくと、処分量が減ります。
- 売れる物は買取に回す:買取に対応する業者か、別の買取店に先に見てもらいます。
- 2〜3社の見積もりを同じ条件で比べる:作業範囲をそろえないと、安く見える見積もりに必要な作業が抜けていることがあります。
- 自治体の補助制度を調べる:空き家の片付けや解体に補助金を出している市区町村があります。条件や受付時期は自治体ごとに違うため、実家のある市区町村に確認します。
ケース別:どのタイプをどう組み合わせる?
実際の実家じまいは、1つのタイプだけで終わらないことがほとんどです。よくある3つの状況で、組み合わせと順番の考え方を示します(説明のための想定例です)。
ケース1:遠方に住む一人っ子。母が亡くなり、3LDKの戸建てを売りたい
帰省できる回数が限られるため、相談先を少なくすることが最優先です。まず相続登記と相続空き家の特例の期限を確認し、そこから片付けの締め切りを逆算します。片付けは立ち会い不要・写真報告に対応した遺品整理業者か窓口型に頼み、売却は不動産会社へ。窓口型なら片付けと売却の相談をまとめられます。期限チェックで売却の期限を先に確認しておきましょう。
ケース2:父が施設に入った。実家は当面残し、いずれ考えたい
急いで全部を片付ける必要はありません。貴重品の確保と家財の減量から始め、月1回の換気と郵便の転送で傷ませない管理をします。家族で少しずつ減らし、大型の家具や家電だけ不用品回収か自治体の粗大ごみを使う組み合わせが現実的です。入所中に実家を貸すと、将来の相続空き家の特例が使えなくなる場合がある点に注意します(施設に入ったときのやることリスト)。
ケース3:実家の近くにきょうだい3人。費用はできるだけ抑えたい
人手があるなら、仕分けは家族で、運び出しだけ業者にが費用を抑える近道です。形見分けを先に済ませ、残った物を自治体の粗大ごみと不用品回収業者に振り分けます。費用の分担は、片付けを始める前に「誰がいくら出すか」「実家を売ったお金で精算するか」を決めておくと揉めにくくなります。
窓口型を選ぶときに確認したい4つのこと
窓口型は比較的新しいタイプで、サービスの中身が事業者ごとに大きく違います。当事務局も含め、次の4点を確認してから選んでください。
- 実際に作業するのは誰か:提携業者の許可・保険を、窓口がどう確認しているか。
- 料金に何が含まれるか:仕分け・処分・供養・清掃のどこまでが定額に入り、何が別料金か。
- トラブルのときの窓口はどこか:作業に問題があったとき、窓口が間に入って対応するのか、業者と直接交渉するのか。
- 紹介料の仕組み:不動産会社や解体業者を紹介する場合に、紹介料を受け取る仕組みかどうか。受け取ること自体は珍しくありませんが、仕組みを説明してくれる窓口を選ぶと安心です。当事務局は、空き家の買取・仲介のご紹介については提携の宅地建物取引業者から紹介料を受け取っており、お客様からはいただいていません。
契約前のチェックリスト12項目
見積もりを比べるときは、金額より先に次の12項目をそろえてください。1つでも「分からない」が残る業者とは、契約を急がないのが安全です。
- 実家のある市区町村の一般廃棄物の許可を確認した許可は市区町村ごと。自社で持たない業者は、運搬を任せる許可業者の名前を聞く。産業廃棄物の許可だけでは家庭ごみは運べません(環境省)。
- 買取がある場合、古物商の許可番号を確認した買取には古物商の許可が必要です。訪問して買い取る場合は行商従業者証も確認します(国民生活センター)。
- 現地または写真・動画で見積もりを取った電話だけの概算は当日の増額につながりやすくなります。立ち会えない場合は、写真や動画で全部屋を見てもらいます。
- 見積書が「一式」だけでなく内訳つきで出た作業員の人数、トラックの台数、処分費、オプション(エアコン取り外し・供養・清掃など)が分かれているか。
- 追加料金がかかる条件を書面かメッセージで受け取った「どんな場合に・いくら増えるか」。口頭だけの説明は記録に残りません。
- キャンセル料の有無と、いつから発生するかを確認した国民生活センターにも、高額なキャンセル料をめぐる相談が寄せられています。
- 残す物・探してほしい物のリストを渡した写真・手紙・通帳・印鑑・権利証など。勝手に処分されるトラブルを防ぎます。
- 作業中の破損に備えた損害賠償保険に入っているか確認した家屋や家財の破損に備えた保険の有無と、補償の範囲。
- 仏壇・神棚の供養の方法と費用を確認した料金に含まれるか、別料金か。お寺での供養か、合同供養か。
- 支払いのタイミングと方法を確認した作業完了を確認してからの支払いか、前払いか。振込・カード払いに対応しているか。
- 作業後の報告(写真など)の範囲を決めた立ち会えない場合は特に、作業前後の写真を部屋ごとにもらう約束をしておきます。
- 片付けの後(売却・解体・相続手続き)の相談先を決めた片付けと売却の段取りがずれると、帰省の回数と空き家の期間が延びます。
出典:環境省 Q&A/国民生活センター 見守り新鮮情報 第525号「遺品整理を頼むときは、事業者選びは慎重に」/国民生活センター「こんなはずじゃなかった!遺品整理サービスでの契約トラブル」
許可の確かめ方(3ステップ)
- 実家のある市区町村名+「一般廃棄物収集運搬業 許可業者」で調べる:多くの市区町村が許可業者の一覧を公開しています。見つからなければ、市区町村の清掃担当(ごみ担当)の窓口に電話で確認します。
- 見積もりに来た業者の名前と、一覧の業者名を照らし合わせる:業者が自社で許可を持たない場合は「どの許可業者が運ぶのか」を聞き、その業者名で確認します。
- 買取があるなら古物商の許可番号を聞く:許可番号は、業者のホームページや名刺、見積書に書かれていることが多いです。
「大きく広告を出している業者が許可業者とは限らない」と国民生活センターは注意を促しています。広告の大きさや口コミの数ではなく、許可の有無で確認してください。
出典:国民生活センター「不用品回収サービスのトラブル」(2022年11月2日)/環境省 Q&A
見積書の見方
見積書で確認するのは「合計金額」より「何が含まれていて、何が含まれていないか」です。次の例で、見るべき場所を示します(金額は業者や地域で大きく異なるため省略しています)。
【見積書の例(説明用)】
作業員 3名 × 1日
車両 2tトラック 2台
家財の搬出・処分費 一式 ← 何立方メートル分か、トラック何台分か
家電リサイクル料金 冷蔵庫・洗濯機 各1台 ← 品目ごとの金額
エアコン取り外し 1台
仏壇供養 1基 ← お寺での供養か、合同供養か
簡易清掃 一式 ← どこまで(床・水回り)か
買取額(相殺) △ ○○円 ← 何を買い取ったかの明細
─────────────────────
合計(税込)
追加料金の条件: ← 空欄なら必ず確認
キャンセル規定: ← 何日前から、いくらか
見るべき5つのポイント
- 「一式」の中身:処分費が「一式」だけのときは、トラック何台分・何立方メートル分を想定しているかを聞きます。当日「思ったより多かった」と増額される原因の多くはここです。
- 家電リサイクル料金:エアコン・テレビ・冷蔵庫(冷凍庫)・洗濯機(衣類乾燥機)は家電リサイクル法の対象で、リサイクル料金と収集運搬料金がかかります。見積もりに入っているかを確認します。
- 買取額の明細:費用から差し引く買取額は、何をいくらで買い取るのかを明細でもらいます。
- 追加料金の条件:「どんな場合に・いくら増えるか」が書かれているか。空欄や口頭だけなら書いてもらいましょう。
- キャンセル規定:何日前から、いくらかかるか。
「定額」「積み放題」の表示に注意
国民生活センターには、「軽トラパック」の広告を見て依頼したら高額を請求された、「積み放題」なのに荷台の囲いの高さまでしか載せられないと言われた、といった相談が寄せられています。定額プランは、何がどこまで含まれるかを必ず確認してください。
出典:国民生活センター「不用品回収サービスのトラブル」/環境省 Q&A(家電リサイクル法)
他社の見積書が手元にある方は、LINEで写真を送っていただければ、見るべきポイントを無料でお返しします(料金表の「相見積もり中の方へ」)。
見積もり依頼のときに聞く質問(そのまま使えます)
電話やLINE、メールで見積もりを頼むときに、次の質問をそのまま送ってください。答え方で、業者の姿勢もおおよそ分かります。
1. 実家(〇〇市)のごみを運ぶ一般廃棄物の許可はお持ちですか。
お持ちでない場合、運搬する許可業者の名前を教えてください。
2. 見積もりは現地(または写真・動画)を見て出していただけますか。
3. 見積もり後に料金が増えるのは、どんな場合ですか。書面でいただけますか。
4. キャンセル料は、いつから・いくらかかりますか。
5. 仏壇の供養、エアコンの取り外し、清掃は料金に含まれますか。
6. 買取できる物があった場合、明細を出していただけますか。
7. 立ち会えない場合、作業前後の写真を部屋ごとに送っていただけますか。
8. 作業中に家や家財を傷つけた場合の保険には入っていますか。
9. 支払いは作業完了の確認後ですか。振込・カードは使えますか。
タイプ別に追加で聞きたいこと
- 遺品整理業者に:探してほしい物(通帳・権利証・写真など)が見つかったときの扱い。判断に迷う物を勝手に処分しないか。
- 不用品回収業者に:「積み放題」の量の条件(荷台の高さ・重さ)。見積もりに含まれない品目。
- 窓口型に:作業する業者の許可・保険の確認方法、トラブル時の窓口、紹介料の仕組み。
- 不動産会社に:撤去費用が買取価格に織り込まれている場合の内訳、仏壇や貴重品の扱い。
- 自治体に:一度に出せる粗大ごみの点数、収集日までの日数、持ち込みの可否と受付時間。
悪質業者の見分け方
不用品回収をめぐる国民生活センターへの相談は、2018年度の1,354件から2021年度には2,231件に増えています。遺品整理でも、急かされて契約した、見積もりの2倍を請求された、残すよう頼んだ物を処分された、といった相談が報告されています。
- 市区町村の一般廃棄物の許可(または許可業者との連携)を説明できない
- 「産業廃棄物の許可があるから大丈夫」と説明する(家庭ごみは回収できません)
- 見積もりが電話だけで、現地も写真も見ない
- 見積書が「一式」だけで、追加料金の条件を書面にしない
- 「今日決めれば安くする」と契約を急がせる
- 作業が終わった後に、見積もりにない費用を上乗せする
- 頼んでいない貴金属などの買取を強く勧める
見積もりと違う高額な請求をされた場合は、その場で支払わなくて構いません。困ったときは消費者ホットライン「188(いやや)」で、最寄りの消費生活センターに相談できます。自宅を訪ねてきた業者が貴金属などを買い取る「訪問購入」には、クーリング・オフなどのルールがあります。
出典:国民生活センター「不用品回収サービスのトラブル」/国民生活センター「遺品整理サービスでの契約トラブル」/見守り新鮮情報 第525号/国民生活センター「訪問購入」
実家じまいで失敗しやすい5つのパターン
- 家族の仕分けより先に業者を入れてしまう:残したかった写真や手紙まで処分されることがあります。業者に頼む前に「残す物リスト」と「探してほしい物リスト」を家族で作ります。
- 片付けと売却の段取りがばらばら:片付けを終えてから売り方を考えると、その間も空き家の管理と固定資産税が続きます。売るか残すかの方針を決めてから片付けに入ると、無駄がありません。
- 解体するのに、家財の処分を別に頼んで二重に手配する:解体する予定なら、家財の撤去を解体と合わせて相談できる場合があります。片付けの前に、家をどうするかを先に決めましょう。
- 名義が親のままで売却の話を進める:相続登記が済んでいないと売却できません。登記は義務化されており、期限もあります(相続登記の義務化)。
- 安さだけで選び、当日に増額される:電話だけの見積もりや「一式」だけの見積書は、当日の増額につながりやすくなります。この記事のチェックリストで条件をそろえて比べてください。
作業当日・作業後に確認すること
- 作業前に、残す物・探してほしい物を業者と一緒に確認する(立ち会えない場合は写真で)
- 見つかった貴重品・現金・書類の受け渡し方法を決める
- 作業後、部屋ごとの写真で取り残しや破損がないかを確認する
- 請求額が見積もりと同じか、違う場合は理由を書面で確認してから支払う
- 買取があった場合、明細と金額を受け取る
- 電気・水道・ガスを止めるか残すかを決める(売却までの管理や内見に必要な場合があります)
当事務局(窓口型)が向いている人・向かない人
安心実家じまいは、片付けから家の処分までの相談を受け付ける「窓口型」のサービスです。作業は、許可・保険・処理記録を確認した提携業者が行います(提携業者の品質基準)。窓口型がすべての方に最適とは限らないため、正直に書きます。
向いている方
- 片付け・仏壇のご供養・家の売却をまとめて相談したい:相談先が一つなので、帰省の回数と連絡の手間が減ります。
- 遠方に住んでいて立ち会えない:鍵のお預かりと写真報告で、立ち会い不要で進められます。
- 料金を先に確定させたい:お写真と現地確認でお見積もりを確定してからのご契約で、お見積もり確定後の追加料金はありません。
- 売るか残すか、まだ決めていない:売却・賃貸・保有・解体の比較から一緒に整理します(実家まるごと診断)。
向いていない方
- とにかく最安で、不用品だけ捨てたい:品目が決まっているなら、自治体の粗大ごみや不用品回収業者に直接頼むほうが安く済むことが多いです。
- 家具・家電の数点だけ処分したい:パック料金は家全体の片付けを想定しています。
- ご家族で片付けを進める時間と人手がある:自治体の粗大ごみと組み合わせれば、費用を大きく抑えられます。
- 作業する業者と直接やりとりしたい:窓口型は事務局を通じて進めるため、業者と直接細かく話したい方には遠回りに感じられるかもしれません。
料金は間取り別の定額パックで、2DKまで29.8万円、3LDKまで49.8万円、4LDK以上69.8万円〜(いずれも税別)です。詳しくは料金表と実家じまい代行パックをご覧ください。
どのタイプに頼む場合も、この順番で
- 家族で「残す物」を決める:写真・手紙・形見など。決めきれない物は「保留箱」にまとめます。
- 貴重品を先に確保する:通帳・印鑑・権利証・保険証券・年金手帳。業者に探してもらう物のリストも作ります。
- 2〜3社から見積もりを取る:上のチェックリスト12項目をそろえて比べます。
- 契約内容を書面で残す:作業範囲・追加料金の条件・キャンセル規定・支払い方法。
- 作業後に確認する:立ち会えない場合は、部屋ごとの作業前後の写真で確認します。
- 家の処分を決める:売却・解体・賃貸・保有。名義が親のままなら相続登記が先です(相続登記の義務化)。
よくある質問
実家じまいの業者は、何社に見積もりを取ればいいですか?
2〜3社が目安です。国民生活センターも、遺品整理のトラブル防止策として複数の事業者から見積もりを取ることを勧めています。金額だけでなく、作業範囲・追加料金の条件・キャンセル料・廃棄物の処理方法をそろえて比べてください。
遺品整理業者と不用品回収業者は何が違いますか?
遺品整理業者は、貴重品や思い出の品を探しながら仕分けることを前提にしています。不用品回収業者は、処分する物が決まっている状態で運び出すことが中心です。家族が仕分けを終えているなら不用品回収、仕分けから頼みたいなら遺品整理業者が向いています。どちらも、家庭のごみを運ぶには市区町村の一般廃棄物の許可(または許可業者との連携)が必要です。
業者が一般廃棄物の許可を持っているかは、どう確かめればいいですか?
実家のある市区町村のホームページで「一般廃棄物収集運搬業 許可業者一覧」を探すか、市区町村の清掃担当の窓口に問い合わせます。許可は市区町村ごとなので、業者の所在地ではなく実家の市区町村の許可を確認します。業者が自社で許可を持たず許可業者に運搬を任せる場合は、その許可業者の名前を聞いておきましょう。
「産業廃棄物の許可があります」という業者に頼んでも大丈夫ですか?
産業廃棄物の許可だけでは、家庭から出るごみは回収できません。環境省は、家庭の廃棄物を回収するには市区町村の一般廃棄物処理業の許可か市区町村の委託が必要で、産業廃棄物処理業の許可や古物商の許可では回収できないとしています。
見積もりより高い金額を当日請求されたらどうすればいいですか?
その場で支払わず、見積書と作業内容の違いを確認してください。国民生活センターは、見積もりと異なる高額な請求は、その場で支払いを断ってよいとしています。困ったときは消費者ホットライン188(いやや)に相談できます。
遠方に住んでいて立ち会えない場合でも頼めますか?
鍵の受け渡しと写真・動画での報告に対応している業者なら可能です。立ち会えない場合は、残す物のリスト、探してほしい物のリスト、作業前後の写真報告の範囲を事前に書面やメッセージで取り決めておくと安心です。当事務局も、立ち会い不要での実家じまいを標準にしています。
窓口型に頼むと、業者に直接頼むより高くなりませんか?
作業は提携業者が行うため、窓口の手配分が料金に含まれる場合があります。一方で、片付け・仏壇の供養・家の売却の相談先を一本化でき、業者探しや日程調整の手間が減ります。とにかく費用を抑えたい方は、ご自身で複数の片付け業者に直接見積もりを取る方法も有力です。どちらが合うかは、ご家族の手間と費用のバランスで決めてください。
自治体の粗大ごみだけで実家を片付けることはできますか?
時間と人手があれば可能です。費用は最も安く済みますが、申込み・品目ごとの手数料・指定場所への搬出はすべて自分で行います。一度に出せる量に上限がある自治体もあります。帰省のたびに少しずつ減らせる方や、物量が少ない方に向いています。
親が元気なうちに実家じまいを頼むこともできますか?
できます。親御さまご本人と一緒に進める片付けは「生前整理」と呼ばれ、遺品整理業者や窓口型の多くが対応しています。ご本人の意思で残す物を決められるため、後で家族が迷う物が減ります。実家の売却も、ご本人の判断能力があるうちなら選択肢が広がります。
きょうだいで片付け費用をどう分担すればいいですか?
法律で決まった分け方はありません。相続人全員で「誰がいくら負担するか」「実家を売ったお金から精算するか」を片付けの前に決め、メッセージなどで記録に残しておくと揉めにくくなります。見積書も全員で共有しましょう。

監修:久留 慎一郎(司法書士・行政書士)
東京大学法学部卒業後、日本航空株式会社に26年勤務。2018年に独立開業、2021年に司法書士法人を設立。相続登記や不動産の名義変更など、実家じまいに関わる法律手続きを担当。このページの相続・登記に関する記述を監修。監修者の詳細
最終更新日:|安心実家じまい事務局
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